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【第18回本格ミステリ大賞】今村昌弘さん『屍人荘の殺人』と飯城勇三さん『本格ミステリ戯作三昧』が受賞

本格ミステリ作家クラブは5月11日、第18回本格ミステリ大賞の受賞作品を発表しました。

 

今村昌弘さんがミステリランキング3冠のデビュー作で受賞!飯城勇三さんは2度目の受賞!

第18回本格ミステリ大賞の受賞作品は次の通りです。

 
■小説部門
今村昌弘さん『屍人荘の殺人』(東京創元社)

■評論・研究部門
飯城勇三さん『本格ミステリ戯作三昧』(南雲堂)

 
『屍人荘の殺人』は第27回鮎川哲也賞を受賞した今村昌弘さんのデビュー作で、昨年は「このミステリーがすごい!2018」「週刊文春ミステリーベスト10」「本格ミステリ・ベスト10」のミステリランキングで3冠を達成しています。

飯城勇三さんは第11回に続いて、2度目の受賞となりました。

全選評は光文社の雑誌『ジャーロ』夏号(6月22日発売)に掲載される予定です。

 
【各候補作 獲得票数結果】〔敬称略〕

■小説部門
『屍人荘の殺人』今村昌弘(東京創元社) 14票
『いくさの底』古処誠二(KADOKAWA) 12票
『マツリカ・マトリョシカ』相沢沙呼(KADOKAWA) 7票
『彼女の色に届くまで』似鳥 鶏(KADOKAWA) 6票
『ミステリークロック』貴志祐介(KADOKAWA) 6票

■評論・研究部門
『本格ミステリ戯作三昧』飯城勇三(南雲堂) 13票
『【「新青年」版】黒死館殺人事件』小栗虫太郎、山口雄也〈註・校異・解題〉(作品社) 8票
『江戸川乱歩と横溝正史』中川右介(集英社) 3票
『乱歩と正史 人はなぜ死の夢を見るのか』内田隆三(講談社選書メチエ) 2票
『ミステリ国の人々』有栖川有栖(日本経済新聞出版社)

 

本格ミステリ大賞について

本格ミステリ大賞は、本格ミステリ作家クラブが主催する推理小説を対象とした文学賞です。

”本格ミステリ”の発展を目的とし、年間の最優秀作品を表彰します。小説部門と評論・研究部門の2部門に分け、候補作を全て読んだ本格ミステリ作家クラブ会員の投票によって決定します。

 

屍人荘の殺人
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。
合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。
緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!!
究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?!
奇想と本格ミステリが見事に融合する第27回鮎川哲也賞受賞作!

 
本格ミステリ戯作三昧―贋作と評論で描く本格ミステリ十五の魅力
本書では、本格ミステリのさまざまな作家やテーマに、贋作と評論の二方向から切り込んでみました。本書に収められた贋作は、すべて“評論的な贋作”、つまり、作家や作品に対する考察を小説の形で表現したものなので、切り込むことができたわけです。そして、カップリングされている評論は、その贋作を生み出す基となった論か、贋作を書くことによって深まったり生まれ変わったりした論をまとめたものです。それでは、贋作と評論を両輪にして、本格ミステリをめぐる冒険を楽しんでください。

 
【関連】
本格ミステリ作家クラブ
本格ミステリ作家クラブ(@honkakumystery) | Twitter
 


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