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『見えないときに、見る力。』「世界は《論理》とちゃうで。《抽象》や! ! !」大阪弁のピタゴラスが語る、視点が変わる打開の思考法

谷川祐基さん著『見えないときに、見る力。 視点が変わる打開の思考法』(CCCメディアハウス)

谷川祐基さん著『見えないときに、見る力。 視点が変わる打開の思考法』(CCCメディアハウス)

谷川祐基さん著『見えないときに、見る力。 視点が変わる打開の思考法』が、CCCメディアハウスより刊行されました。

 

世界は《論理》とちゃうで。《抽象》や! ! ! ――大阪弁のピタゴラスが語る、数学の誤解と世界の真実

本書は数学の問題を解く本ではありません。数学という学問が目指す世界を理解し、それによって世界の見えかたを変える本です。

 
そもそも、なぜ全国民が数学を勉強しなくてはならなかったのでしょうか?
微分積分も三角関数も因数分解も、日常生活で使わないのになぜ?
そういうのは得意な人だけが勉強して、テクノロジーなどの分野に進めばいいのでは?

…こうした質問に対する答えとしてよく言われるのが、「数学で論理的思考力が身につく」「数学は問題解決力を培う」ということです。

が、なにかしっくり腑に落ちない。当然です。じつは「数学の本質は抽象性」にあるのです。ではなぜ、抽象性が大切なのか? その疑問に、大阪弁を喋る怪しげな老人・ピタゴラスと、悩める数学講師・環太くんが答えていきます。

 
〈いわゆる「論理的思考」が実社会で使えるものなのかはかなり疑問ですが、抽象性と具体性を操作する思考は、世界のあらゆる場所にあふれています〉。(「あとがき」より)

 
数学の問題も、人間関係も、論理だけではうまくいかない――数学が苦手だった。でも、よく世間で言われているように「数学的な思考力」が生きていくうえで本当に役に立つのなら……。その神髄をちょっとくらいは理解してみたい。そんな思いを抱える、すべての人たちにおススメの一冊です。

 

本書の構成

Prologue 老人と海
「数学嫌い」の素朴な疑問――「で、なんで全国民が数学を勉強せなあかんのや」

Day1 具体と抽象
Lesson1「数学の本質は抽象性や。言うたら、一般化や」【個別的な「具体」、一般的な「抽象」】
Lesson2「世界が急に変わったから、ついていかれへんのや」【「速さ・時間・道のり」というトラウマ】

Day2 愛と現金
Lesson3「人は目に見えるものしか理解できへん」【プレゼントを贈る理由】
Lesson4「実用的なんは便利やけど、本質からは遠ざかる」【「確率・統計」が数学好きに不人気な理由】

Day3 論理と非論理
Lesson5「数学の問題文は、非論理的や」【「方程式の利用」という単元名のウソ】
Lesson6「理屈っぽいヤツは嫌われるやろ」【論理性の罠】

Day4 本質と理解
Lesson7「中学校までの数学に、論理性はいらん」【論理的な証明は、たった1つ】
Lesson8「じゃ、本質がわからんかったら、どうすればええねん?」【暗記派と理解派の不毛な対立】
Lesson9「問題がわからんときは、具体化したらええんやで」【人間は、抽象的なことを永遠に理解できないのか?】
Lesson10「あとで振り返ったときに、初めて見える世界があるんや」【抽象側から具体側を見る】

Day5 具体化と抽象化
Lesson11「出た! 悪魔の、点Pや!」【どんな問題も解ける3ステップ】
Lesson12「大学入学共通テストも怖いことあらへん!」【学校教育の数学が伝えようとしたこと】

Day6 AIと人間
Lesson13「AIなんかに負けへんで!と思ったら、抽象化力や」【具体化のコンピュータと抽象化のAI】
Lesson14「鳴くよウグイス平安京かて、抽象化や」
【勉強とはいったい、なんだったのか?】

Day7 見えないときに、見る
Lesson15「目には見えない、ビジネスの法則も見えるんやで」【ピタゴラスの経理】
Lesson16「で結局、なんで数学を教えるんや?」【目に見えない世界の半分にある、選択肢と可能性】

Epilogue ピタゴラスの訓え

 

著者プロフィール

著者の谷川祐基(たにかわ・ゆうき)さんは、1980年生まれ。愛知県立旭丘高校卒業。東京大学農学部緑地環境学専修卒業。日本教育政策研究所代表取締役。

小学校から独自の学習メソッドを構築し、塾には一切通わずに高校3年生の秋から受験勉強を始め、東京大学理科I類に現役で合格する。

大学卒業後、5年間のサラリーマン生活を経て起業。「自由な人生と十分な成果」を両立するための手助けをするべく企業コンサルティング、学習塾のカリキュラム開発を行い、分かりやすさと成果の大きさから圧倒的な支持を受ける。マリンスポーツ・インストラクターとしても活躍中。

著書に『賢さをつくる――頭はよくなる。よくなりたければ。』『賢者の勉強技術――短時間で成果を上げる「楽しく学ぶ子」の育て方』(ともにCCCメディアハウス)がある。

 

 


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