『今どきの若手社員のトリセツ』今春入社の「リモート第一世代」を働き方研究家が解説! 場面別アドバイスで上司・先輩社員のストレスを減らす
平賀充記さん著『イライラ・モヤモヤする 今どきの若手社員のトリセツ』がPHP研究所より刊行されました。
「若者の働き方研究家」である著者が、1990年代中盤以降に生まれたZ世代を指す「今どきの若手社員」に対して、彼らの上司や先輩である「オトナ世代」が感じるギャップやストレスの正体を分析。コミュニケーションや指導の妨げとなるイライラ・モヤモヤの解消法を、場面別に指南します。
ストレスマネジメントは「若手じゃないほう」にも必要
株式会社リクルートで求人メディアの編集長を歴任した経験を持つ著者は、人材採用、人材開発、組織開発を専門とする「ツナグ働き方研究所」を主宰しています。
企業の人材コンサルティングや、セミナー、講演などを行うなかで聞こえてくるのは、「若手の育成が年々難しくなっている」という現場の声です。
近年、オトナ世代は、若手の言動を理解できないイライラ、腑に落ちないモヤモヤを抱えつつも、指導の際は「パワハラ」と感じさせないように、気遣いや遠慮が求められるようになりました。コロナウイルスの蔓延によるテレワークの急増も、職場の世代間ギャップに拍車をかけています。
とりわけ今年は、オンライン授業が主流の学校生活を送った「リモート第一世代」が社会人デビューをする年に当たるため、部下や後輩との文化の違いによるコミュニケーションストレス問題がさらに深刻化することを危惧しています。
そこで本書では、新入社員ではなく、上司や先輩社員のストレスを軽減するためのコミュニケーションの指南書をまとめています。
ストレスの元になる「すれ違い」を解説
オトナ世代が若手にストレスを感じる原因は、オトナの考えと、若者の行動のすれ違いによるものがほとんどです。
けしからん! と怒ったり、理解できない! と嘆いたりしていたことも、冷静に分析するだけでもスッキリする事もある、というのが著者の持論。
そこで本書は、若手社員の言動で、オトナ世代がとくに違和感をもつ40場面をピックアップして解説。
(1)オトナのイラモヤ分析、
(2)若手社員のホンネ翻訳、
(3)イラモヤ解消法の紹介
…という3段階で、場面ごとにすれ違いポイントと解決策を明らかにします。
<本書で取り上げるイラモヤ場面>
◆すぐに病みそうで、キツく怒れない
(1)オトナのイラモヤ分析:ミスしても叱り方がわからない
(2)若手社員のホンネ翻訳:申し訳ないと思っているけど、言い方ってあるでしょう?
(3)イラモヤ解消法:怒りの感情を自覚したときのルーティンを1つ決めておく
◆職場の電話に出ようとしない
(1)オトナのイラモヤ分析:電話事情が今と昔で違う
(2)若手社員のホンネ翻訳:すいません、ウチ固定電話ないんで、電話に出る習慣がなくて
(3)イラモヤ解消法:事情を理解したうえで、電話に出ることのメリットを伝えてみる
◆前触れなく突然辞める
(1)オトナのイラモヤ分析:若手がキャラを演じるため、本当のコンディションが見えない
(2)若手社員のホンネ翻訳:だいぶ前から、この仕事は自分に向いてないかなぁと思ってました
(3)イラモヤ解消法:若手が心を開ける環境とコミュニケーションを意識
本書「はじめに」より
このご時世、ものすごく気を遣って発言していても、いつ自分が「パワハラ」の当事者になるか分かりません。
負のエネルギーを放出できない……。
ここまで我慢を強いられているのは、令和のオトナだけなんじゃないでしょうか。
溜め込むしかなくて、オトナの脳内でギュっと凝縮されていく。かつてないイライラモヤモヤの塊を、本書では「イラモヤ」と呼ぶことにします。。
そんな「イラモヤ」から、すべてのオトナ世代を解放したい
こういう思いから、筆者はこの本を書きました。
だから、本書は、若手社員の「マネジメントに携わる管理職」のための「ノウハウ指南本」ではありません。もっともっと普通に、今どきの若手社員に関わる「すべてのオトナ」が、「職場で少しでもスッキリできる本」を目指しています。
本書の構成
■序章 なぜ、今どきの若者に こんなにもイライラモヤモヤしてしまうのか
1 絶滅の危機に瀕する昭和スタイル
2 デジタルの進化でオトナのメンツが……
3 さらに世代間ギャップを広げたコロナ禍
4 かつてないくらいのイラモヤ、どうする?
