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「芳林堂書店と、10冊」より鮎川哲也賞受賞作家・門前典之さん『屍の命題』が復刊

鮎川哲也賞受賞作家・門前典之さんの代表作『屍の命題』(原書房)が、株式会社書泉の特別企画「芳林堂書店と、10冊」第5弾に選出され、復刊されることになりました。

 

「芳林堂書店と、10冊」第5弾は門前典之さん『屍の命題』

「中世への旅」シリーズのヒットから始まり、リリースを続けている「書泉と、10冊」「芳林堂書店と、10冊」。この企画は、過去に出版された書籍で既に在庫がなく手に入りにくい名作を、株式会社書泉と出版社、著者が協力し重版・復刊していくものです。

 
芳林堂書店はこれまで主に小説の復刊を取り組んできました。飛鳥部勝則さんの『堕天使拷問刑』(早川書房)を皮切りに、その後立て続けに3作、『黒と愛』(早川書房)と『鏡陥穽』(文藝春秋)『殉教カテリナ車輪』(東京創元社)を復刊販売しています。

 
そして、芳林堂書店が続いて提案するのは、2010年に発売された『屍の命題』(著:門前典之さん/原書房)となります。

著者の門前典之さんは2001年に第11回鮎川哲也賞を受賞してデビューしましたが、それ以前に第7回の鮎川哲也賞でも、「舞子悦司」名義にて「啞吼の輪廻」(あくのりんね)という作品で最終候補となっています。そのときは選考委員の鮎川哲也さんから推されながらも受賞を逃しましたが、作品は『死の命題』と改題され自主出版されたのち、さらなる改題・改稿を経て『屍の命題』として一般読者の手に取りやすい形で世に放たれました。

 
門前さんは昨年も、新刊『友が消えた夏 終わらない探偵物語』(光文社)を発表し、本の雑誌増刊『おすすめ文庫王国2024』国内ミステリー部門第1位を受賞しました。建築士であり探偵の「蜘蛛手」が登場するシリーズは今も愛され、評価され続けています。色褪せない衝撃、代表作である『屍の命題』を、新しい読者の方にも、往年のファンにも手に取ってもらうべく、今回は門前さんに新たに書下ろして頂いた短篇小説を有償特典として同梱したセットも用意されています。

 
【あらすじ】

湖畔に立つ亡くなった大学教授の持つ別荘に集められた人びとは、全員が死体となって発見された。が、殺害時間も死因もバラバラ、「順番」に殺されていったとしか思えない。いったい「犯人」は何を意図していたのか。究極の「嵐の山荘」、ほんとうに誰もいなくなった!

 

この企画を起案した「芳林堂書店高田馬場店」店長・山本さん コメント

物語の外にもストーリーをもつ小説に惹かれます。タイトルから、表紙から、逸話から。「あの本はヤバイ」という噂が立ち、手に取るためのハードルが高く伝説となってしまった小説。『屍の命題』はそのようにこちらを誘惑する光を放ち続けている一冊です。そして言わずもがなですが、読んだらもっと憑りつかれます。雪に閉ざされた山荘と、ゆっくりと這う兜虫。雪上に少しずつ刻まれていく跡が、私の脳裏から離れてくれません。

 

原書房 編集担当 コメント

物理的トリックに淫しているともいえる『屍の命題』は、刊行当初から一部マニアの間で熱愛されていました。予想不能 のダイナミックな仕掛けと「雪の山荘」がいびつな空間を生み出し、読者さえ閉じ込めてしまう「装置」になっていたのだと思います。心理的トリックが優勢のいま、再評価に繋がるこうした試みに心より感謝いたします。

 

著者・門前典之さん コメント

敬愛する鮎川哲也先生の名を冠する賞をいただいて20余年、8つの長編と3つの短編、これが私の現到達点です。今回、『屍の命題』が読者ならびに関係者みなさまのおかげで復刻となりました。この上ない喜びです。こだわり続けた(自分流)本格ミステリーが一定数の評価を受けたのだと自己肯定感を高めています。何より書き続けるモチベーションにもなります。まだいくつか大胆なトリックと珍奇な犯行動機をもっています。今後ともお付き合いいただき、ぜひご意見を聞かせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 

『屍の命題』の予約について

今回は書籍のみの通常版と、門前典之さん書下ろし短篇小説「突き当りの家」を収録した小冊子をセットにした有償特典版の2形態で発売されます。

芳林堂書店・書泉各店と、書泉オンラインにて予約を受付け。予約締め切りは4月30日(火)までとなっています。
※書籍のお届けは5月末予定です。

 
■予約受付期間:2024年4月30日(火)まで

■予約受付け店舗
◎書泉オンライン:https://shosen.tokyo/?mode=grp&gid=2958589
◎書泉オンライン楽天市場店:https://item.rakuten.co.jp/shosen/c/0000001009/
◎芳林堂書店:高田馬場店、みずほ台店
◎書泉:書泉グランデ、書泉ブックタワー

■書籍お届け予定日・店頭発売日:2024年5月末ごろ

■価格
◎『屍の命題』復刊本:3,080円(税込)
◎『屍の命題』復刊本 + 有償特典小冊子(書き下ろし小説):4,180円(税込)

有償特典:「突き当たりの家」小冊子(A6文庫サイズ)

有償特典:「突き当たりの家」小冊子(A6文庫サイズ)

 


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