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【第8回渡辺淳一文学賞】古谷田奈月さん『フィールダー』が受賞

集英社は4月3日、第8回渡辺淳一文学賞の受賞作を発表しました。

 

第8回渡辺淳一文学賞が決定!

第8回渡辺淳一文学賞の受賞作が、次の通り決定しました。

 
<第8回渡辺淳一文学賞 受賞作品>

古谷田奈月(こやた・なつき)さん
『フィールダー』(集英社)

 
受賞者の古谷田奈月さんは、1981年生まれ、千葉県我孫子市出身。2013年「今年の贈り物」で日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、同作(『星の民のクリスマス』と改題)でデビュー。2017年『リリース』で第34回織田作之助賞、2018年「無限の玄」で第31回三島由紀夫賞、2019年『神前酔狂宴』で第41回野間文芸新人賞を受賞。

 
選考委員は、浅田次郎さん、小池真理子さん、髙樹のぶ子さん、宮本輝さん。

 

渡辺淳一文学賞について

渡辺淳一文学賞は、昭和・平成を代表する作家であり、豊富で多彩な作品世界を多岐にわたり生み出した渡辺淳一さんの功績をたたえ、「純文学・大衆文学の枠を超えた、人間心理に深く迫る豊潤な物語性を持った小説作品」を顕彰する文学賞です。集英社と公益財団法人一ツ橋綜合財団が主催。

前年の1月~12月に刊行された、日本語で書かれた小説(単行本および単行本未刊行の文庫)が対象。受賞者には、正賞として記念品、副賞として200万円が贈呈されます。

 

フィールダー
古谷田 奈月 (著)

迎え撃て。この大いなる混沌を、狂おしい矛盾を。
「推し」大礼賛時代に、誰かを「愛でる」行為の本質を鮮烈に暴く、令和最高密度のカオティック・ノベル!

総合出版社・立象社で社会派オピニオン小冊子を編集する橘泰介は、担当の著者・黒岩文子について、同期の週刊誌記者から不穏な報せを受ける。児童福祉の専門家でメディアへの露出も多い黒岩が、ある女児を「触った」らしいとの情報を追っているというのだ。時を同じくして橘宛てに届いたのは、黒岩本人からの長文メール。そこには、自身が疑惑を持たれるまでの経緯がつまびらかに記されていた。消息不明となった黒岩の捜索に奔走する橘を唯一癒すのが、四人一組で敵のモンスターを倒すスマホゲーム・『リンドグランド』。その仮想空間には、橘がオンライン上でしか接触したことのない、ある「かけがえのない存在」がいて……。

児童虐待、小児性愛、ルッキズム、ソシャゲ中毒、ネット炎上、希死念慮、社内派閥抗争、猫を愛するということ……現代を揺さぶる事象が驚異の緻密さで絡まり合い、あらゆる「不都合」の芯をひりりと撫でる、圧巻の「完全小説」!

 
【関連】
渡辺淳一文学賞 – 集英社

 


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