さすらいのカナブンさんノンフィクションコミック『あの日、ヒロシマで』が刊行

さすらいのカナブンさん著『あの日、ヒロシマで　被爆後のヒロシマを生きた少女と軍医の話』

さすらいのカナブンさんの初の単行本『あの日、ヒロシマで　被爆後のヒロシマを生きた少女と軍医の話』がみらいパブリッシングより刊行されました。

本書は、Web公開後22万アクセスをこえ、NHKドラマ「戦後70年 一番電車が走った」の原案となった作品。1発の原爆で、人々は「人間が感じる最も激しい痛み」を体験し、心身を切り裂く壮絶な地獄を味わった、あの日ヒロシマで生きた少女と軍医の記憶を綴ったノンフィクションコミックです。

77年目の夏がくる――ノンフィクションコミック『あの日、ヒロシマで』

1945年8月6日8時15分、広島上空に人類史上初の原子爆弾が落とされました。
この核攻撃により、16万人以上が死亡しましたが、その渦中で懸命に生きた2人の姿を中心に、想像を絶する悲惨で過酷な日々を生きた人々を、さすらいのカナブンさんが描ききった2作品を収録した『あの日、ヒロシマで』が発売されました。

 
◆「ヒロシマを生きた少女の話」（著者の祖母の従姉妹の実体験を描いた作品）

広島市街を走る広島電鉄の女性車掌（後に運転手）の物語。
広島電鉄に就職し、出征による人不足から女性運転士をしていた主人公幸子は被爆し負傷、その後惨禍の広島の街を目撃する。

 
◆「原爆と闘った軍医」（被爆直後の広島で奔走した軍医の体験）

陸軍軍医として被爆者を治療、被爆後に襲ってきた放射能被爆を免れたかに見えた元気な人をも蝕んでいく、放射能の本当の恐ろしさに対峙した。

 
戦後70年の2015年、NHKで放送されたドラマ「戦後70年 一番電車が走った」の原案にもなった前作「原爆に遭った少女の話」はWEB（pixiv）で公開後、22万アクセスを超え、話題となりました。本作はさすらいのカナブンさんの初の単行本で、被爆経験者の視点で書いたノンフィクションコミックです。

出版社からのコメント

さすらいのカナブン先生が追い続けた原爆のことを伝えたいという真摯な思いが、長い時を経てついに完成、出版にいたりました。ぜひ手に取り、読んで、多くの人に伝えていただきたいと願っています。多くの人に伝えていただきたいため、SNSでの拡散や引用は自由です（詳しくは本をご覧ください）。本作は、年齢、性別、職業の異なる2人の視点で描いていますので、原爆投下後の状況をリアルに、複眼的に、感得していただけると思います。

著者プロフィール

著者のさすらいのカナブンさんは、広島県在住の会社員。被爆体験を漫画にして伝える活動をしている。

一作目は祖母の被爆体験による「原発に遭った少女の話」。本書に収録した2作品は、それぞれ2～3作目となる。

あの日、ヒロシマで～被爆後のヒロシマを生きた少女と軍医の話 さすらいのカナブン (著, 編集)