漫画家・荒木飛呂彦さんの「企業秘密」を深掘り!『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』が刊行
人気漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの作者・荒木飛呂彦さんによる新書『荒木飛呂彦の漫画術』(集英社新書)の刊行から10年、荒木さんの創作現場を覗くような感覚で読む漫画術の続編『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』が集英社新書より刊行されました。
なぜ悪役が重要なのか?
2015年4月の発売以降、世界の16の国と地域で翻訳刊行されている『荒木飛呂彦の漫画術』(集英社新書)。キャラクターやストーリーをどう作るか、絵をどんなふうに描いていくか、アイディアの見つけ方、世界観の構築など、荒木飛呂彦さん自身が、漫画家として試行錯誤しながら培ってきた「企業秘密」を作品の具体例を通じて詳しく解説した一冊です。
その刊行から約10年。ある時、荒木さんは、ふと考えました。
この前著『荒木飛呂彦の漫画術』を読んで漫画家になった人もいるとするならば、「もうちょっと深い話も伝えておかなければならないのではないか」と。
漫画をヒットさせるために欠かせない最重要ポイントのひとつが悪役。悪役キャラクターの作り方を会得し、前書『漫画術』と本書の内容を理解し実行できれば、漫画の「黄金の道」をまっすぐに歩くことができるはずだ、と荒木さんは考えます。
――荒木作品に登場する名悪役たちの魅力とリアリティはどのように生まれるのか?
――漫画の王道を歩み続けるために必要なことは?
いまだ語られなかった、漫画家・荒木飛呂彦さんの「企業秘密」をさらに掘り下げた、新・漫画術です。
※本書は「JOJO magazine 2022 WINTER」 (集英社、2022年)、「JOJO magazine 2023 WINTER」(同、2023年)に連載された『続・荒木飛呂彦の漫画術』に加筆を施し、新たな文章を加え、まとめたものです。
<集英社新書の公式YouTubeでは、著者・荒木飛呂彦氏のメッセージを公開中!>
『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』の「はじめに」より一部抜粋
『漫画術』が世に出てから10年が経ち、もしかしたら『漫画術』を読んで、本当にプロの漫画家になった人がいるかもしれない。
そう想像したとき、「待てよ……」と思いました。どんなハウツーもそうだと思いますが、「こうすれば~できる」という知識を得ることはできても、それを実行に移せるかどうかは、また別の話です。もし『漫画術』に書いてあることを理解し、それを自分の血肉としてデビューした人がいるのであれば、本当にすごいことだと思います。しかし、そんな才能あふれる新人漫画家が、この先、何かで道に迷い、「黄金の道」を外れて違う方向に行ったまま帰ってこられなくなったとしたら、それは漫画界にとって大きな損失です。「やっぱり、もうちょっと深い話も伝えておかなければいけないのではないか」という気がしてきて、今回の『新・漫画術』を書くことになりました。
本書の構成
第1章 漫画の「基本四大構造」を復習&さらに深掘りする
第2章 超重要! 悪役の作り方の基本
コラム 「ジョジョ」歴代敵キャラについて
「悪役の作り方」実践編 その1 岸辺露伴の担当編集者・泉京香の作り方
「悪役の作り方」実践編 その2 一から悪役を作ってみる
第3章 漫画の王道を歩み続けるために
番外編 『The JOJOLands』第1話とコマ割りについて
著者プロフィール
荒木飛呂彦(あらき・ひろひこ)さんは、1960年生まれ、宮城県仙台市出身。漫画家。1980年に『武装ポーカー』で「第20回手塚賞」に準入選しデビュー。
代表作は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。漫画以外の著作に『荒木飛呂彦の漫画術』『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』、『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』(いずれも集英社新書)など著書多数。海外有名ブランドとのコラボレーション企画、国内外での原画展など精力的な活動を展開している。
荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方 (集英社新書) 荒木 飛呂彦 (著) |
<既刊>
荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) 荒木 飛呂彦 (著) 「企業秘密を公にするのですから、僕にとっては、正直、不利益な本なのです」(本文より) |
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