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【第23回R-18文学賞】広瀬りんごさん「息子の自立」が大賞を受賞 友近賞に神敦子さん「君の無様はとるにたらない」

女による女のためのR-18文学賞

女による女のためのR-18文学賞

新潮社は、応募を女性に限定した「女による女のための」公募の文学賞「第23回女による女のためのR-18文学賞」の受賞作を発表しました。

 

第23回「女による女のためのR-18文学賞」が決定!

第23回「女による女のためのR-18文学賞」の応募総数は798作品でした。窪美澄さん、東村アキコさん、柚木麻子さんが選考委員を務め、リベラグループの協賛を得て実施された同賞は、募集原稿を「女性ならではの感性を生かした小説」と定め、応募は女性に限定しています。

新潮社社内の女性編集者らによる一次~三次選考を通過後、最終候補作品の中から受賞作を選出。また、タレントの友近さんがお一人で選考する「友近賞」も選出されました。

 
<第23回「女による女のためのR-18文学賞」 受賞作品>

■大賞
広瀬りんご(ひろせ・りんご)さん(応募時ペンネーム:広瀬苹果)
「息子の自立」

 
■友近賞
神敦子(じん・あつこ)さん
「君の無様はとるにたらない」

 
障碍をもつ息子の性について描かれた大賞受賞作「息子の自立」には、「このテーマで描く、と決めた書き手の胆力、勇気にまず拍手を送りたい」(窪美澄さん)、「自分の既成概念が気持ちよく壊されていく感覚で、それがすごく良かったです」(東村アキコさん)、「当事者を物語の中で消費しない、という意識を随所に感じます」(柚木麻子さん)と、選考委員からの高い評価が集まりました。

友近賞を受賞した「君の無様はとるにたりない」は、友近さんから「最後の長いセリフを読んでいるとき、自分でも予想外に、読み進める手が止まり、突然涙が溢れました」と絶賛されました。

 
受賞作、受賞のことば、ならびに選考委員による選評は、4月22日発売の『小説新潮』5月号に掲載されます。贈呈式は5月27日に都内にて開催。

 

「R-18文学賞」受賞作あらすじ&受賞者プロフィール

 
【大賞「息子の自立」】

<あらすじ>
ぎっくり腰をわずらった曜子は、突如として難題に直面する。障碍をもつ息子の性処理をどうしたらよいのか――。障碍者専用の派遣風俗店のウェブサイトにアクセスし、21歳の風俗嬢に来訪を依頼するが……。読む者の心に風穴を開ける、繊細かつ力強い大賞受賞作。

〔受賞者・広瀬りんごさん プロフィール〕
福岡県出身。関東在住。おもにWEB上で作品を発表。pixiv内で数度受賞。

 
【友近賞「君の無様はとるにたらない」】

<あらすじ>
高校生の瑠璃は、十歳のときに離婚して家を出た父親から、会うたびに五万円を手渡されている。四百万を優に超えた「ヨゴレの金」をどうしたらよいのか――。友人の唯織に相談し、瑠璃が下した決断とは。割り切れない思いを乗り越えようとする少女たちの姿が胸を打つ友近賞受賞作。

〔受賞者・神敦子さん プロフィール〕
1977年生まれ、神戸市出身。青山学院大学卒業。情報誌・専門書の編集を経て、現在は教材等の執筆・校正。大体毎日、自分で作った服を着ています。

 

R-18文学賞について

R-18文学賞は、新潮社が主催。応募を女性に限定した「女による女のための」公募の文学賞です。

「書き手の感性を生かした小説」を募集し、三人の選考委員によって選ばれる「大賞」と、特別選考委員の友近さんによって選ばれる「友近賞」の二つの賞で構成します。

なお、過去には、窪美澄さん、彩瀬まるさん、一木けいさん、町田そのこさん、宮島未奈さんらが受賞しています。

 
【関連】
女による女のためのR-18文学賞 | 新潮社

 


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