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今村昌弘さん〈「屍人荘の殺人」以前の物語〉『明智恭介の奔走』が刊行

累計130万部を突破した「屍人荘の殺人」シリーズの最新作、今村昌弘さん著『明智恭介の奔走』が東京創元社より刊行されました。シリーズ随一の人気キャラクター・明智恭介を主人公に据えた、シリーズ初の短編集です。

 

~これは『屍人荘の殺人』以前の物語~

第27回鮎川哲也賞を受賞したデビュー作『屍人荘の殺人』は、『このミステリーがすごい!』他、主要ミステリランキングで第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞を受賞。さらには第15回本屋大賞第3位、実写映画化・コミカライズされるなど、エンタメ業界の話題を席捲する人気作になりました。

続くシリーズ第2弾『魔眼の匣の殺人』、第3弾『兇人邸の殺人』も数々のミステリランキングで上位にランクインするなど高い評価を博し、今、ミステリファンの間でもっとも新作が待たれているシリーズのひとつとなっています。

 
そして今回、『明智恭介の奔走』が刊行されました。

今作は随一の人気キャラクター〈明智恭介〉を主人公に据えた、シリーズ初の短編集です。『屍人荘の殺人』より前、神紅大学ミステリ愛好会会長・明智恭介が遭遇した五つの事件を描いた作品集です。著者らしい緻密かつ大胆なトリックと人間ドラマの両方を楽しめる贅沢な一冊になっています。

 
主人公・明智恭介は大のミステリマニア。謎を解くことへの情熱は凄まじく、今作でも後輩で助手の葉村譲をはじめ、周囲の人間を大いに振り回しながらも真相解明に向かって突き進みます。

大学のコスプレサークルで起きた盗難事件、商店街でささやかれる日常の謎、夏休み前に起きた試験漏洩事件といった様々な事件に持ち前の行動力や想像力で葉村とともに挑んでいます。

明智らしさが炸裂している「泥酔肌着引き裂き事件」、アルバイト先の探偵事務所で現場デビューを果たした「手紙ばら巻きハイツ事件」も読み応え抜群です。各話で出てくる古典ミステリへの言及も読者がニヤリとするポイントでしょう。

ある時は猪突猛進、ある時は頭脳明晰、ある時は人間味あふれる姿をみせる明智のキャラクターは、「どこか憎めない」どころか、読者を引き付けてやみません。

「明智さん」の物語を待ち望んでいた読者はとても多く、ひと足先に作品を読まれた書店員からは歓喜と絶賛の声が多数寄せられています。

 
「ずっと会いたかった人にやっと会えました。
それも最高のかたちで。」
――浦和 蔦屋書店 唄健一郎さん

「明智先輩に振り回されながらも、日常に潜む謎や事件や珍事件を追う葉村くん、楽しそう!
いや、確実に楽しいでしょ!
だって、読んでるこっちがこんなにも楽しいんだもの!」
――東京旭屋書店 新越谷店 猪股宏美さん

「最初からワクワク、最後まで面白かった!!」
――文苑堂書店 富山豊田店 菓子涼子さん

「短編小説のもつ小気味よさとフルコースを堪能したような満足感」
―― 勝木書店 営業本部 海東正晴さん

「ミステリとしても秀逸で、短編ですが、読み応えがあり、しかも感動的でもあったり、誰もが楽しめる極上の物語でした。」
――六本松 蔦屋書店 峯多美子さん

 
【あらすじ】

神紅大学ミステリ愛好会会長・明智恭介。小説に登場する探偵に憧れ、事件を求めて名刺を配り歩く彼は、はたしてミステリ小説のような謎に出合えるのか――大学のサークル棟で起きた不可解な盗難騒ぎ、商店街で噂される日常の謎、夏休み直前に起きた試験問題漏洩事件など、書き下ろしを含む全五編を収録。『屍人荘の殺人』以前、助手であり唯一の会員・葉村譲とともに挑んだ知られざる事件を描く、待望の〈明智恭介〉シリーズ第一短編集!

 
〔目次〕

「最初でも最後でもない事件」
「とある日常の謎について」
「泥酔肌着引き裂き事件」
「宗教学試験問題漏洩事件」
「手紙ばら撒きハイツ事件」

 

著者プロフィール

今村昌弘(いまむら・まさひろ)さんは、1985年生まれ、長崎県出身。岡山大学卒業。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい!』、〈週刊文春〉ミステリーベスト10、『本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞[小説部門]を受賞、第15回本屋大賞3位に選ばれるなど、高く評価される。映画化、コミカライズもされた。シリーズ第2弾『魔眼の匣の殺人』、第3弾『兇人邸の殺人』も各ミステリランキングベスト3に連続ランクイン。

2021年、テレビドラマ「ネメシス」に脚本協力として参加。他の著作に『でぃすぺる』がある。

 

明智恭介の奔走
今村 昌弘 (著)

探偵というものは、なかなかに難しい。
『屍人荘の殺人』以前――
神紅大学ミステリ愛好会・明智恭介が遭遇した事件。

装画:遠田志帆
装幀:鈴木久美

 
【関連】
今村昌弘『魔眼の匣の殺人』特設サイト
試し読み|明智恭介の奔走

 


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