村山早紀さん〈幸せな奇跡の物語〉『街角ファンタジア』が刊行
癒やしと幻想の名手・村山早紀さんが描く5つの物語『街角ファンタジア』が実業之日本社より刊行されました。
世界は「優しい奇跡」に満ちている――。
毎日童話新人賞、椋鳩十児童文学賞を受賞し、児童文学作家として評価される一方、「コンビニたそがれ堂」シリーズでは50万部を突破し、『桜風堂ものがたり』『百貨の魔法』では二度の本屋大賞の候補になるなど、子どもから大人まで幅広い年齢層のファンに支持される癒やしと幻想の名手、村山早紀さん。
本書『街角ファンタジア』は、淡い恋心を失った青年、亡き祖父を想う少女、行き詰まったイヤミス作家、不器用な本好きの少年、未来が不安な女性ライター……街の片隅で暮らす人々のそれぞれの心の傷が、昭和から令和まで、時代を越え、優しい魔法で癒やされていく、5つの物語を収録。生きることに惑う人たちへ希望の明かりを灯す、温かな物語です。
【あらすじ】
愛に包まれた全5話、珠玉の短編集。
「星降る街で」クリスマスイブ、心優しい青年の淡く密やかな恋心が砕け散った。
やがて街の片隅に、傷ついた心を癒す、幸せな出会いの瞬間が舞い降りて……。
「時を駆けるチイコ」家族で営む古い小さなレストランに閉店の日が近づく。
遠い日に生きた少女の祈りと、それを聞いて駆けた黒猫の想いは、はたして叶うのか。
「閏年の橋」行き詰まったイヤミス作家。ある日、思い出したのは懐かしいあの人の言葉。そして、四年に一度の閏年。二月二十九日の午前零時、切ない伝説を胸に彼女は会いに行く、愛する人に……。
「その夏の風と光」遠い昔、森の奥の洞窟で、孤独な少年が死んでいった。大好きだった本を傍らに置いて。それから長い年月が過ぎた、ある夏、その少年は幽霊になり……。本が?ぐ壮大な奇跡と友情の物語。
「一番星の双子」未来が不安な女性ライター。心に浮かぶのは、大好きな親友といつも一緒だった幼い頃。そんな彼女のもとに訪れたのは、摩訶不思議にして心温まる幸福な一夜で……。
★各話のあらすじを、漫画で読める!
『街角ファンタジア』刊行記念【漫画】3分でわかる! 紹介漫画 (漫画:マルモトイヅミさん)
https://j-nbooks.jp/novel/columnDetail.php?cKey=227
<全国の書店員さんからのコメント(一部紹介)>
誰かの幸せを願うことのできるすべてのひとに幸あれ!読み進めながら何度もそう思いました。
(ときわ書房本店 宇田川拓也さん)
それぞれの人々にかけられた奇跡の魔法に、胸がじんわりと温かくなりました。日々を丁寧に生きている優しい人々の支えとなる福音の短編集。
(紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん)
不器用なやさしい恋も、戻れない過去も、悲しみに寄り添える未来にあたたかな光を灯してくれる、これは希望の物語。
(くまざわ書店シャポー船橋店 岡田優衣さん)
村山早紀さんからのメッセージ
今の世の中、ただ生きているだけでも、何かと辛く疲れてしまうようなことが多々あります。
何でこういう世界になっちゃったかなあ、と、ため息をつきたくなる日もあったりして。
それでも私たちは、ここに生まれ合わせた以上、少しでも顔を上げて、明日へ、未来へと生きていかなくてはいけません。時の流れに流されながらも、前を向いて行かなくては。
できれば、手の中に、小さな明かりを灯せるように。世界を救うヒーローにはなれずとも、雨の中、濡れている子どもがあれば、そっと傘を差し掛けてあげられるような、さりげない優しさと強さを持ち合わせていたいと思いながら。
この物語は、同じ道を行く、同じ時代の旅人達に、歩きながら呟く、ちょっとした楽しいお話のような気持ちで書きました。
ひととき、楽しんでいただけましたら。
著者プロフィール
村山早紀(むらやま・さき)さんは、1963年生まれ、長崎県出身・在住。学生時代から新人賞への投稿を続け、卒業後デビュー。1991年「ちいさいえりちゃん」で第15回毎日童話新人賞最優秀賞、刊行された同作品で1994年に第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。2017年『桜風堂ものがたり』、2018年『百貨の魔法』にて本屋大賞にノミネート。
著書に『シェーラ姫の冒険』『アカネヒメ物語』『はるかな空の東』『百貨の魔法』『魔女たちは眠りを守る』『風の港』『不思議カフェ NEKOMIMI』『さやかに星はきらめき』『100年後も読み継がれる 児童文学の書き方』『心にいつも猫をかかえて』など。シリーズに「コンビニたそがれ堂」「花咲家の人々」「竜宮ホテル」「桜風堂ものがたり」「かなりや荘浪漫」など多数。共著に『春の旅人』、『トロイメライ』、『約束の猫』がある。
街角ファンタジア 村山 早紀 (著) 世界は「優しい奇跡」に満ちている――。 癒やしと幻想の名手・村山早紀が描く5つの物語。 失恋したての青年、亡き祖父を想う少女、行き詰まったイヤミス作家、不器用な本好きの少年、未来が不安な女性ライター…… ささやかな出会いと別れの中、心に寄り添い、そっと明かりを灯す奇跡たち。 これは、村山早紀史上、最愛の祈り―― 愛に包まれた全5話、珠玉の短編集! 装画:三上唯 |
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