『60代ミッション』60才を迎えた齋藤孝さんが書き下ろす、同世代への提言
齋藤孝さんによる啓発書『60代ミッション』が、西東社より刊行されました。本書ではご自身も2010年10月に60才を迎えたばかりの齋藤さんが推奨する、60代からの人生を活力あふれ、上機嫌なものにするためのミッションを28個紹介しています。
60代はミッション・ロスに陥りやすい
仕事や子育てといったミッションから解放され、“ミッション・ロス”に陥りがちな60代。これからの人生をどう生きようか迷う人のために書き下ろされたのが本書『60代ミッション』です。
本書には、齋藤孝さんが長年研究してきた動詞人間学の成果の一つとして、60才からなにを「する」べきなのかを28個の動詞をキーワードに掘り下げています。
ご自身も2020年10月に還暦を迎えられ、同世代の気持ちを理解しているからこそ書き下ろせた内容が満載です。
新しい番組のオファーもどんどん「引き受ける」のが齋藤流
例えば、「ミッション5」として紹介されている「引き受ける」の章には、未経験のことでもオファーがあればどんどん引き受けるべきだと書かれています。
(本書より一部抜粋)
「全力!脱力タイムズ」という番組は、気軽に引き受けたところ、出演してみてコント番組の側面があることに気づいた。なにしろ「芸人さんと組んで漫才をしてください」とか「モノマネをお願いします」「腹話術をやってみてください」など、ムチャぶりもいいところ。でも結果的に、受けてよかったと思っている。(中略)自分でも気づかなかった新たな感性が開かれたと感じている。みなさんも何かオファーがあったときは、「ヤだよ。60年生きてきたけど、やったことないよ」と断るのはタブーとするべし。
それでも決断を迷ったときは……と、鑑真や長屋王といった偉人のエピソードを紹介する齋藤さんらしい解説も。
ほかにも「銘ずる」「問う」「見出す」といった動詞ミッションを紹介。まずは28個のミッションのうち、3つほどをセレクトしてスタートするのがおすすめとのことです。
齋藤孝さんが60才になって、本に込めた思い
60才を迎えたばかりの齋藤孝さん。本書を書き下ろすにあたって込めた思いを、まえがきに寄せられた文章から一部抜粋して紹介します。
人が生きていくうえで最も必要なものは何なのか。
私は「活力」だと思う。
では、その「活力」はどこから生まれるのか。ズバリ、「使命感」である。
「使命感をもって行動し、どんな困難も情熱で乗り越え、常に上機嫌で生きていく」ことの大切さを学生たちに教えている。
こういう試みを実は、60才の節目を迎えた前後の年齢のみなさんにこそ推奨したいと、私は考えている。 「何かミッションをもって、還暦を境に始まるセカンドライフを上機嫌に生き抜こう」と。
「これからは、これで生きていこう」というふうに決めて「活力あるセカンドライフ」を送る。そんなことを期待している。さあ、「60からのmission impossible」の始まりだ。
著者プロフィール
著者の齋藤孝(さいとう・たかし)さんは、1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育学研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞を受賞。『声に出して読みたい日本語』(草思社)がシリーズ260万部のベストセラーになり日本語ブームをつくる。
『「一生サビない脳」をつくる生活習慣35』『親子でできる! 頭が良くなる! こども呼吸法』『こどものための道徳生き方編・学び方編』『すぐ使える! 四字熟語』(以上、ビジネス社)、『声に出して読みたい親鸞』(草思社)、『齋藤孝の仏教入門』(日本経済新聞出版)、『こどもブッダのことば』(日本図書センター)、『読書力』(岩波書店)、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『質問力』(筑摩書房)、『語彙力こそが教養である』(KADOKAWA)、『読書する人だけがたどり着ける場所』(SBクリエイティブ)など著書多数。
NHK Eテレ『にほんごであそぼ』総合指導、TBSテレビ『新・情報7days ニュースキャスター』、フジテレビ『全力! 脱力タイムズ』等、TVコメンテーターとしても活躍中。
60代ミッション 齋藤 孝 (著) 60才を迎えた齋藤孝先生が提言する、60代の活力あふれる生き方 ●20~60才までの労働時間と、60~80才までの「自分の時間」はほぼ同じ。 ●背負う、支援する、旅する、戦う、引き受ける、 ●数々のベストセラーの生み出してきた齋藤孝の書き下ろし。 |
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