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【第162回芥川賞&直木賞】芥川賞に古川真人さん『背高泡立草』、直木賞は川越宗一さん『熱源』

第162回芥川賞&直木賞が決定!

第162回芥川賞&直木賞が決定!

第162回芥川龍之介賞および直木三十五賞の選考委員会がともに、1月15日午後4時より築地・新喜楽で開催され、それぞれ受賞作が決定しました。

 

芥川賞は古川真人さんが4度目のノミネートで受賞!

第162回芥川賞は、下記候補作の中から古川真人さんの「背高泡立草(せいたかあわだちそう)」(『すばる』10月号)が受賞作に決定しました。

 
古川真人さんは、1988年生まれ。福岡県福岡市出身。第一薬科大学付属高等学校卒業。國學院大学文学部中退。2016年「縫わんばならん」で新潮新人賞を受賞しデビュー。芥川賞には、第156回に「縫わんばならん」が、第157回に「四時過ぎの船」が、第161回に「ラッコの家」が候補作に選ばれており、今回が4度目のノミネートでした。

 
選考委員は、小川洋子さん、奥泉光さん、川上弘美さん、島田雅彦さん、堀江敏幸さん、松浦寿輝さん、宮本輝さん、山田詠美さん、吉田修一さん。

 
【芥川賞 候補作】
◎木村友祐さん「幼な子の聖戦」(『すばる』11月号)
◎髙尾長良さん「音に聞く」(『文學界』9月号)
◎千葉雅也さん「デッドライン」(『新潮』9月号)
◎乗代雄介さん「最高の任務」(『群像』12月号)
◎古川真人さん「背高泡立草」(『すばる』10月号)

 

直木賞は川越宗一さんが初ノミネートで受賞!

第162回直木賞は、下記候補作の中から川越宗一さんの『熱源』(文藝春秋)が受賞作に決定しました。

 
川越宗一さんは、1978年生まれ。大阪府大阪市出身。2018年「天地に燦(さん)たり」で松本清張賞を受賞しデビュー。2019年『熱源』で本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞。

 
選考委員は、浅田次郎さん、伊集院静さん、角田光代さん、北方謙三さん、桐野夏生さん、高村薫さん、林真理子さん、宮城谷昌光さん、宮部みゆきさん。

 
【直木賞 候補作】
◎小川哲さん『嘘と正典』(早川書房)
◎川越宗一さん『熱源』(文藝春秋)
◎呉勝浩さん『スワン』(KADOKAWA)
◎誉田哲也さん『背中の蜘蛛』(双葉社)
◎湊かなえさん『落日』(角川春樹事務所)

 

芥川賞と直木賞について

芥川賞と直木賞は、1935(昭和10)年に制定され、芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られます。

芥川賞は主に無名・新進作家が、直木賞は無名・新進・中堅作家が対象となります。受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が授与されます。

 

背高泡立草
古川 真人 (著)

大村奈美は、母の実家・吉川家の納屋の草刈りをするために、母、伯母、従姉妹とともに長崎の島に向かった。吉川家には今、<古か家>と<新しい方の家>がある。<古か家>は祖母が亡くなって以降、すでに空き家になっており、同じ集落に住む祖母の姉が引受人になっている。奈美は二つの家に関して、伯父や祖母の姉に話を聞く。吉川家は<新しい方の家>が建っている場所で戦前は酒屋をしていたが、戦中に統制が厳しくなって廃業し、満州に行く同じ集落の者から家を買って移り住んだという。それが<古か家>だった。吉川家が<古か家>に住んでいた間、海の向こうに出ていく者、海の向こうからやってくる者があった。江戸時代には捕鯨が盛んで、<古か家>の人々は蝦夷で漁をした者から北の果ての海と島の様子を聞いたこともあったし、戦後に故郷の朝鮮に帰ろうとして船が難破し島の漁師に救助された人々を家に招き入れたこともあった。時代が下って、カヌーに乗って鹿児島からやってきたという少年が現れたこともあった。草に埋もれた納屋を見ながら奈美は、祖父母やその祖父母たちが生きてきた時間を思うのだった。

熱源
川越 宗一 (著)

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。

 
【関連】
芥川龍之介賞|公益財団法人日本文学振興会
直木三十五賞|公益財団法人日本文学振興会

 


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