『子どもとつながる「お話」の魔法』「お話して」と子どもがせがむのは、「こっちを向いて」という合図
シルカ・ローズ・ウエストさん&ジョセフ・サロシーさん著『子どもとつながる「お話」の魔法』(訳:中尾ゆかりさん)がNHK出版より刊行されました。
子どもとの愛着関係を築くことが、子育ての重要課題です。「語り聞かせ」は人類が大昔からしてきた親子の絆の結び方です。口コミで広がった全米で話題のこの本は、子どもとかかわるすべての人におススメの一冊です。
「語り聞かせ」の目的は「心のふれあい」
本書はアメリカで長く幼児教育に携わるふたりの著者によるもので、著名な霊長類学者ジェーン・グドール博士絶賛の書です。
幼いころに育んだ親子の絆(愛着関係)は、子どもの心の成長に大きく影響すると言われています。
「語り聞かせ」は、そのための絶好のツールです。「読み聞かせ」の本はたくさんありますが、オリジナルの「お話」を創作して聞かせる「語り聞かせ」の本は類書がありません。母親だけでなく、祖父母や教育関係者はもちろん、とくに父親、あるいはおとな同士でも、「お話」によって世界が変わることを実感できる本です。
「語り聞かせ」の目的は「心のふれあい」です。大事なのは、その「お話」が、子どもが関心を寄せているアイテムを使った、独自のものであること。本書はそのお手伝いをする本です。
ちっとも難しいことではありません。「語る」ことは、大昔から人間がしてきたことです。人はみな「お話」が得意なのです。ただそれに気づいていないだけ。
ともに過ごしたお話の時間は、あなたにも子どもにも一生の宝物になるでしょう。
本書の構成
はじめに
第1章 お話の環
お話の例 ガスパイプに入ったこびと
第2章 ありのままで
お話の例 ドイツの村の女の子
第3章 シンプルに、幼いうちから始めよう
お話の例 子グマのはじめてのお散歩
第4章 習慣にする
お話の例 こうらを背負いたくなかったカメ
第5章 お話づくりの基本
お話の例 リスの〈やんちゃあんよ〉
第6章 なぐさめるときに
お話の例 ラモーナとピーター
第7章 教えるときに
お話の例 オランジのギド
第8章 家族のために
お話の例 クリスマスのお話会
第9章 おわりに
お話の例 チョウチョ
著者プロフィール
■シルカ・ローズ・ウエスト(Silke Rose West)さん
30年以上にわたり、ヴァルドルフ(シュタイナー)教育幼稚園の教師を務める。1995年にタオス・ヴァルドルフ・スクールを共同設立し、2015年にはニューメキシコ州北部初の森の幼稚園、タオス・アース・チルドレンを創設。人形劇や語り聞かせに定評があり、全国の親、教師、学校にコンサルティングを行っている。
■ジョセフ・サロシー(Joseph Sarosy)さん
教師。小学1~3年生を対象にした野外学校、ジュニパー・スクールを創設。男性向けの育児雑誌「ファーザーリー」に寄稿するライターでもある。2018年、全米の特筆すべき父親にスポットを当てる「#greatdad campaign」を企画した。ブログ「The Storytelling Loop」は、世界中で7万人以上に読まれている。
■訳者:中尾ゆかり(なかお・ゆかり)さん
翻訳家。西南学院大学文学部卒業。
おもな翻訳書にテンプル・グランディン『動物感覚』『自閉症感覚』『動物が幸せを感じるとき』『自閉症の脳を読み解く』、ベリンダ・レシオ『数をかぞえるクマ、サーフィンするヤギ』(いずれもNHK出版)などがある。
子どもとつながる「お話」の魔法 シルカ ローズ ウエスト (著), ジョセフ サロシー (著), 中尾 ゆかり (翻訳) 「ねえ、お話して」とせがむとき、子どもが求めているのはあなたとのつながり。 大事なのは、だれかがつくった完璧なストーリーをどう語るかではなく、自分だけのお話をつくって伝えること。それが子どもとの絆を強くする魔法の語り聞かせ。それは、じつは簡単なことだ。なぜなら語ることと聞くことは大昔から人間の得意技で、人はみな「語り部」の素養を持っているのだから。 |
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