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『むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた。』「鬼退治は正義なのか?」 昔話で哲学がゆる~くわかる!

小川仁志さん著『むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた。』(イラスト:おほしんたろうさん)

小川仁志さん著『むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた。』(イラスト:おほしんたろうさん)

小川仁志さん著『むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた。』(イラスト:おほしんたろうさん)が、高橋書店より刊行されました。

本書は、「昔話」と「哲学」を組み合わせ、難しいイメージのある哲学思想や哲学者をかみ砕いて紹介。ゆるいイラストとユーモラスなキャラクターによる35話のショートストーリーで哲学が学べます。

 

誰もが知ってる“あの”世界に哲学者が乱入!? 難解な哲学を昔話でゆる~くひも解く

哲学の永遠のテーマである「正義」のように、哲学用語や思想は、難しくて理解しづらいものがほとんどです。しかし本書は、昔話を題材にしているので、より身近で感覚的に理解できます。

▲第1章 桃太郎「桃太郎は正義のヒーロー?」より ※画像はイメージです

▲第1章 桃太郎「桃太郎は正義のヒーロー?」より ※画像はイメージです

 
<鬼才イラストレーター・おほしんたろうさんと哲学者・小川仁志さんがコラボ! 本書の特長を紹介>

◎昔話と絡めることで、難解な哲学思想をわかりやすく表現
◎哲学者の思想をユーモラスに表現しながらも、学問的に正確な解説
◎思想だけでなく、提唱した哲学者がどんな人物かも解説→ゆる~く特徴を捉えたイラストとあわせて記憶に残ること間違いなし

他にも…
●「浦島太郎は偽善者か」で道徳
●「理想の世界から来たかぐや姫」でイデア
●「鶴を助けたのは下心?」で実践理性
など多くの思想を解説。

 

7つの昔話と36の有名な哲学思想を織り交ぜた構成

■第一章 桃太郎
(ジョン・ロック[所有権]/ジャン=ポール・サルトル[実存主義]/ニッコロ・マキアヴェッリ[君主論]/ルネ・デカルト×ブレーズ・パスカル[我思う、ゆえに我あり×繊細の精神]/アリストテレス[正義])

■第二章 浦島太郎
(フリードリヒ・ニーチェ[道徳]/ピーター・シンガー[動物の権利]/エピクロス[胃袋の快]/アンリ・ベルクソン[時間]/荘子[万物斉同])

■第三章 鶴の恩返し
(イマヌエル・カント[実践理性]/九鬼周造[いき]/モーリス・メルロ=ポンティ[《肉》]/ユルゲン・ハーバーマス[コミュニケーション的理性]/アルトゥル・ショーペンハウアー[意志の否定])

■第四章 おむすびころりん
(ロジェ・カイヨワ[遊び]/ジェレミー・ベンサム[最大多数の最大幸福]/ジョン・デューイ[道具主義]/和辻哲郎[間柄]/アルフレッド・アドラー[課題の分離])

■第五章 わらしべ長者
(エピクテトス[禁欲主義]/G・W・F・ヘーゲル[弁証法]/アダム・スミス[同感]/ジョン・スチュワート・ミル[質的功利主義]/クロード・レヴィ=ストロース[構造主義])

■第六章 かぐや姫
(ゲオルク・ジンメル[貨幣]/シモーヌ・ド・ボーヴォワール[フェミニズム]/プラトン[イデア]/アルベール・カミュ[不条理]/三木清[希望])

■第七章 さるかに合戦
(フランシス・ベーコン[経験論]/孫武(孫子)[兵法]/トマス・ホッブズ[自然状態]/山本常朝[武士道]/コーネル・ウェスト[行動])

 

著者プロフィール

 
■著者:小川仁志(おがわ・ひとし)さん

1970年、京都府生まれ。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。哲学者。山口大学国際総合科学部教授。博士(人間文化)。

商社マン(伊藤忠商事)、フリーター、公務員(名古屋市役所)など異色の経歴をもつ。「哲学カフェ」を主宰するなど「市民のための哲学」を実践し、各種メディアで哲学の普及に努めている。NHK Eテレ『世界の哲学者に人生相談』では指南役を務めた。

 
■イラスト:おほしんたろうさん

1985年、佐賀県生まれ。ワタナベエンターテインメント所属。福岡を拠点に活動するお笑い芸人。イラストレーター。漫画家。

TwitterやInstagramに1コマ漫画を投稿。その独特の世界観にハマる人が続出する。NHK『着信御礼!ケータイ大喜利』でレジェンドを獲得。

著書に『おほまんが』『おほまんが しお味』(KADOKAWA)、『学校と先生』(ナナロク社)などがある。

 
■昔話脚本:谷口崇(たにぐち・たかし)さん

フリーのアニメ・イラスト作家。自主制作アニメ『森の安藤』『むきだしの光子』『おしり前マン』などがYouTubeで話題となる。

TVアニメ『ピコ太郎のララバイラーラバイ』や、ドラマ『大奥』のPRアニメ、花王エッセンシャルやアサヒディアナチュラのCM、博多バスターミナルの施設イメージキャラクターなどを手掛ける。脚本・作画・編集・声までを一人でこなす。

 

むかしむかしあるところに、哲学者がやってきた。 7つの昔話で学ぶ哲学入門
小川 仁志 (著), おほ しんたろう (イラスト), 谷口 崇 (その他)

この本は、昔話を題材に、36の有名な哲学思想と哲学者について学べる日本一おもしろい哲学入門書です。

鬼退治について悩む桃太郎に、アリストテレスが「正義」を説いたり、亀を助けた浦島太郎に、ニーチェが「偽善」を教えたり。

NHK Eテレ『世界の哲学者に人生相談』で指南役を務めた、哲学者 小川仁志氏と人気漫画家 おほしんたろう氏によるシュールな漫画で楽しく、正しく、哲学を学びましょう。
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誰もが知っている昔話の登場人物と、歴史上の哲学者たちの華麗な(!?)哲学問答。
それはある意味で、日本一わかりやすい題材を使って、哲学的な議論を展開することでもあります。

哲学の題材はとかく難解で抽象的になりがちですが、誰もが知っている昔話に即して議論すれば、きっとわかるはずです。

シュールな漫画ですが、学問的には正確性を期しているので大丈夫。
そこは哲学の専門家である私が保証します。

そして何より大切なのは、本書をきっかけにして哲学に興味を持っていただくことだと思っています。
「哲学は難しい」という先入観から抜け出して、楽しくて役に立つ哲学の本当の姿に出逢っていただけるように願っています。

―「はじめに」より(哲学者・山口大学教授 小川仁志)

 


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