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文筆家・僕のマリさん〈「食」と「記憶」〉を繋げるエッセイ『記憶を食む』が刊行

気鋭の文筆家・僕のマリさんによる、「食」と「記憶」を繋げる珠玉のエッセイ『記憶を食む』がカンゼンより刊行されました。

 

noteの人気連載に書き下ろしを加えて書籍化

思い出すことのかたわらにはいつも、食べものがあった。
大切な記憶も、ちょっとした記憶も、食むように紡いでいく。

――noteの人気連載に書き下ろしを加えて書籍化。全編書き下ろしの「自炊ときどき外食日記」も収録。

 
《長い間忘れていたことを突然思い出すと、狂おしい気持ちになる。
頭のなかで突風が吹いたような、満潮の海が荒れるような、
スノードームをひっくり返したような、
そんな風に全身の細胞が泡立つのを感じる。
頭で覚えていないようなことでも、
匂いや音で急に記憶の蓋がこじ開けられることもある。
忘れて、思い出して、また忘れて、そんなふうにあと何十年も
自分の内面と向き合っていくことになるのだ。》
(本文より)

 

本書の目次


チーズケーキの端っこ
朝食のピザトースト
真夜中の炭水化物
りんごを剥いたら
直樹の焼きうどん
いつかマックで
退屈とコーラ

自炊ときどき外食日記 1


祖母と梅、メロンに焼肉、初夏の風
苺の効力
幻とコンソメスープ
先生となんこつ
社食の日替わり
キッチンで缶ビール
炙ったホタルイカ

自炊ときどき外食日記 2


サンタの砂糖菓子
考えるチョコチップクッキー
穏やかなフルーツサンド
不安と釜玉
酢シャンプーの女
食わず嫌い
明日のパン

あとがき

 

著者プロフィール

僕のマリ(ぼくのまり)さんは、1992年生まれ、福岡県出身。文筆家。2018年頃から執筆活動を開始し、2021年『常識のない喫茶店』(柏書房)を刊行。

ほかの著書に『書きたい生活』(柏書房)、『いかれた慕情』(百万年書房)など。自費出版の日記集も作り続けている。犬とビールと喫茶店が好きで、料理はいつも目分量。

 

記憶を食む
僕のマリ (著)

ブックデザイン:脇田あすか + 關根彩
装画:岡本果倫

 


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