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『言いにくいことが言えるようになる伝え方』言いたいことを我慢しすぎていませんか?

平木典子さん著『言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション』

平木典子さん著『言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション』

平木典子さん著『言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション』がディスカヴァー・トゥエンティワンより刊行されました。

 

がまんしすぎていませんか?

◎相手の反応を気にして、言いたいことが言えない。
◎あのときこう言ったほうがよかったのでは…と後から反省することがある。
◎NOと言えず、嫌なことも押し付けられてしまう。

…人間関係をつくるなかで、言いたいことを我慢したり、自分の思いを抑え込んでしまったりする人は多いでしょう。
これは人間関係への配慮とも言えますが、コミュニケーションを通して関係をつくるために、「互いに思いを伝え合うこと」が必要です。

 
ただ、「思い」を抑えがちな人にとって、自分の意見を言ったり、反論を表現したりすることは慣れないことでしょう。また、「言いたいことをそのまま言えばいい」わけでもありません。

 
人に「思い」を伝えることに慣れていない人におすすめのコミュニケーション手法があります。
それは、「自分も相手も大切にする自己表現」である、「アサーション」です。

 

アサーションとは

アサーションとは、「自分の言いたいことを大切にして表現する」と同時に、「相手が伝えたいことも大切にして理解しようとする」コミュニケーションです。
「どちらの主張が正しいか」ではなく、「対話を通して何がわかり合えるか」を受け止め合っていくということを基本姿勢にしています。

 
がまんする人、思いを抑えてしまう人は、まず相手のことを考え、配慮してから、自分の態度を決める傾向があります。

 
ところがアサーションでは、まず自分のことを考えます。それはわがままでも身勝手でもなく、自分の気持ちや考えがわからないと、話にならないからです。
そして、気持ちや考えを相手に伝えた方が自分を大切にしていると判断したら、それを正直に、わかりやすく、相手を大切にする気持ちを込めて表現してみます。

 
それが人と人との自然なやり取りであり、同意されず葛藤があるときは、互いに歩み寄りの話し合いを続けることになります。

 
「相手に逆らうと嫌われる」「生意気だと思われる」、そうしたら「友だちはできなくなる」し、「物事がやりにくくなる」といろいろ想像してがまんするとき、人は葛藤を避け、相手が嫌な思いをしないように動こうとしているのでしょう。
しかし、それは無意識のうちに自分の考えを明確にすることをやめ、自分を軽視していくことになりかねません。

 
自分もがまんしない、相手にもがまんさせない。そのためにはどうすればいいのかを考えながら、自分の思っていることをともかく言ってみる。
これがアサーションの基本です。

 

アサーションの第一人者が教えるコミュニケーションスキル

著者の平木典子さんは、アメリカでアサーションを学んでから、40年以上にわたり日本でのアサーション・トレーニングに注力してきました。日本におけるアサ―ション・トレーニングの第一人者です。

『改訂版アサーション・トレーニング』(日本・精神技術研究所)、『アサーション入門』(講談社)、『アサーションの心』(朝日新聞出版)、『図解 自分の気持ちをきちんと「伝える」技術』(PHP研究所)、『マンガでやさしくわかるアサーション』(日本能率協会マネジメントセンター)など、多くの著書があります。

本書ではそんな著者が、アサーションの基本の考え方から実践方法まで、わかりやすく紹介していきます。

 
◆「言ってみる」ことから始めよう

「思い」を抑えてしまう人の多くは、自分が言いたいことより、相手の反応の方を気にします。
これは裏を返せば、「相手が自分に同意しないとき、相手は嫌な気分になっているだろう」「気を悪くした相手が、怒ったり苛立ったりするのは当然」「だから、本音を言えば、自分も嫌な思いをするはずだ」と思ってはいないでしょうか。

相手と意見が一致しないときは、「思い通りにしないと怒られて嫌な思いをする」ではなく、「人は互いに同じように考えているとは限らない」「不一致はあり得る」と考えましょう。

相手の反応を勝手に先取りして逡巡せず、思っていることを素直に伝えてみたら、不一致も起こらず、コミュニケーションがスムーズに進むことがあります。
私たちのコミュニケーションは、互いに「言ってみる」、つまり「言って、互いにその経過を見る」ことから始まるのだと考えましょう。

 
◆断るときはいきなり「ノー」と言わない

できないことはできないと、誠意をもってきちんと伝えることも大切です。
例えば、残業をする時間がないことを伝えるときの注意点があります。
即座に「できません」「無理です」と突っぱねないこと。
意見を伝えることが大切とは言っても、いきなり「ノー」と言われたら、相手は驚き、立場をないがしろにされたと感じるおそれがあります。また、一方的で、攻撃的にも聞こえます。

互いの立場を守り、大切にするには、いきなり「ノー」と言わず、自分と相手の緊急度を見極めてから、伝えます。「それはできそうもない」ということが明確な場合は、状況や事態を忌憚なく伝え、丁寧に断る試みをしましょう。
もし、その場で判断できない場合は、「考えてみます」と返事をする。そう言われれば、相手は断られたときの心の準備ができ、あとで「できない」と言われても、いきなり「ノー」と言われるよりはるかにショックは少ないでしょう。

 

本書の構成

はじめに

第1章:言いたいことをがまんしていませんか?

第2章:なぜ、言いたいことが言えないのか

第3章:アサーションで「思い」に気づき、自然体に生きる

第4章:《実践》アサーティブに「思い」を伝える

第5章:「思い」を大切にするとは、自分に正直に生きること

 

著者プロフィール

著者の平木典子(ひらき・のりこ)さんは、1959年津田塾大学英文学科卒業後、ミネソタ大学大学院に留学し、カウンセリング心理学を専攻(教育心理学修士)。帰国後、カウンセラーとして活躍する一方、後進の指導にあたる。日本におけるアサーション・トレーニングの第一人者。立教大学カウンセラー・教授、日本女子大学教授、跡見学園女子大学教授、統合的心理療法研究所(IPI)所長を経て、2019年より日本アサーション協会代表。臨床心理士。家族心理士。

著書は、『三訂版アサーション・トレーニング』(日本・精神技術研究所)、『アサーション入門』(講談社)、『図解 自分の気持ちをきちんと「伝える」技術』(PHP研究所)、『マンガでやさしくわかるアサーション』(日本能率協会マネジメントセンター)など多数。

 

言いにくいことが言えるようになる伝え方 自分も相手も大切にするアサーション
平木 典子 (著)

「がまんする」でも「言いすぎる」でもない対話のために

「言いたいことをがまんする」
「言ったことを後から反省する」
そんな経験はありませんか?
相手を尊重しながら、自分の気持ちを伝える究極のコミュニケーションを教えます!

「アサーション」とは、自分も相手も大切にするコミュニケーションのこと。
「自分の言いたいことを大切にして表現する」と同時に、
「相手が伝えたいことも大切にして理解しようとする」方法です。
本書の著者は、日本におけるアサーション・トレーニングの第一人者。

本書を読めば、上司・部下・家族・友人などとの人間関係がグッとよくなるコミュニケーションがわかります。

◎本書を読むとできるようになること
・いい関係のままNOと言えるようになる
・自分に正直に生きられる
・怒りを上手に伝えられる

 


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