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『こんな家族なら、いらない。』“家族”という呪縛にむしばまれた8人の人生を描くコミックエッセイ――自らも被虐待児だった著者が描く、虐待を受けた人々の過去と現在

尾添椿さん著『こんな家族なら、いらない。』

尾添椿さん著『こんな家族なら、いらない。』

尾添椿さんのコミックエッセイ『こんな家族なら、いらない。』が、イースト・プレスより刊行されました。

 

毒親の実態を見つめ、家族の在り方に一石を投じる問題作が登場!

作者は虐待から逃げて親と分籍するまでを描いた『生きるために毒親から逃げました。』の著者・尾添椿(おぞえ・つばき)さん。尾添さんが虐待のトラウマ治療を受けながら思い起こす、虐待を受けた経験のある友人・知人たちの過去と現在を描きます。

 
それぞれの境遇で、目を背けたくなるような虐待を受けて育った子どもたちは、その後どんな人生を送るのか?
彼らの人生をたどり毒親の実態を知ることで、なんらかの気づきを得、前に進んでいくための一冊です。

 
尾添椿さんは、幼い頃から両親に心理的虐待を受け続け、命の危険をも感じ親元から逃げました。その後、可能な限り縁を切るためにおこなった行政的手続きまでを描いたのが、前作『生きるために毒親から逃げました。』です。

「プロローグ」より

「プロローグ」より

尾添さんは今、友人たちに囲まれ幸せを感じながら暮らしていますが、虐待によって負った心の傷は深く、トラウマ治療に通っています。治療でのカウンセリング中にしばしば思い起こされるのが、尾添さんのかつての同級生や友人・知人たちのこと。彼らもまた、子ども時代にひどい虐待を受けていました。

発達障害への無理解により、ネグレクトされていた―――マユ

発達障害への無理解により、ネグレクトされていた―――マユ

いつ爆発するかわからない母親の暴力を受け続けた―――はるき

いつ爆発するかわからない母親の暴力を受け続けた―――はるき

実母が気づかないままに養父に性的虐待を受けていた―――セナ

実母が気づかないままに養父に性的虐待を受けていた―――セナ

家庭という狭い世界の中で、受け入れることしかできない子どもたち。それぞれ違う境遇の彼らが、どんな過去を生き、成長してからどんな人生を歩んでいるのか?
未来に無限の可能性を秘めた子どもたちが、なぜ大人に支配されなければいけないのか……?

ある8人の人生を客観的に見つめることで、何が問題だったのか、大人はどうすべきなのか、そんなことを考えるきっかけになる一冊です。

 
<本書「あとがき」より>

「親孝行が子どもの務めだと自発的に思うことができない人、育ててくれた恩のせいで身動きが取れなくなっている人へ、自分の人生を歩むために背中を押す話を書きました。(中略)親不孝が怖くて自分の人生を生きられないこと、理不尽を受け入れた証を抱えたまま生きるしかないこと、そんなあなたらしく生きられない場所を去る選択肢があることを知ってほしい。」

 

本書の目次

プロローグ

第1章 毒親から逃れて ~うぶか~

第2章 生きづらさを抱える ~マユ・ハナヨ~

第3章 毒親に育てられて ~竹中~

第4章 どうして毒親は生まれるのか ~アズミ~

第5章 毒親の子として ~はるき~

第6章 苦しみを抱えた子 ~セナ~

第7章 毒親と生きる ~谷瀬~

第8章 自分の幸せ ~椿~

エピローグ

 

こんな家族なら、いらない。 (コミックエッセイの森)
尾添 椿 (著)

“家族”という呪縛を解き放て!

自らも被虐待児だった著者。
ぬぐえないトラウマを治療するなかで思い起こされるひどい虐待を受けた友人・知人たちの過去と現在。

暴力、性的虐待、ネグレクト、病気・障害への無理解、個人の尊厳の軽視………
「家族だから」という理由で、その違和感にフタをし、つらい状況から逃れられない子どもたち。
成長したあと、彼らはどういう人生を送るのか―――?

自分を守るために、生きるために、そこから逃げていい。
根底にあるのはそのメッセージ。

さまざまな事例をもたらす毒親の実態を見つめ、家族の在り方に一石を投じるコミックエッセイ。

 
【関連】
こんな家族なら、いらない。 | 試し読み

 


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