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『世界が面白くなる!身の回りの数学』”数学沼”にハマる珠玉の26講

佐々木淳さん著『世界が面白くなる!身の回りの数学』

佐々木淳さん著『世界が面白くなる!身の回りの数学』

佐々木淳さん著『世界が面白くなる!身の回りの数学』があさ出版より刊行されました。

 

数学の身近な具体例と謎解きで、思考力と柔軟な発想力が鍛えられる

苦手な人も多く、学生時代には避けてきた人も少なくない数学。

 
しかし、私たちが知らないだけで数学の考え方や公式は、日常生活のあらゆるところで使われています。

またパンサー尾形さんが出演したテレビ番組「笑わない数学」(NHK総合)が、「ギャラクシー賞」に選ばれるなど、数学に注目が集まっています。

 
本書では身の回りの事象に数学がどのように取り入れられているかを、文系出身の人も楽しく学べるよう、できる限り数式を減らして解説します。

「ウイルス検査結果はどれほど信じてよい?」「カレーの辛さを3倍にしたいときは香辛料をどれくらい増やす?」など身近な具体例から数学界の超難問「フェルマーの最終定理」「ABC予想」まで、数学の面白さや奥深さに気づける一冊です。

さらに大人も子供も楽しめる、柔軟な発想力を鍛える謎解き問題も掲載されています。

 

身の回りで役立っている数学・算数

※以下、本文より内容の一部を紹介

 
◆香辛料の量を3倍にしてもカレーは3倍の辛さにならない

香辛料の量を3倍にしてもカレーは3倍の辛さにならない

香辛料の量を3倍にしてもカレーは3倍の辛さにならない

実は、香辛料などの辛み成分を3倍に増やしても、辛さは3倍にはなりません。

数学には、この辛さの感覚を数式化した法則があります。

ドイツの生理学者・解剖学者エルンスト・ヴェーバーと彼の弟子であるグスタフ・フェヒナーが見つけた法則で、2人の名にちなんで「ヴェーバー=フェヒナーの法則」と呼ばれています。

 
[ヴェーバー=フェヒナーの法則] 感覚の強さ=(定数)×log(刺激の強さ)

[ヴェーバー=フェヒナーの法則] 感覚の強さ=(定数)×log(刺激の強さ)

[ヴェーバー=フェヒナーの法則] 感覚の強さ=(定数)×log(刺激の強さ)

カレーの「辛さ」を「ヴェーバー=フェヒナーの法則」にあてはめると、「辛さ=(定数)×log(香辛料の量)」となります。

法則に出てくる「log(対数)」とは大まかにいうと、掛け算した回数を表す記号です。

カレーの辛さが1(=現状の辛さ)のときの香辛料の量を10としたとき、法則を利用して計算すると、香辛料を3倍の量に増やしても辛さは思ったほど変わりません。
3倍の辛さにするにはなんと1000の量の香辛料が必要となるのです。

 
本書では、他にも「“99.9% 除菌”はどれほど効力があるのか?」や「選挙速報では開票しないでなぜ当選確実を出せるのか?」など身近な数について解説しています。

 
◆柔軟な発想力を鍛える謎解き問題

柔軟な発想力を鍛える謎解き問題

柔軟な発想力を鍛える謎解き問題

答えはこのページの下部「著者プロフィール」の後に記載していますので、ご確認ください。

 

本書の構成

第1章 身の回りで役立っている数学・算数

第2章 「なぜ?」がわかると面白い数学の世界

第3章 柔軟な発想力を鍛える珠玉の謎解き問題

第4章 世界を変えた偉大な数学者たち

第5章 意外と身近な数学の定理

 

著者プロフィール

著者:佐々木淳さん

著者:佐々木淳さん

著者の佐々木淳(ささき・じゅん)さんは、下関市立大学教養教職機構 准教授。

1980年生まれ、宮城県仙台市出身。東京理科大学理学部第一部数学科を卒業後、 東北大学大学院理学研究科数学専攻を修了。代々木ゼミナールの数学科講師、防衛省 海上自衛隊の数学教官を経て、2022年4月より現職。

海上自衛隊では、パイロット候補生の教育に大きく尽力した功績が認められて、事務官職では異例ともいえる 第3級賞詞(職務遂行にあたり、著しい功績があった者や技術上、優秀な発明をした者などに授与される)を受賞する。

著書に『AI 実装検定 公式テキストA 級』(大学教育出版)、『公務員試験 最初でつまずかない数的推理』(実務教育出版)、『身近なアレを数学で説明してみる』(SB クリエイティブ)などがある。

 
※謎解き問題の答え:12・・・各桁の数字をばらばらにして足した数(15ではないのでご注意下さい)

 

世界が面白くなる!身の回りの数学
佐々木 淳 (著)

苦手な人も多く、学生時代には避けてきた人も少なくない数学。 「数学って何の役に立っているの?」と学ぶ意義を見い出せなかった人もいるでしょう。 しかし、私たちが知らないだけで数学の考え方や公式は、日常生活のあらゆる物や事象に使われています。本書では身の回りの物や事象に数学がどのように取り入れられているかを解説することで、数学の奥深さや楽しさを紹介します。本来は数学の生命線ともいえる「厳密さ」を棚上げして、ざっくりしたイメージや具体例を用いて解説しているので、文系出身の人も楽しく学ぶことができる1冊です!

 


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