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【第18回中央公論文芸賞】川越宗一さん『パシヨン』と佐藤賢一さん『チャンバラ』が受賞

中央公論新社は8月18日、令和5年(第18回)中央公論文芸賞の受賞作を発表しました。

 

第18回中央公論文芸賞が決定!

第18回中央公論文芸賞の選考会が8月18日に開催され、浅田次郎さん、鹿島茂さん、林真理子さん、村山由佳さんの選考委員4名による審査の結果、次の通り受賞作が決定しました。

 
<第18回中央公論文芸賞 受賞作品>

◎川越宗一(かわごえ・そういち)さん
『パシヨン』(PHP研究所)

◎佐藤賢一(さとう・けんいち)さん
『チャンバラ』(中央公論新社)

 
受賞者の川越宗一さんは、1978年、鹿児島県生まれ。大阪府出身。龍谷大学文学部史学科中退。2018年『天地に燦(さん)たり』で第25回松本清張賞で受賞しデビュー。2019年刊行の『熱源』で第9回本屋が選ぶ時代小説大賞、第162回直木賞を受賞。

同じく受賞者の佐藤賢一さんは、1968年生まれ、山形県鶴岡市出身。1993年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。1998年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。1999年『王妃の離婚』で第121回直木賞、2014年『小説フランス革命』(全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞、2020年『ナポレオン』(全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。

 
受賞作の選評は、10月14日発売の『婦人公論』11月号に掲載される予定です。贈賞式は10月19日、都内で開催。

 

中央公論文芸賞について

中央公論文芸賞は、中央公論新社が創業120周年を記念して、2006年に創設した文学賞です。「第一線で活躍する作家のさらなる飛躍、新たな代表作となる優れたエンターテインメント作品」を顕彰します。

前年7月から当年6月までを対象期間とし、受賞者には正賞として記念品、副賞として賞金100万円が授与されます。

 

パシヨン
川越 宗一 (著)

受難(パシヨン)を越えて、求めよ、自由を――。
『熱源』で直木賞を受賞した著者による、新たな到達点!
禁教下における“最後の日本人司祭”となった小西マンショの人生を軸に、異文化同士の出会いと摩擦、争いの中での“希望”を描いた圧巻の歴史小説。

キリシタン大名・小西行長の孫で、対馬藩主・宗義智の子として生まれた彦七(のちの小西マンショ)の運命は、関ヶ原の戦さによって大きく変わった。離縁された母・マリヤとともに彦七は長崎へ。キリシタンへの迫害から逃れてきた、小西家の遺臣らの世話になりながら成長していく彦七だったが、彼には小西家再興の重圧がのしかかっていく。キリスト教が禁じられ、信徒たちの不安が高まるなか、彦七はある重大な決断を下すのだが……。
“受難の時代”を生きる者たちの魂の叫びが刻まれた、著者渾身の長編小説。

チャンバラ
佐藤 賢一 (著)

有馬喜兵衛、吉岡一門、宍戸某、そして佐々木小次郎。さらには――。
最後の難敵との死闘を終えた宮本武蔵は吐き捨てた。今日まで剣に生きてきて、兵法というほどのものではないな。ただのチャンバラにすぎん……。
直木賞作家の手で鮮やかに蘇る、数多の強敵との名勝負! 「剣聖」とも称される二刀流の達人が、激闘の果てに辿り着いた境地とは?

 
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第18回「中央公論文芸賞」は、川越宗一さんの『パシヨン』と佐藤賢一さんの『チャンバラ』|中央公論新社

 


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