■第1章「ビミョーに上から目線」な若手社員のトリセツ
・職場の電話に出ないと仕事にならないでしょ
・別にいいんだけど、いつもこっちがエレベーター係なんだよな
・え? 君が在宅で、こっちが出社って… etc.
■第2章「すぐに折れるし、褒め方も難しい」若手社員のトリセツ
・ベタ褒めしたのに。なんで、そんなに気まずそう?
・前にも言ったよね、何度注意しても直らないのはなぜ?
・すぐに病みそうで、キツく怒れないんですけど…… etc.
■第3章「それってやる意味あります?が口癖」の若手社員のトリセツ
・一から十まで全部説明しなきゃ分からんか……
・まずは一回、自分で考えてみてほしいんだけどなぁ……
・明日でいいですか?って、たった1時間も残業できないの……? etc.
■第4章「人生100年時代なのに、なぜだか生き急ぐ」若手社員のトリセツ
・え、辞める? 昨日の面談では元気だったのに……
・もうこの会社から学ぶものはないって、まだまだあるってば!
・上司ガチャとか、そういう君こそ部下ガチャだ! etc.
■第5章「IT関係に疎いと露骨に嫌な顔をする」若手社員のトリセツ
・おじさん構文って言われても、じゃ、どうすりゃいいの?
・メールじゃなくて、ちょっと電話しちゃダメかな
・テレビ会議、カメラオンにしてほしいんだけどなぁ etc.
■終章 イラモヤ解消を超えて、もっとうまく付き合いたいなら
1 若手社員と良好な関係を築いていくために、こんなオトナ社員を目指そう
2 おさえておくべき4つのポイント
3 取り組んでほしい5つのアクション
著者プロフィール
著者の平賀充記(ひらが・あつのり)さんは、1963年生まれ。長崎県出身。同志社大学卒業。組織コミュニケーション研究家。人材コンサルタント。
1988年、株式会社リクルートに入社。人事部門で新卒採用を担当。NY駐在員などを経て「FromA」「FromA_NAVI」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などの編集長を歴任。2008年からは主要求人媒体統括編集長を務め、日本における求人メディア隆盛の一部を担う。2012年、リクルート分社化で株式会社リクルートジョブズ、メディアプロデュース統括部門担当執行役員に就任。2014年に同社を退職、株式会社ツナグ・ソリューションズ(現ツナググループ・ホールディングス)取締役に就任。
2015年には、ダイバーシティワーカーに関するシンクタンク「ツナグ働き方研究所」を設立、所長に就任。専門分野は人材採用、人材開発、組織開発。活躍人材を育てる職場マネジメント・採用定着ノウハウ・オンラインリクルーティング・リモートワークコミュニケーション、人生100年時代のキャリアデザインなど、人材領域を幅広く網羅した知見を持つ。特に若者マネジメントには造詣が深い。「東洋経済オンライン」「読売オンライン」など寄稿多数。
著書に『非正規って言うな!』(クロスメディア・パブリッシング)、『神採用メソッド』(かんき出版)、『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)などがある。
イライラ・モヤモヤする 今どきの若手社員のトリセツ (PHPビジネス新書) 平賀 充記 (著) ★ビミョーに上から目線、すぐ折れる突然辞める…… ★ストレスが減る上手な付き合い方、教えます! いつの世も「今どきの若者」はオトナにはよくわからないものだが、近年、そのギャップは広がるばかり。 そこで、若者の働き方研究家が、彼らの「脳内=ホンネ」を翻訳するとともに、職場で発生しがちなイラモヤ場面を具体的に取り上げ、その解消法を指南する。 |
◆『本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』マナーを味方に思い描く自分に近づき、これからを明るく幸せに生き抜くために | 本のページ
◆『東大式感情コントロール術』負の感情に振り回されない自分になれる! | 本のページ
◆『言いにくいことが言えるようになる伝え方』言いたいことを我慢しすぎていませんか? | 本のページ
◆『マッキンゼーで学んだ最高に効率のいい働き方』仕事でバツグンの成果を出す!イライラ、不安、焦りを力に変える、最強のビジネス習慣25 | 本のページ