気になる本、おススメの本を紹介

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『おひとりさまの大往生ガイドBOOK』「好きにしたい、自由でいたい、迷惑はかけたくない」を最期まで実現する、おひとりさまのガイドBOOK

村松静子さん監修『おひとりさまの大往生ガイドBOOK』(本文イラスト:タハラチハルさん)

村松静子さん監修『おひとりさまの大往生ガイドBOOK』(本文イラスト:タハラチハルさん)

村松静子さん監修『おひとりさまの大往生ガイドBOOK』(本文イラスト:タハラチハルさん)が、主婦の友社より刊行されました。

日本人の平均寿命は女性87.32歳、男性81.25歳で、その差は6歳以上。今ひとり暮らしの人も、配偶者が先だったあとの将来のおひとりさまも、子どもがいてもいなくても、誰もがひとりで亡くなる可能性がある時代です。

最期まで好きなように、自由に暮らしたい。でも、甥っ子や姪っ子や、遠い親戚には迷惑はかけたくない、そんな人におススメの一冊です。

 

おひとりさまの大往生は情報戦

おひとりさまの大往生は情報戦です。準備をして、考えておいた人の勝ちです。

「縁起でもない」「歳をとってから考えればいい」と思いがちですが、それでは遅いのです。高い買い物をせざるを得なかったり、不満足な選択肢しかなかったり、という状況に陥ります。

 
元気なうちから情報を集めていると、いざ!というときに満足のいく選択肢があり、ゆとりがもてます。情報があふれる中、本書では、どのポイントを押さえておけばよいのかを解説しています。

 

元気なうちに、家の中を点検しておく

元気なうちに、おひとりさまがすべきことのひとつは、ひとり暮らしの事故を防ぐ環境づくりです。

 
日常生活における事故で緊急搬送された高齢者の8割が「ころんだ」ことが原因。事故の発生場所でもっとも多いのは、「居室・寝室」です。

ひとりで自宅でけがをして動けなくなると、重症化するおそれがあります。

ほかにも、かかりつけ医を探す、地域包括支援センターを訪ねるなど、元気なうちに得た情報は、いざというときの強い味方になります。

 

おひとりさまの入院には、各種サポートを活用

おひとりさまで入院したらと思うと不安が募ります。身元保証人は? 入院中の日用品は誰が用意するの? 体調が悪いときにお金の管理はどうしたらいい? いざ退院することになったとして、ひとりで暮らしていけるの?

 
入院中の日用品はレンタルを活用できますし、身元保証人についてはさまざまな問題を含んでいますが、複数の相談先や対策があります。知っているのと知らないのとでは大違い!です。

 

おひとりさまは在宅医療に向いている

体が動かなくなる、自由がきかなくなると、在宅か病院かという問題が持ち上がります。

それぞれメリットとデメリットがありますが、好きなものを食べたり、好きな時間に起きたり、好きな人に会ったりと自由がきくのは断然、在宅医療です。

 
最期まで自宅で過ごすと決めた場合は、実はおひとりさまのほうが、意思を貫きやすい面もあります。家族がいっしょだと、どうしても家族の介護負担が大きくなるため、申し訳なく感じて在宅をあきらめる人がいるからです。

おひとりさまなら、自分ができないことは介護保険でヘルパーに依頼するなどして、在宅で過ごすことは十分に可能です。

 

在宅医療はこんなに進んでいる

在宅では病院のようなケアが受けられないのでは、と心配する人がいますが、最近は医療機器の小型化、軽量化が進んで、病院とほぼ同じレベルの医療が受けられるようになりました。

在宅医が処方した痛み止めをきちんと服用すれば、在宅でも痛みのコントロールは可能です。

 

おひとりさまの施設選び――「高い施設=サービスがいい」ではない

「私は施設で暮らすのが気楽でいいわ」という人の場合。ちゃんと調べれば、安くてよい施設は全国にたくさんあります。早く探すほど、いい施設が見つかる確率は高くなります。

著者は、施設希望の方であれば、60代後半から70代前半には実際に施設を見学にいくことをおすすめしています。

 

「死後事務委任契約」なら安心

亡くなったあとの事後処理をきちんと考えておくと安心です。

おひとりさまにおすすめなのは、生きているときに依頼する相手に伝えて委任する「死後事務委任契約」。委任する内容は、葬儀のこと、病院や施設の手続き、家賃や公共料金の支払い、遺品整理、役所への届出など、さまざまです。

おひとりさまの3大不安は「病気」「お金」「認知症」です。具体的に何をどう考えたらいいのかを知っておくと安心できます。まだ先のことだとしても、早めの一歩を踏み出す提案です。

 

本書の構成

1章 おひとりさまの大往生5カ条

2章 元気なうちにしたいこと

3章 病気になっても大丈夫

4章 動けなくなったとしても大丈夫

5章 意思が伝えられなくなっても

6章 お金の心配を解決する

7章 認知症になっても大丈夫

 

監修者プロフィール

監修者の村松静子さんは、在宅看護研究センターLLP代表・看護コンサルタント株式会社代表。

日本赤十字社医療センターICU初代看護師長。在宅看護研究センターを設立し、老人訪問看護ステーション創始のモデルとなる。メッセンジャーナース認定協会を立ち上げ、「開業ナース」としての活動が認められ、赤十字国際委員会より「フローレンス・ナイチンゲール記章」を受章。

 

おひとりさまの大往生 ガイドBOOK
村松 静子 (監修)

ひとり暮らしで亡くなったからといって、「孤独死」と呼ばれたくありません。好きなように生きて、満足のいく最期が迎えられるなら、どんなに心強いことでしょう。本書は、おひとりさまが大往生を目指す本です。

 


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