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『家族って』元オリーブ少女、母になる――しまおまほさん最新エッセイ

しまおまほさん著『家族って』

しまおまほさん著『家族って』

しまおまほさんのエッセイ『家族って』が、河出書房新社より刊行されました。

 

ライムスター宇多丸さん「アフター6 ジャンクション」(TBSラジオ)でも大活躍、今や“エッセイの名手”として名を馳せるしまおまほさんが「家族」をテーマに綴った最新作

「あなたが結婚するような人だとは前から思っていなかった」
わたしが未婚で子どもを産むと決めたその場で、母がそう言ったからわたしはとても驚いた。
(「母になる私に」より)

 
父“ジジイ”伸三、“おかあさん”登久子のこと、実家で暮らした母方のおじいちゃん、おばあちゃんのこと。父方の祖父“ジッタン”敏雄、祖母“マンマー”ミホのこと、叔母マヤのこと、マクのこと。息子のこと。

今、目の前の「家族」、記憶の中の「家族」について、著者ならではの視点、筆致が冴えわたる本書は、いわば世田谷区豪徳寺の『富士日記』、2015年から2020年までの「よりぬきまほちゃん」。

脈々と続く女流エッセイの系譜に、新たな金字塔が誕生しました。

 
【内容紹介】

家族って、なんだろう――かつて著者が子どもだった頃、大人に問いかけたその疑問に、母になった今、再びその答えを探すことにした。中学卒業前に開けたピアスの穴事件、節分の鬼役は誰がするのか問題、両親に報告しづらかった留年通知、人生のヒントをもらった家族旅行。

長らく両親と暮らした実家を離れ、息子の父親と三人暮らし、そして息子との二人暮らしへと移りゆく暮らしのなかで、娘として母として家族の機微を見つめた、おかしくもせつない珠玉のエッセイ集。

「我が家」とは、「うち」とは―― かつて、わたしの帰る場所はひとつだった。
(「あとがき」より)

 

本書の目次

第一章 家族って
母になる私に/かた焼きそばの春/おじいちゃんの節分/名瀬で一番古い家/家族旅行/気をつけなさい/青いおうち/卒業前に/暗闇がこわい/そば/鬼のいる公園/サザエさんの日常/マヤとバドミントン/チンピラの夜/『とうさん おはなし して』を読む/ワコさんのタルト/小宇宙/マンマー

第二章 そして、彼らと
ノンちゃんのお父さん/カツマタさんのファッション/20歳の旅/おマセなエッちゃん/14歳の選挙/フクザツ/真っ赤な口紅の女/背中の文字/明大前/本屋のある銭湯/Tさんの家

第三章 家族って、再び
豪徳寺を離れて/家族って/初対面の相手には/ピクニック/鹿児島へ/ケーキの一件/歩く息子と

第四章 あの日、あの街
思うままに/Kさんからの便り/小さな生き物と/京都で買った包丁/冬の寒さ/夢と現実の仙川/三軒茶屋、アムス西武/二子玉川園/世田谷八幡宮のお祭り/渋谷/加計呂麻日記/あの日の贈り物/ばんちゃん、歩く。/春とコマ回し

あとがき

 

著者プロフィール

著者のしまおまほさんは、1978年生まれ。多摩美術大学美術学部二部芸術学科卒業。エッセイスト・漫画家。

1997年に高校生のときに描いた漫画『女子高生ゴリコ』でデビュー。雑誌や文芸誌でエッセイや小説を発表するほか、ラジオのパーソナリティとしても活躍。祖父母は作家の島尾敏雄、島尾ミホ。両親は写真家の島尾伸三さん、潮田登久子さん。2015年に第一子を出産。

著書にエッセイ『まほちゃんの家』『ガールフレンド』『マイ・リトル・世田谷』、小説『スーベニア』などがある。

 

家族って
しまおまほ (著)

 


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