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『これからの仕事になぜ哲学が必要なのか ―不確実な時代を生き抜く23の問い―』企業の課題を哲学を使って考える!「23の思考実験」が導く悩み方とほぐし方

岡本裕一朗さん著『これからの仕事になぜ哲学が必要なのか ―不確実な時代を生き抜く23の問い―』

岡本裕一朗さん著『これからの仕事になぜ哲学が必要なのか ―不確実な時代を生き抜く23の問い―』

岡本裕一朗さん著『これからの仕事になぜ哲学が必要なのか ―不確実な時代を生き抜く23の問い―』がアルクより刊行されました。

 

答えのない時代に雇う「インハウスフィロソファー(社内哲学者)」

「哲学って、大学で学ぶものじゃないの?」
「仕事が忙しくて、哲学をやってるヒマなんてないよ!」

…かつて、哲学は難しい言葉を使いながら、あれこれ議論するヒマ人の趣味のように考えられていました。

 
ところが、最近は状況がすっかり変わっています。
世界的な先端企業は、「インハウスフィロソファー(社内哲学者)」を雇うようになりました。

現代は、「答えのない時代・VUCAの時代」と言われます。
社会そのものが、今までのやり方ではうまくいかない、前提そのものが揺らぎ始める時代。
答えを出す以前に、問いそのものがあらかじめ決まっていないとしたら……。

こんな時代にこそ、哲学が求められています。

 
◆人事、営業、マーケティング……、全部署必見! 企業の課題を、哲学を使って考える ――「23の思考実験」から見えてくるもの――

本書は、広報部、企画開発部、営業部、人事部、システム部、経営者……、それぞれの立場での課題を「23の思考実験」に落とし込み、企業が抱えがちな現代的な悩みに向き合います。

「哲学×ビジネス」の世界へ、ぜひ足を踏み入れてみてください。

 

本書の構成

はじめに

序章 先端企業はなぜ哲学を導入するか?
企業に哲学は不要ですか?
VUCAの時代は哲学が必要になる?
「ちゃぶ台返し」としての哲学
柔軟かつ多面的に考える
新たな発想(コンセプト)が必要になる
本書の内容について

第1章 マーケティングはどこへ向かうか?
「差異化戦略」か「タダ乗り戦略」か?
 ★思考実験1‐1 タダ乗り戦略はどこまで許容できるか?
情報の活用か、情報による誘導か?
 ★思考実験1‐2 情報操作はどこまで許されるか?
ストーリー(心)かサブリミナル(脳)か?
 ★思考実験1‐3 「物語性」か、脳への「刺激」か?
マーケティングの対象は人間か動物か?
第1章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第2章 あなたの仕事、やりがいありますか?
ブルシット・ジョブをやめるべきか?
 ★思考実験2‐1 ブルシット・ジョブならやめるか?
ベーシック・インカムを導入したら?
 ★思考実験2‐2 ベーシック・インカム導入に賛成すべきか?
コンピュータゲームの人生は楽しい?
 ★思考実験2‐3 あなたは経験機械につながれるか?
スペクタクル(見世物)の社会のサル?
第2章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第3章 人をどう育てるか、人材をいかに管理するか?
ハラスメントかパターナリズムか
 ★思考実験3‐1 パワハラか指導放棄か?
能力主義は間違いなのか?
 ★思考実験3‐2 徒競走はどうするべきか?
くじ引きは公平なやり方か?
 ★思考実験3‐3 くじ引きで部署を決めたら?
企業とはどんな組織なのか?
第3章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第4章 コンプライアンスは必要だが、十分ではない?
企業は社員に対して、どんな責任を果たすべきか?
 ★思考実験4‐1 社員の自殺は企業に責任があるか?
企業は消費者に対して、どんな責任を負うのか?
 ★思考実験4‐2 中毒させるゲームは販売をやめるべきか?
1事実問題について
2道徳的問題について
企業は社会全体に対して、どう責任を取るか?
 ★思考実験4‐3 感染症下でのイベント開催はコンプライアンス違反か?
企業利益と社会的責任が対立したらどうするか?
 ★思考実験4‐4 功利主義では解決できない?
第4章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第5章 どうすればガバナンスは可能になるか?
意思決定は、トップダウンかボトムアップか?
 ★思考実験5‐1 ボトムアップ式の意思決定がいいのか?
組織内部の人々をどう調整するか?
 ★思考実験5‐2 社員の監視はどこまで可能か?
会社が収集したデータは会社のものか?
 ★思考実験5‐3 ユーザーから得られる情報は誰のものか?
情報は開示すべきか?
 ★思考実験5‐4 どうやって苦境を超えていくか?
第5章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第6章 新しいワークスタイルと哲学
オフィスは必要ですか?
 ★思考実験6‐1 オフィスはもういらない!
近代社会からポスト近代社会へ
オフィス不要論は歴史的方向である
一つの会社だけで働きますか?
ノマド・ワーカーの時代?
 ★思考実験6‐2 ノマド・ワーカーのすゝめ
ノマドの働き方
退屈な仕事をし続けますか?
 ★思考実験6‐3 どんな仕事をしたいか?
ワクワクする仕事、退屈な仕事
第6章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

第7章 人間の未来はどうなるか?
サイボーグ化する人間
 ★思考実験7‐1 人間をサイボーグ化する
寿命が延びたら幸せか?
 ★思考実験7‐2 長寿化が実現したら、どうするか?
早期退職して、好きなことをして暮らす!
 ★思考実験7‐3 FIREムーブメント
労働なき世界と人間の差別化
第7章のまとめ
さらに理解を深めるための4冊

おわりに

 

著者プロフィール

著者の岡本裕一朗(おかもと・ゆういちろう)さんは、1954年生まれ。福岡県出身。九州大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修了。博士(文学)。玉川大学文学部名誉教授。

九州大学助手、玉川大学文学部教授を経て、2019年より現職。専門は西洋近現代哲学。

著書に、ベストセラーとなった『いま世界の哲学者が考えていること』(ダイヤモンド社)のほか、『世界を知るための哲学的思考実験』(朝日新聞出版)、『哲学の世界へようこそ。答えのない時代を生きるための思考法』(ポプラ社)、『人工知能に哲学を教えたら』(SBクリエイティブ)などがある。

 

 


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