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宮島未奈さん〈新感覚の婚活小説〉『婚活マエストロ』が刊行

『成瀬は天下を取りにいく』で2024年本屋大賞を受賞した宮島未奈さんの受賞後第1作、暴走型エンタメ小説『婚活マエストロ』が文藝春秋より刊行されました。

 

40歳、人生再始動!

【あらすじ】

40歳の三文ライター・猪名川(いながわ)健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事の仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの小さな事務所……どう考えても怪しい。

手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢のいいスーツ姿の美女・鏡原奈緒子。生真面目にマイクを握った彼女は、婚活業界では名を知らぬ者はいない〈婚活マエストロ〉だった。
鏡原は何者なのか、なぜこんな会社で働いているのか……謎は深まるばかりだが、同社のイベントを手伝ううちに、これまで結婚に興味のなかった猪名川も、次第に「真面目に婚活するのも悪くないかもしれない」と思い始める。

 
〔目次〕

第1話 婚活初心者
第2話 婚活傍観者
第3話 婚活旅行者
第4話 婚活探求者
第5話 婚活運営者
第6話 婚活主催者

 
<著者コメント>

 

編集担当・黒岩里奈さんより

「40歳まで自分の人生にあまり満足していなかった。小説を書き始めたことが、私の世界を変えてくれた」

以前、宮島さんが語っておられた言葉です。いまや本屋大賞作家としてスター街道を爆走される宮島さんですが、愛すべき40歳の三文ライター・猪名川を生み出すことができたのは、ご自身の経験と地続きだったからなのだと、なんだか胸がいっぱいになってしまいました。

何歳からだって恋はできるし、自分の人生を輝かせることもできる。そんなことを教えてくれる、キュートな大人の青春小説。ぜひお楽しみいただけたら嬉しいです!

 

我喜屋位瑳務さんが装画を描きおろし!

書影には、謎めいた微笑を浮かべる美女と、彼女の周りで所在なげに佇む男性。
――婚活パーティーを運営する「ドリーム・ハピネス・プランニング」の伝説の司会者・鏡原奈緒子と、主人公・猪名川(いながわ)健人の二人を、人気イラストレーターの我喜屋位瑳務(がきや・いさむ)さんが描きおろしました。キュートでポップな本作の魅力がぎゅぎゅっと詰まったカバーとなっています。

 
〈宮島未奈さん コメント〉

イラストを一目見た瞬間、「鏡原さんだ!」とうれしくなりました。
カバーの配色も気に入っています。
たくさんの人にお読みいただけると幸いです。

 

著者プロフィール

宮島未奈(みやじま・みな)さんは、1983年生まれ、静岡県富士市出身。滋賀県大津市在住。京都大学文学部卒業。2018年「二位の君」で第196回コバルト短編小説新人賞を受賞(「宮島ムー」名義)。

2021年「ありがとう西武大津店」で第20回「女による女のためのR-18文学賞」大賞、読者賞、友近賞をトリプル受賞し、2023年同作を含む連作短編集『成瀬は天下を取りにいく』でデビュー。

『成瀬は天下を取りにいく』は、第11回「静岡書店大賞」小説部門大賞、第39回「坪田譲治文学賞」、第21回「本屋大賞」など15冠を獲得し話題となる。続編に『成瀬は信じた道をいく』がある。

 

婚活マエストロ
宮島 未奈 (著)

40歳の三文ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの中の小さな事務所……どう考えても怪しい。
手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢のいいスーツ姿の女性・鏡原奈緒子。場違いなほどの美女だが、彼女は「私は本気で結婚を考えている人以外は来てほしくありません」と宣言する。そして生真面目にマイクを握った――そう、彼女は婚活業界では名を知らぬ者はいない〈婚活マエストロ〉だった。

その見事な進行で、参加者は完全にマエストロ・鏡原の掌の上。彼女は何者なのか、なぜこんな会社で働いているのか、〈マエストロ〉ってなに……謎は深まるばかりだが、猪名川は同社のイベントを手伝うことに。65歳以上のシニア向け婚活パーティーから、琵琶湖に向かう婚活バスツアー(クルーズ船「ミシガン」に乗車)まで。これまで結婚に興味のなかった猪名川も、次第に「真面目に婚活するのも悪くないかもしれない」と思い始める。
ものは試しと他社が運営する婚活パーティーを訪れてみると、そこには参加者として席に座る鏡原の姿があった――。

 


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