『「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由』もう怒りたくないのに、怒りを我慢できないのはなぜ?
加藤隆行さん著『「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由 ネガティブな感情は自分の味方だった』が、小学館より刊行されました。
テクニックで怒りを抑えられないのはなぜか
本書は、「また怒ってしまった」と後悔を繰り返している人のために、感情の取り扱い方を紹介する本ですが、怒りをテーマにしたこれまでの本にはない特徴があります。
昨今、怒りのコントロール方法を紹介する本やセミナーは巷にあふれています。それらの方法でうまくいった人もいる一方で、「さまざまなテクニックを試したのに、うまくいかない」と悩んでいる人も多いと、本書の著者は言います。
「怒りを我慢できないなんて社会人失格」という正論に苦しめられたり、「自分は性格的に欠陥があるのでないか」と思い悩んだり、「自分の努力が足りないからだ」と自分を責めたり――著者のカウンセリングに訪れる人たちは、「いい人なのに怒ってしまう」という矛盾した状態にあるケースがほとんどだそうです。
それはどうしてなのか。その点を解き明かしたのが、本書の最大の特徴です。
怒りは敵と思うな、味方と思え
著者は会社員時代、自分自身の感情に振り回される日々を送っていました。怒りという厄介な「敵」を抑え込もうと躍起になるも「怒りをためては爆発する」を繰り返し、その結果、部下やスタッフは退職・休職、自身も心を病んで3度も休職するという、苦い経験を味わっています。
そんな著者が逆転の発想によって編み出したのが、本書で紹介されている「どんな感情も『味方』につけるメソッド」です。
日本では「怒る」「泣く」「弱音を吐く」など、ネガティブな感情を表に出す言動を否定する傾向があります。
日本の経営者に人気があるとされる徳川家康には「怒りは敵と思え」という遺訓がありますが、著者は「怒りは敵と思うな、味方と思え」と、正反対の考えを提唱しています。
コロナ禍で旧来の価値観が揺らぐ今だからこそ、怒りを敵視して自分をも傷つける思考からの脱却を目ざしてみてはいかがでしょうか。
「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由: ネガティブな感情は自分の味方だった 加藤隆行 (著) 怒りやイライラの根本的な対処法がわかる! 「また怒ってしまった」と、激しく後悔することはありませんか? 著者はサラリーマン時代、怒りや不安などのネガティブな感情に振り回される毎日でした。感情を抑え込もうと必死で戦い、うまくできない自分を責め、その結果、病気で倒れて休職します。 「もう怒りたくないと思っている時点で、アナタは優しい人」と著者は言います。 |
【関連】
▼著者ブログ:【ココロと友達】大人の自己肯定感を育てるプロフェッショナルかとちゃん
◆『タイプ別 怒れない私のための きちんと怒る練習帳』上手な怒り方は、自分を守る盾になる! | 本のページ
◆『あとから怒りがわいてくる人のための処方箋』心がザワつく「思い出し怒り」がありませんか? | 本のページ
◆『「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本』五月病、コロナ第4波……ストレス過多な時期に「会社行きたくない」気持ちをラクにする! | 本のページ
◆『私は正しい その正義感が怒りにつながる』怒りの専門家が、コロナ禍で増える「正義の暴走」を考える | 本のページ