オルタナ旧市街さん〈憂鬱グルメ小説〉『お口に合いませんでした』が刊行
オルタナ旧市街さんの小説家デビュー作で、ままならない東京暮らしを描く”憂鬱グルメ”小説『お口に合いませんでした』が太田出版より刊行されました。外食の「おいしい」が当たり前となった今。口に合わなかった食事の記憶から都市生活のままならなさをリアルに描いた作品です。
UberEatsの冷めたシチュー、インテリア量販店のミートボール、激安居酒屋の肉寿司……なにもかもままならない東京暮らしを描く、憂鬱グルメ小説
文学フリマやインターネットで話題の文筆家・オルタナ旧市街さん。これまで随筆でもたびたび扱ってきた「食」をメインテーマに据えた、渾身の小説家デビュー作『お口に合いませんでした』が発売となります。
OHTABOOKSTAND(https://ohtabookstand.com/list/series/not-delicious/)での同名連載に書き下ろしを加え、書籍化。表紙はIllustrator・豊井祐太さんが描き下ろしています。
体調を崩した私は初めてUberEatsのデリバリーを注文するが、届いたシチューからは独特の冷えて固まった油のような匂いがして……(ゴースト・レストラン)
付き合っていない相手と一緒に行った北欧インテリア量販店で人工肉の「ビヨンド・ミートボール」を食べてみることに(ユートピアの肉)。
10年ぶりの同窓会、クラスのLINEグループに「完全個室創作和食バル★肉寿司食べ放題!3時間飲み放題付き2980円」の食べログURLが送られてくる(Girl meats Boy)。
おいしくない食事の記憶から都市生活のままならなさを描く、憂鬱なグルメ小説13篇を収録。『おいしいごはんが食べられますように』の芥川賞作家・高瀬隼子さん推薦作です。
「食事はいつもおいしくて満たされて幸せ、なんてやっぱり嘘だった。」
――高瀬隼子さん(『おいしいごはんが食べられますように』)
著者プロフィール
オルタナ旧市街(おるたなきゅうしがい)さんは、イマジナリー文藝倶楽部「オルタナ旧市街」主宰。2019年より、同名ネットプリントを不定期刊行中。
自家本『一般』『ハーフ・フィクション』を発表。『代わりに読む人』『小説すばる』『文學界』等に寄稿。2024年6月に『踊る幽霊』(柏書房)を刊行。
お口に合いませんでした オルタナ旧市街 (著) UberEatsの冷めたシチュー、北欧家具店の人工肉、個室居酒屋の肉寿司…… 装画:豊井祐太 |
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