【2019年度 野間賞】第72回野間文芸賞、第41回野間文芸新人賞、第57回野間児童文芸賞、第1回野間出版文化賞が決定
講談社は11月6日、第72回野間文芸賞、第41回野間文芸新人賞、第57回野間児童文芸賞および第1回野間出版文化賞の受賞者・受賞作品を発表しました。
2019年度の「野間賞」各賞が決定!
各賞の受賞者・受賞作品は次の通りです。
第72回野間文芸賞
松浦寿輝(まつうら・ひさき)さん
『人外』(講談社)
第41回野間文芸新人賞
古谷田奈月(こやた・なつき)さん
『神前酔狂宴』(河出書房新社)
千葉雅也(ちば・まさや)さん
「デッドライン」 (『新潮』2019年9月号掲載/新潮社)
第57回野間児童文芸賞
戸森しるこ(ともり・しるこ)さん
『ゆかいな床井くん』(講談社)
第1回野間出版文化賞
新海誠(しんかい・まこと)さん
東野圭吾(ひがしの・けいご)さん
『なかよし』(講談社)と『りぼん』(集英社)
【特別賞】白石麻衣(しらいし・まい)さん・生田絵梨花(いくた・えりか)さん
「野間賞」について
野間文芸賞、野間文芸新人賞、野間児童文芸賞の各賞は、講談社初代社長・野間清治さんの遺志により設立された財団法人野間文化財団が主催。「日本の文芸の質的向上を図り、その発展に寄与することを願って」設けられた文学賞です。
野間文芸賞は、純文学の小説や評論を対象とし、受賞者には正賞として賞牌、副賞として300万円が贈られます。
選考委員は、奥泉光さん、佐伯一麦さん、多和田葉子さん、町田康さん、三浦雅士さん。
野間文芸新人賞は、純文学の新人の作品を対象とし、受賞者には、正賞として賞牌、副賞として100万円が贈られます。
選考委員は、小川洋子さん、島田雅彦さん、高橋源一郎さん、長嶋有さん、保坂和志さん、星野智幸さん。
野間児童文芸賞は、児童向けの文学やノンフィクションを対象とし、受賞者には正賞としてブロンズ像、副賞として200万円が贈られます。
選考委員は、あさのあつこさん、石井直人さん、いとうひろしさん、富安陽子さん、山下明生さん。
また、野間出版文化賞は本年度より新設されたもので、「出版の再発明」をめざす講談社が創業110周年の記念事業の一環として、「出版にまつわるすぐれた表現活動を行った個人・団体を顕彰」することを目的としています。受賞者には、正賞として賞牌、副賞として100万円が贈られます。
選考委員は、林真理子さん、弘兼憲史さん、茂木健一郎さん、野間省伸さん(講談社代表取締役社長)。
人外 松浦 寿輝 (著) 神か、けだものか。アラカシの枝の股から滲みだし、四足獣のかたちをとった「それ」は、予知と記憶のあいだで引き裂かれながら、荒廃した世界の風景を横切ってゆく。死体を満載した列車、空虚な哄笑があふれるカジノ、書き割りのような街、ひとけのない病院、廃墟化した遊園地。ゆくてに待ち受けるのは、いったい何か?世界のへりをめぐるよるべない魂の旅を描く傑作小説。 |
神前酔狂宴 古谷田奈月 (著) 新世代超弩級の才能が放つ鮮烈のパーティー文学が、明治151年の呪縛を切り裂く! 神社の披露宴会場で働く、浜野、梶、倉地――配膳スタッフとして日々披露宴の「茶番」を演じるうちに、神社の祀る神が明治日本の軍神であることを知り……。 |
ゆかいな床井くん 戸森 しるこ (著) 産経児童文学賞フジテレビ賞を受賞した今一番注目作家の最新作!小学6年生の4月から卒業までの一年間の物語。暦(こよみ)ちゃん、こよみん、ミケ、こよちゃん、暦、三ケ田さん。三ケ田暦(こよみ)は、クラスメイトたちからいろんな名前で呼ばれる。ミケというナイスなあだ名をつけてくれたのは、床井くん。暦は、ユーモアあふれる床井くんから目が離せなくなる ●あらすじ 大人になってもきっと覚えている、特別な時間が流れている物語。 |
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