気になる本、おススメの本を紹介

B O O K P O O H

『障がいのある子とその親のための「親亡きあと」対策』福祉のプロがお金と暮らしのシンプルな備え方を解説 

鹿野佐代子さん著『障がいのある子とその親のための「親亡きあと」対策』

鹿野佐代子さん著『障がいのある子とその親のための「親亡きあと」対策』

鹿野佐代子さん著『障がいのある子とその親のための「親亡きあと」対策』が翔泳社より刊行されました。本書は、障がいのある子の親の多くが不安に感じている「子の老後」と「自分が亡くなったあと」の本当に必要な備えについて事例を交えて詳しく紹介した一冊です。

 

親の「もしも」のときに、障がいのある子が困らないための準備とは

障がいのある子の親の多くが、子どもの将来の暮らしや老後などについて不安を感じています。
特に親である自分が亡くなったあとに、誰が子を支えるのか、お金はどのくらい残しておけばよいか、など心配はつきません。

 
本書では、入所施設や通勤寮、グループホーム等で障がい者の支援にたずさわり、現在はファイナンシャル・プランナーとして成人した障がい者の暮らしや、「親亡きあと」の相談を受ける著者が、通算38年の経験をもとに、本当に必要な備えについて事例をまじえながら詳しく紹介します。

 
今の暮らしの収支をもとに、将来の暮らしを想像しながら試算して必要額を大まかに把握したり、障がい者を支える各種の制度を知っておくことで、老後資金の目安が見えてきます。

また、残したお金が子のために使われるように準備しておきたいことや、親が亡くなったあとの手続き、近年利用が推進されている成年後見制度について事前に知っておきたい注意点なども解説。見落とされがちな、障がいのある子の「きょうだい」の思いなども紹介します。

福祉の現場で多様なケースに関わり、障がいのある人の生活の変化を見てきた支援者の視点で、「やっておきたいこと」と「やらなくてもいいこと」を整理します。

 

本書の構成

はじめに

1章 50歳になった子を想像してみよう
・いくら残したら安心できますか?
・子が50 歳でリタイアしたときの暮らしは?

2章 障がい者を支える制度を知ってから備える
・お金の心配の前に、使える制度を知っておく
・病気やケガをしたときは?
コラム:障がいのある人は保険に入りにくい?
・障がいのある人がもらえるお金とは?
・失業したとき、再就職したいときは?
・生活が苦しくなったときは?
コラム:福祉支援につながり、たくましく生きる人たち
・罪を犯してしまったら?
・民間のサービスにも目を向けよう!
コラム:民間サービスを併用して食生活を充実
・公的サービス以外の障がい者就労支援
・障がいのある人の「65 歳問題」とは?
・親の相談ができる窓口も活用しよう
・相談や見守り機能が期待できる身近な組織
・支援者への不満を感じたときは?
・支援者は「不満を抱かせないやり取り」を心がける
コラム:ある親の嘆き「機転がきかない」

3章 移り変わる暮らしに合わせて備えを見直そう
・親元を離れてグループホームへ
・グループホームに入らないという選択(1)
・グループホームに入らないという選択(2)
コラム:一生分のお金を封筒に小分けして相続
・障がいのある子にどうやってお金を残すか?
コラム:結婚して支え合う暮らしもある

4章 残したお金を子が使うために必要なこと
・「お金を残せば安心」ではない
・第三者による金銭管理サービスを利用する場合
・残したお金を使ってもらうためにやっておくこと
・家族や親族が金銭管理をする場合
・子が自分でお金を管理する場合
コラム:お金は持たせて使わせる
コラム:就労継続支援の工賃は本人管理させやすい
・大人になってからのお金トレーニング
コラム:小さな積み重ねが成長につながる(ゆみさんの母・美恵さんの感想)
・本人に意思表示ができると支援はよりスムーズに
・「成年後見制度を利用してください」と言われたら?
・成年後見制度以外の方法を考えてみよう
コラム:法定後見と任に後見

5章 親自身の老後と親が亡くなったあとの手続き
・一人暮らしの親(あなた)に頼れる身内がいない場合
・死後のことを頼める人がいない場合は死後事務委任契約
コラム:障がいのある子が施設やグループホームで亡くなったら?
・親自身に「もしも」のことがあったとき
・臨終~葬儀・法要
コラム:遺影は15年前の写真?
・相続で必要な手続き
・死後の手続きにかかるお金と受け取るお金
・遺言書がない場合の相続
・遺言書がある場合の相続
・生前整理・遺品整理をしておこう
・エンディングノートは買ったけれど…
コラム:「きょうだい」たちの思い

おわりに

 

著者プロフィール

著者の鹿野佐代子(しかの・さよこ)さんは、大阪府在住。NPO法人ら・し・さ理事。保育士、幼稚園教諭二種免許、AFP・2級FP技能士、終活アドバイザー。

33年勤めた社会福祉法人大阪府障害者福祉事業団の「通勤寮」で、知的障がいのある人の結婚と出産後の支援をきっかけに、「性」と「お金」に関する支援の大切さに気づく。その後、性教育・金銭教育プログラムに関する研究活動を行い、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得。現在はフリーで活動し、当事者向けに楽しく学んで実践できる性やお金の勉強会や、家族向けに親が元気なうちにできる「親亡きあとの対策」について全国で講演を行っている。

 

障がいのある子とその親のための「親亡きあと」対策
鹿野佐代子 (著)

障がい者の老後や「親亡きあと」の実際を知る福祉のプロがシンプルな備え方を解説

障がいのある子の親の多くが不安に感じている「子の老後」と「自分が亡くなったあと」のこと。

「自分に代わって、誰が子を支えるのか?」
「お金は、どのくらい残しておけばよいか?」
「子は老後、どこで、どう暮らすのか?」……心配はつきません。

本書は、入所施設や通勤寮、グループホーム等で障がい者の支援にたずさわり、現在はファイナンシャル・プランナーとして成人した障がい者の暮らしや、「親亡きあと」の相談を受ける著者が、通算38年の経験をもとに、本当に必要な備えについて事例をまじえて詳しく紹介します。

・やみくもに貯蓄せず、子どもの暮らし方を具体的に想像
・もらえるお金や使えるサービスをふまえて、必要額をざっくり試算
・施設管理、家族管理、本人管理――本人のためにお金が使われる仕組み
・親の「もしも」のときに、障がいのある子が困らないための準備
・支援者に不満を感じたときのコミュニケーション
・子の人生だけでなく、親自身の人生も大切に
・「きょうだい」から見た、障がいのある子の親亡きあと ……etc.

多様なケースに関わり、生活の変化を見てきた支援者の視点で、「やっておきたいこと」と「やらなくてもいいこと」を整理します。
「漠然とした不安」が「安心できる備え」に変わる1冊です。

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です