町田そのこさん『ぎょらん』が書き下ろし1編を加え文庫化
本屋大賞作家・町田そのこさんの連作集『ぎょらん』が新たに書き下ろし1編「赤はこれからも」を加えて、新潮文庫より刊行されました。
知る人ぞ知る、初期の名作『ぎょらん』が新潮文庫に
「女による女のためのR-18文学賞」で三浦しをんさん、辻村深月さん両選考委員から絶賛された大賞受賞作を含むデビュー作『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』(新潮文庫)、「本屋大賞」を受賞し、大ベストセラーとなった『52ヘルツのクジラたち』(中公文庫)。そんな「魚」3部作の一つに位置づけられるのが、このたび発売となった『ぎょらん』(新潮文庫)です。
人が死ぬ際に残す赤い珠「ぎょらん」を噛み潰せば、死者の最期の想いや願いを知ることができる――。
満足に看取ることも、送り出すこともできなかった後悔ばかりの死別を迎えた登場人物たちにとって、そんな都市伝説めいた不思議な珠「ぎょらん」は希望になりうるのか、それともさらなる絶望を呼び込むのか。
「泣きすぎて電車の中では読めない」と話題の本作。コロナ禍での死を描いた書き下ろし「赤はこれからも」も収録された大ボリュームの7編512ページの連作集です。自らもエンバーマーとしての資格をお持ちのタレント・壇蜜さんが解説を担当。
【あらすじ】
人が死ぬ際に残す珠「ぎょらん」。噛み潰せば、死者の最期の願いがわかるのだという。地方都市の葬儀会社に勤める元引きこもり青年・朱鷺は、ある理由から都市伝説めいたこの珠の真相を調べ続けていた。
「ぎょらん」をきっかけに交わり始める様々な生。死者への後悔を抱えた彼らに珠は何を告げるのか。傷ついた魂の再生を圧倒的筆力で描く7編の連作集。文庫書き下ろし「赤はこれからも」収録。
著者プロフィール
町田そのこ(まちだ・そのこ)さんは、1980年生まれ、福岡県在住。2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。2017年、同作を含む短篇集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。
『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞。他の著書に『うつくしが丘の不幸の家』、「コンビニ兄弟」シリーズ、『宙ごはん』『あなたはここにいなくとも』などがある。
ぎょらん (新潮文庫) 町田 そのこ (著) 後悔のない死はない。 本屋大賞受賞作家が贈る“一番泣ける”文庫最新作。 文庫書き下ろし「赤はこれからも」収録。 |
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