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大切なことを大切にして生きる――小川糸さんが「愛し愛される喜び」を描く『小鳥とリムジン』が刊行

『食堂かたつむり』『ライオンのおやつ』の小川糸さんが「愛し愛される喜び」を描く『小鳥とリムジン』がポプラ社より刊行されました。

 

『食堂かたつむり』では「食」を、『ライオンのおやつ』では「死」を描いた小川糸さんの最新作のテーマは「愛し愛される喜び」

デビュー作で映画化もされた『食堂かたつむり』では「食」、2020年本屋大賞第2位を受賞した『ライオンのおやつ』では「死」を描いてきた小川糸さんが、最新作で選んだテーマは「愛」と向き合うこと。人知れず傷を負って苦しんでいる人たちが”傷を負ったままにならない”ような物語を描きたかった、と小川さんはいいます。

 
家族に恵まれず居場所がないような過酷な環境下で育てられ、他人と接することに抵抗がある女性・小鳥は、18歳のときに父親と名乗る「コジマさん」と出会い、そこから彼女自身の考えや生き方も大きく変わっていきます。

出会いをきっかけに自分の人生について考え選択し、切り拓いていく小鳥の姿は、せわしなく過ぎていく現代を生きる人たちに、日々を慈しみ自身の生き方を見つめ直すきっかけをもたらしてくれるような作品です。

 
【あらすじ】

主人公・小鳥の日々のささやかな楽しみは、仕事の帰り道に、灯りのともったお弁当屋さんから漂うおいしそうなにおいをかぐこと。人と接することが得意ではない小鳥は、心惹かれつつも長らくお店のドアを開けられずにいた。

十年ほど前、家族に恵まれず生きる術も住む場所もなかった18歳の小鳥に、病を得た自身の介護を仕事として依頼してきたのは、小鳥の父親だというコジマさんだった。病によって衰え、コミュニケーションが難しくなっていくのと反比例するように、少しずつ心が通いあうようにもなっていたが、ある日出勤するとコジマさんは眠るように亡くなっていた。その帰り、小鳥は初めてお弁当屋さんのドアを開ける――

 
<書店員さんから絶賛の声が続々!>

生きることの厳しさを、誰かと生きることの優しさを、どちらもきちんと見せてくれる、そんな小川糸の誠実さを私は信頼している。
(精文館書店中島新町店 久田かおりさん)

人が生きるとはこうゆうものだと見せてくれる作品だと思う。
ぜひ10代の方に読んでいただきたいと思った。
(紀伊國屋書店さいたま新都心店 大森輝美さん)

1冊の本を読み終わるまでに、こんなに色々な感情の涙を流したのは初めてかもしれません。
(三省堂書店一宮店 加藤裕美さん)

 
〔『小鳥とリムジン』特設サイト公開!〕

公開された特設サイトでは、本作のためし読みや小川さんのインタビュー、書店員さんから届いたコメントを公開しています。

★URL:https://www.poplar.co.jp/pr/kotoritolimousine

 

小川糸さんからのメッセージ

生きていれば、誰しもが、想定外の苦しみや悲しみに遭遇します。思わず道の真ん中で転んでしまった時、下を向いて絶望するか、上を見て希望を探すか、それで人生は大きく変わってくるのではないでしょうか?
人間には、自然治癒力があります。その力は、生まれながらにして身についている場合と、後天的に獲得する場合、両方があると思うのですが、生まれてから身につけるのに役立つのが、物語ではないかと思うのです。
物語による、イメージトレーニングです。
この物語が、誰かさんのお守りになれたら、そんな願いを込めて書きました。

 

著者プロフィール

小川糸さん

小川糸さん

小川糸(おがわ・いと)さんは、1973年生まれ。2008年『食堂かたつむり』でデビュー。『食堂かたつむり』は映画化され、2011年にイタリアでバンカレッラ賞、2013年にフランスでウジェニー・ブラジエ賞を受賞。2012年には『つるかめ助産院』、2017年には『ツバキ文具店』、2020年には『ライオンのおやつ』がNHKでドラマ化され、『ツバキ文具店』と『キラキラ共和国』は「本屋大賞」にノミネートされた。『ライオンのおやつ』は2020年本屋大賞第2位。

その他作品に『喋々喃々』『ファミリーツリー』『リボン』『椿ノ恋文』『ミ・ト・ン』など。

 

小鳥とリムジン
小川 糸 (著)

『食堂かたつむり』――「食べることは、生きること」
『ライオンのおやつ』――「死にむかうことは、生きること」

小川糸が描き出す、3つめの「生」の物語
「愛することは、生きること」

傷口に、おいしいものがしみていく

苦しい環境にあり、人を信頼することをあきらめ、
自分の人生すらもあきらめていた主人公が、かけがえのない人たちと出逢うことで自らの心と体を取り戻していく。

 
【関連】
『小鳥とリムジン』特設サイト|ポプラ社

 


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