八人の被害者が解体されたバラバラ屋敷、そこで目撃される霊は何故か多くても四人までである――大島清昭さん〈怪談作家・呻木叶子の事件簿〉『バラバラ屋敷の怪談』が刊行
「第17回ミステリーズ!新人賞」受賞作「影踏亭の怪談」の〈怪談作家・呻木叶子の事件簿〉シリーズ、大島清昭さん著『バラバラ屋敷の怪談』が東京創元社より刊行されました。
殺人鬼、少女霊、古の神、異界駅――ミステリ×怪談4編を収録する「怪談作家・呻木叫子の事件簿」最新作
本書『バラバラ屋敷の怪談』には、民俗学のフィードワークの手法を用いて、取材を元に怪談を執筆してる呻木叶子が遭遇する四つの事件を収録。
八人の女性が犠牲になったバラバラ殺人の現場周辺で目撃される四体の幽霊の謎と、現場の屋敷で新たに発生した密室殺人を呻木が解き明す表題作ほか、博物館で目撃される少女の霊の来歴を探るうちに、思わぬ不可能犯罪に行き当たる「青いワンピースの怪談」など、第17回ミステリーズ!新人賞受賞作『影踏亭の怪談』の新鋭による恐怖と驚愕の連作集です。
【収録作品】
◆「バラバラ屋敷の怪談」
八人の女性が殺害され、解体された猟奇殺人事件。犯人の死後、施錠されたその自宅から生首が発見される。
◆「青いワンピースの怪談」
博物館に度々現われる謎めいた十代の少女。彼女が目撃される先では、怪死事件が続いていた。
◆「片野塚古墳の怪談」
人体に似た数十体の石像が並ぶ災厄の古墳。そこで新たな不可能犯罪が発生する。
◆「にしうり駅の怪談」
異界駅の噂を調べるうちに消えてしまった友人をさがす大学生グループは、想像を絶する光景を目にし……。
著者プロフィール
大島清昭(おおしま・きよあき)さんは、1982年生まれ、栃木県出身。筑波大学大学院修士課程修了。研究者として幽霊・妖怪について論考を発表するかたわら、2020年、怪異と謎解きのバランスの新しさを高く評価された「影踏亭の怪談」で第17回ミステリーズ!新人賞を受賞。
著書に『現代幽霊論』『Jホラーの幽霊研究』『影踏亭の怪談』『赤虫村の怪談』『地羊鬼の孤独』『最恐の幽霊屋敷』など、共著に〈怪談オウマガドキ学園〉シリーズがある。
バラバラ屋敷の怪談 大島 清昭 (著) 八人の被害者が解体されたバラバラ屋敷。 |
<「怪談作家・呻木叶子の事件簿」第1弾>
影踏亭の怪談 (創元推理文庫) 大島 清昭 (著) 怪談×密室の妙味 第17回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか4編を収録 僕の姉は実話怪談作家だ。本名にちなんだ「呻木叫子」というふざけた筆名で、民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この怪現象は、取材中だった旅館〈K亭〉に出没する霊と関連しているのか? 調査のため〈K亭〉こと影踏亭を訪れた僕は、深夜に発生した奇妙な密室殺人の第一発見者となってしまう――第十七回ミステリーズ!新人賞受賞作ほか全四編を収録する、怪談×ミステリの最前線。 ■目次 |
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