『本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』マナーを味方に思い描く自分に近づき、これからを明るく幸せに生き抜くために

岩下宜子さん著『77歳の現役講師師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』
岩下宜子さん著『77歳の現役講師師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』が主婦の友社より刊行されました。77歳・現役の超人気マナー講師が見つけた”人生を好転させる術”を纏めた「生き方ヒント本」です。
マナーを通じて幸せに生きるための77項目
コロナ禍や戦争、それにともなうコミュニケーション・人づきあいの変化、物価高騰……先行きがはっきりせず不安な時代に、マナーを通じて幸せに生きる術を伝え続ける77歳の現役マナー講師・岩下宣子さん。半世紀にわたる講師歴の中で見出した「マナーを味方に思い描く自分に近づき、人生を好転させるヒント」が詰まった一冊です。
かろやかな人づきあい、本物の思いやり、雰囲気あるたたずまい、感じのいい所作……岩下さんの年齢にかけた77の項目。それらが生き方のヒントとして、あたたかく説得力を持って伝わってきます。
マナーの勘違いで、せっかくの思いやりが伝わらないことも
「相手への思いやりの心を、伝わるかたちで表現する方法」がマナーという岩下さん。
その「表現」は時代とともに変わっていく面もありますが、昨今、間違って受け取られているマナーもあり、そのために心が伝わらないのは残念なことです。
本の中でも紹介されているいくつのか「まちがいマナー」の例を挙げてみましょう。
「つまらないものですが」は使わないほうがいい → ×
手土産などを渡す際の決まり文句だった「つまらないものですが」。しかし、「つまらないものを差し上げるなんてむしろ失礼」と受け取られるようになり、昨今はすたれてきた言葉です。でもこれは、「心を込めて選んだものですが、あなたがすばらしすぎて、つまらなく見えます」という、相手への最上級のほめ言葉。日本人らしい謙遜の美がこもった言葉、どんどん使っていきたいものです。
「させていただく」は最上の敬語 → ×
同じように、謙遜のニュアンスで多用されるようになった「させていただく」。でもこの言葉は、自分の利益になることをする際に、相手に許可を得るために使う言葉です。たとえば食事に行ったときに、「もう一杯飲ませていただきます」と言うと、相手に支払ってもらうつもりと思われてしまう可能性もあり、むしろ失礼になります。もし時間が気になってこういった表現を使っているのなら、「もう一杯飲もうと思いますが、お時間大丈夫ですか?」と聞くほうがいいでしょう。
まずおじぎ、挨拶はそのあと → ×
人と会ったときに「まずはおじぎが礼儀」と思い込み、ぴょこっと頭を下げてから「はじめまして」と言う人をよく見ます。でもマナーとしては、まず相手の目を見ながら挨拶してからゆっくり頭を下げる「語先後礼」が基本です。動作が美しく見え、また、まず言葉を交わすことで、相手も安心感を抱きます。
通夜と葬儀、どちらかなら通夜を優先 → ×
通夜の本来の意味は、親しい人が故人と共に夜を過ごすこと。一方で葬儀は故人をあの世へ送り出す儀式。故人が主役なのは後者なので、どちらかしか出席できないなら、葬儀を優先するのが本当に故人を思うマナーです。
ごちそうになるときはいちばん安いメニューにする → ×
「今日は好きなものを食べてね」と言われたとき、いちばん安いものを選ぶのがマナーと思っている人がいます。でも、相手はごちそうしたいと思って言っているので、無用な遠慮によってその気持ちを無下にしてしまい、むしろマナー違反に。本当に好きなものを選ぶか、どうしても遠慮してしまうといった場合は、「松竹梅」では「竹」にあたるメニューを選ぶと、相手をがっかりさせずにすみます。
「マナーは愛」すべてのふるまいはそれに行き着く
こういったふるまいに通じる心は「マナーは愛」 。
岩下さんが50年にわたって伝え続けてきた、たったひとつの大切なことです。

岩下さんが、「マナーは愛」(新渡戸稲造の言葉)に出会った経緯も本書内に。
マナーは決まったかたちを身に着けて、自分が恥をかかないよう、それをそつなく行うものだと捉えられがちです。でも、マナーは相手のためのもの。決まり事があるからその場でのふるまいがわかり、人を気づかう余裕が持てます。また、決まったかたちがあるからこそ、マナーを共通言語として、思いやりの心を表現することもできます。
岩下さんが50年以上の講師歴の中で、人生に本当に必要だと思ったマナーがまとまった本書。パラっとめくれば、これからを明るく生き抜くヒントが見つかります。
「思いやりは、巡り巡って自分に返ってくるもの。これらのマナーを味方に、ひとつでも多くの幸せがあなたに舞い込むよう願っています」(岩下さん)
著者プロフィール
著者の岩下宜子(いわした・のりこ)さんは、1945年生まれ、東京都出身。共立女子短期大学卒業。キッコーマン入社。全日本作法会、小笠原流でマナーを学び、1985年に現代礼法研究所を設立。NPOマナー教育サポート協会理事・監査役。マナーデザイナーとして、企業、学校、団体などでマナーの指導をおこなう。「マナーは愛」をモットーに、ビジネス研修から小学校の授業まで70代の現在も全国を飛び回り、幅広い層へマナーの心を届ける。書籍・雑誌、テレビ番組の監修などでも幅広く活躍。
著書・監修書に『冠婚葬祭「マナーとお金」最新ハンドブック』(主婦の友社)、『図解 社会人の基本 マナー大全』(講談社)、『12歳までに身につけたいルール・マナーの超きほん』(朝日新聞出版)など。
77歳の現役講師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント 岩下宣子 (著) 思い描く自分に近づき、明るく軽やかに生きるたったひとつのヒントとは? 77歳の今も現役で活躍する超人気マナー講師の著者。 |
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