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『今を生きる練習』もし今日が人生最後の日だとしたら、後悔することはありませんか?

五十川幸導さん著『今を生きる練習』

五十川幸導さん著『今を生きる練習』

五十川幸導さん著『今を生きる練習』がクロスメディア・パブリッシングより刊行されました。本書は兵庫県明石市にある禅寺「雲晴寺」の住職が執筆。今を一生懸命生きる人たちにそっと寄り添います。

 

人の一生は儚い。たくさんの人の最期を見送るなかで思うこと。

著者は兵庫県明石市にある「雲晴寺」という禅寺で住職をしています。

 
仏教に「諸行無常」「無常迅速」という言葉があるように、人は残念ながらいつかは無常にも亡くなります。著者は葬儀に関わるなかで、今までにたくさんの人を見送ってきました。そこには100歳の人生もあれば、40代でガンなどの病気や事故で亡くなる方もいます。

 
僧侶として日々葬儀をするなかで、人の命の重み、人生の儚さを感じているといいます。

 
人は死を目の前にすると必ず人生を振り返ります。そこで初めて残りの人生を精一杯生きるようになります。ですが、できれば元気なうちに「人はいつか必ず死ぬ」という事実を心に留めながら生きたいものです。

「今」を一生懸命生きることで、後悔のない人生を送れます。充実した毎日を過ごすことができ、余計な悩みや迷いを手放せ、楽に生きていけるのです。

そんな思いから本書を執筆するに至ったとのことです。

 
今この瞬間に全力を注ぐことで、過去の後悔や未来の不安は取り除ける

過去を振り返って後悔したり、先のことを不安に思ったりすることは誰にでもあります。ただ、いくら悔やんでも過ぎてしまったことは変えられませんし、まだ現実に起こっていないことを不安に思っても仕方ありません。

過去も未来も自分ではどうすることもできません。私たちがコントロールできるのは、「今」しかありません。その「今」に全力を尽くすことで過去の後悔、未来の不安は軽くなるのです。

 
静かに座ってゆっくり呼吸を整える

呼吸を意識することは「生きている」ことを実感するために非常に大切です。最近では呼吸が浅くなっている人が増えているように思います。

坐禅の基本は「調身・調息・調心」です。身を調え、呼吸を調えれば、心が整います。ゆっくりと呼吸を繰り返しているうちに、心が落ち着き余裕を持てるはずです。

 
生きているだけで素晴らしい

生きていると「なんのために生まれてきたんだろう」と悩んだり、「自分には生きている価値がない」と落ち込んだりすることもあるでしょう。

そのような人に著者が伝えていることは「生きているだけで素晴らしい」ということです。お釈迦さまの言葉にも「天上天下唯我独尊」というものがあります。人は天上天下にただ一人、誰とも代わることのできない尊い存在としてこの世に誕生するのです。

他人と比べる必要はありません。何かを上手にできなくても、それでいいのです。

生きているだけで素晴らしいのです。

 
人生は思い通りにいかなくて当然

私たちは「一切(いっさい)皆(かい)苦(く)」といって、思い通りにいかない人生を生きています。

「どうして思い通りにいかないんだ」と憤ることがあるかもしれませんが、仏教において、人生は思い通りにいかなくて当たり前。加えて、四苦八苦と呼ばれる苦しみを背負って生きています。つまり私たちは生まれながらに苦しみのなかに生きているのです。

そんな苦しい人生を乗り越えるための「八(はっ)正道(しょうどう)」という方法を伝えます。

 

本書の構成

第1章 今を生きる
今日が人生最後の日だとしたら
生きる意味を見失ったときは
人生は各駅停車でいいんです。周りと比較せず、自分のペースで
あなたの人生のカレンダーは今何月ですか?
やまない雨はないし、明けない夜はない ほか

第2章 自分自身を見つめる
思い通りにいく人生などない
過去と未来は自分の心が生み出した幻想
たまには流れに身を任せてみる
他人と比べることは不幸のはじまり
他人からの評価で自分の価値は決まらない
それでも前を向いて生きていく ほか

第3章 明日へ向かう力を持つ
全力を尽くしてやり切った、そのあとは
大きな声で笑えば、どんな日でも「いい日」に
どんなときでも花を咲かせよう
倒れても倒れても起き上がるだるまさん
今日が残りの人生で一番若い日と思って生きる ほか

第4章 生きがい
「お先にどうぞ」の心を持つことは、自分のため
春風のように和やかな心で
見返りを求める心を手放せば、心はラクになる
ほほえみと優しい言葉は、あなたが思う以上に価値がある
自分のことよりも他人のことを考えられる人が「心豊かな人」 ほか

 

著者プロフィール

著者の五十川幸導(いそかわ・こうどう)さんは、曹洞宗 月江山 雲晴寺 第二十六世住職。

1978年生まれ。11歳で得度し学業を修める一方で、プロゴルファーを目指しプロテストを受けた過去もある異色の経歴。2004年、大本山總持寺へ安居。約4年数カ月修行し、2008年雲晴寺副住職に就任。2019年9月、住職に就任。長い修行と過去のアスリート経験を活かし、曹洞宗認可参禅道場主管として坐禅会を主催。一番多いときで100名近い参禅者が訪れる。また、企業や病院、学校やアスリートへの団体坐禅会も開催している。ほかにも縁結びイベントや東日本大震災チャリティーコンサートをお寺で行うなど、さまざまな方法で禅と生き方を広く伝えている。曹洞宗教化指導員。曹洞興禅会会長、明石仏教青年会事務局なども歴任。第二期「未来の住職塾」卒業。

 

今を生きる練習
五十川幸導 (著)

なんとなく毎日に充実感がない
進むべき道が見えない
自分らしく生きたい
後悔しない人生を歩みたい

人生に迷い悩むすべての人に。禅の力を。

もし今日が人生最後の日だとしたら、何をしますか?
後悔はないですか?
あのとき一歩を踏み出せばよかった……。
もう一度、大切な人に会っておけば……。

人は「今この瞬間」しか生きることができません。
しかし、時間に追われ、数字に追われ、誰かからの評価に追われる現代人は、今を生きていない人が多いように感じます。
そして忙しい毎日を送っているうちに「自分の命には終わりがある」ということを忘れているように思います。

禅では「今を生きること」を説いています。すでに過ぎてしまったことをクヨクヨと思い悩んでも過去は変えられませんし、まだ起こっていないことを心配しても、自分の力ではどうすることもできません。私たちがコントロールできるのは「今」しかありません。

「人生はあっという間」
自分の内側を見つめ直し、一日一日を大切に生きることで充実した毎日を過ごすことができます。

人気の坐禅会を主催し、今までにたくさんの人の最期を見送ってきた住職が、あなたを後悔しない人生へと導きます。

 


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