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『休職サバイバル術』3人に1人がメンタル不調を抱える今、知っておきたい「休職のリアル」!

加藤高裕さん著『復職率9割の精神科産業医が教える マンガでわかる 休職サバイバル術』(漫画:ミヨシさん)

加藤高裕さん著『復職率9割の精神科産業医が教える マンガでわかる 休職サバイバル術』(漫画:ミヨシさん)

加藤高裕さん著『復職率9割の精神科産業医が教える マンガでわかる 休職サバイバル術』(漫画:ミヨシさん)が主婦の友インフォスより刊行されました。

 

復職率9割の大手企業の産業医による「休職」のノウハウが満載!

昨年、経済協力開発機構(OECD)は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界各国で精神疾患を抱える人が急増していると発表しました。また、精神疾患の経済的コストはGDPの4.2%以上に相当し、治療に直接的に関わるコストのほか、その3分の1以上が雇用率の低下と生産性の低下に関わるものだとしています。

日本においても、2020年に精神疾患の患者数が600万人を超え、今や働く人の3人に1人がメンタルに不調を抱えています。うつ病や適応障害など、精神疾患自体については少しずつ周知されてきましたが、そうした精神疾患が原因で増加している、一般的な会社員にとっての「休職」に関する現実やその制度については、まだ理解が進んでいないのが現状です。

 
本書は、精神科医として患者の治療にあたり、大手企業で産業医も務める著者が、担当企業での復職率9割の実績をもとに、メンタルダウンしないための方法や休職する際の注意点など、会社員として働くすべての人が知っておくべき休職の基礎知識を詰め込んでいます。

一方で、経済産業省も、「健康経営優良法人認定制度」(ホワイト500など)に代表されるように、企業の健康経営を推進するなど、経営・マネジメントにとっても、従業員の休職・復職は、これからの時代の大きな課題となっています。そのため、企業にとって従業員のメンタルヘルスケアがどのようなメリットをもたらすのか、具体的にどのような対応を行えば良いのかを、企業側の目線からも解説しています。

 

知ってる?自分の会社の産業医は、何科の医師? 精神科・心療内科の産業医は、産業医全体の5.1%

従業員が50人以上の事業所では、1人以上の産業医をおくことが義務付けられています。一方、産業医全体における精神科医・心療内科医の割合は、たった5.1%に過ぎません。

 
本書の著者は、精神科医として、自身のクリニックで日々多くのメンタル不調の患者の診療を行っています。一方で、上場企業を含む常時複数の大手企業を担当している、人気の産業医でもあります。産業医面談を通して多くの休職・復職の事例に向き合い、担当する企業では、その9割が復職、そして職場定着に成功しているという実績があります。

 

働く人の3人に1人がメンタル不調の経験あり どういうタイプがメンタルダウンしやすいのか?

就労中の20~65歳の3人に1人が、「過去3年間でメンタルの不調を感じたことがある」と答えています。また、「10人に1人が休職」という休職保険のテレビCMも話題です。

 
メンタルの不調には、人によって異なる気質や性格が大きく影響しています。自分が、そして自分の同僚やパートナーが、どのようなタイプかを知ることによって、メンタルダウンするリスクを低減することができます。

本書でも、自分の傾向を知るための性格診断によって、向いている業種・職種や注意するべきメンタル不調の原因などを解説しています。

 

企業にとってうつ病対策は投資収益率(ROI)302% メンタルヘルスケアが企業にもたらすメリットとは?

従業員のメンタル不調が会社にとって避けて通れないリスクであることは、経営やマネジメント、そして人事労務の現場では、もはや周知の課題だと言えます。また、従業員のうつ病が改善することによる企業の利益は、うつ病の対策にかけたコストを大幅に上回り、その投資収益率は2年間で302%にも上るとも言われています。

 
企業としてのメンタルヘルスケアは、従業員の生産性を上げ、優秀な人材を獲得し、離職率の低減や企業ブランドの向上するためにも必須と言えます。本書は、そうした企業側の視点でも必読です。

 

本書の構成

データが示す経営戦略としてのメンタルヘルス対策

第1章 なぜメンタルダウンするのか?

第2章 はじめての心療内科

第3章 いざ休職するとなったら

第4章 休職中の過ごし方

第5章 復職するために必要なもの

第6章 職場定着の定義

 

著者プロフィール

 
■加藤高裕(かとう・たかひろ)さん

浜松町メンタルクリニック院長。医学博士・産業医・精神科医。自身のクリニックでビジネスマンをはじめとした多くの患者の診療を行う傍ら、大手企業を中心に、産業医も務める。担当企業で多数の休職・復職の支援を行い、復職後の定着率は9割を超え、面談した従業員から厚い信頼を得ている。医療的な助言のみならず、健康経営の推進や福利厚生の拡充まで、企業に対してビジネスの現場に即した幅広いメンタルヘルスケアの提言を続けている。精神科医の産業医は、日本の企業では非常に稀で、産業医全体の5.1%にとどまっている。

 
■ミヨシさん

株式会社サイバーコネクトツー業務部企画課デザイン室所属。ゲームのタイトルロゴやUIデザインなど、デザイナーとして各種業務を行う傍ら、漫画家・イラストレーターとしても活動中。フィギュア・ジオラマの制作なども手掛ける。自身の休職・復職の体験を描いた漫画『ぼくのうつやすみ』をTwitterで発信し、電子書籍としても発売中。

 

マンガでわかる 休職サバイバル術
加藤高裕 (著), ミヨシ (著)

●復職成功率9割を誇る著者による、ビジネスマンのための「うつ抜け」マニュアル
●3人に1人がメンタルに不調を抱える現在、休職について知っておくべきこととは?
●従業員のメンタル問題に悩む人事労務担当者・マネージャー・経営者も必読!

著者は、日本で5%しかいない“精神科”産業医で、精神科医として自身のクリニックで患者に寄り添う傍ら、大手企業をはじめ産業医として復職成功率9割の実績を誇る。
メンタルダウンしてもまた働き出すために。ビジネスの最前線で休職者のサポートを続けている著者が、すべての働く人にどうしても伝えたいメッセージ!

大手企業の人事部長、現役の経営者、就労支援センターの代表、休職保険の開発担当者、キャリアカウンセリングの専門家、そして実際の休職・復職経験者にも取材した、「休職のリアル」が詰まっています。

▼例えば、こんなギモンに答えています!
「どういうタイプが休職しやすい?」
「休職するかしないかの判断基準は?」
「休職中って収入はどうなるの?」
「休職したらキャリアに影響が出る?」

 
――「はじめに」より抜粋
会社の保健室に相談にくる方は皆、口をそろえて「先生、休職はしたくないんです」と言います。

休職をしたら、キャリアが損なわれる。
家族に心配をかける。
同僚に色眼鏡で見られるかもしれない。
収入がなくなったら、生活できない。

たくさんの不安が渦巻いて、面談中に涙をこぼす方も少なくありません。疲れ切った心を抱えながらも、なお頑張り続けようとする人と接するなかで、次第に、休職と復職の本当のところを伝えなければ、という気持ちが大きく膨らんできました。

 


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