ジョン・グリシャム〈司法サスペンス〉『告発者』が刊行
内部告発を描いたジョン・グリシャムさん著『告発者』上・下巻(訳:白石朗さん)が新潮社より刊行されました。
グリシャム作品の新たなヒロイン、颯爽と登場!
判事の不正を調べる「司法審査会」に、ある判事がマフィアと組んで無実の人間に死刑判決を下し、賄賂を受け取っているという情報が寄せられました。命がけの告発をした人物は誰なのか? 調査官のレイシーが捜査を始めると、思いもかけない事件が次々と起こり……。 ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト1位に輝いた緊迫の司法サスペンスが、本邦初訳のオリジナル作品として新潮文庫から発売されました。
【あらすじ】
判事の不正を調べる「司法審査会」。
フロリダ州司法審査会に、マクドーヴァーという判事がマフィアと組み、無実の人間に死刑判決を下したという情報が寄せられた。不当判決はほかにもあり、見返りに多額の賄賂を受け取っているという。この告発は真実か?
調査官のレイシーが捜査を進めていくと、先住民が経営するカジノとの関係が見えてくる。だが、調査に向かった居留地では思いもかけない出来事が待っていて……グリシャム作品の新たなヒロイン、颯爽と登場!
<主な登場人物>
レイシー…………フロリダ州司法審査会の調査官。
「わたしたちは銃で武装した警官じゃない。令状を手にした法律家よ」
ヒューゴー………司法審査会の調査官。元大学フットボール選手。
「その真実を知っている人間は何人いるんでしょう?」
マイヤーズ………弁護士。正体を隠し、告発状を書く。
「きみたちに、法曹史上で最悪の悪徳判事を調査するつもりはあるか?」
デュボーズ………沿岸マフィアのボス。カジノから上納金を得ている。
「ルールをきっちり守る。それができなければ……。あとはわかるな?」
マクドーヴァー…地区裁判所判事。デュボーズと組み、不正を行っている。
「ビジネスには危険がつきもの。肝心なのは、どのリスクを受け入れるか」
デルガード………デュボーズの部下の拳銃つかい。
「ほんのわずか隙間があればいい。おれにライフルを撃つチャンスをくれ」
著者プロフィール
■ジョン・グリシャムさん
1955年生れ。ミシシッピ州立大学、ミシシッピ大学ロースクールを卒業。1981年から1991年まで弁護士として活躍、1984年から1990年まではミシシッピ州の下院議員もつとめた。1989年に『評決のとき』を出版し作家デビュー。
著書に『法律事務所』『ペリカン文書』『依頼人』『自白』『危険な弁護士』など多数。
■白石朗(しらいし・ろう)さん
1959年生れ。早稲田大学第一文学部卒業。キング『11/22/63』『アウトサイダー』、グリシャム『法律事務所』『危険な弁護士』、フレミング『007/ロシアから愛をこめて』、ハイスミス『見知らぬ乗客』、ヒル『ファイアマン』、ヒルトン『チップス先生、さようなら』など訳書多数。
告発者(上) (新潮文庫) ジョン・グリシャム (著), 白石 朗 (翻訳) グリシャム作品の新たなヒロイン、颯爽と登場! |
告発者(下) (新潮文庫) ジョン・グリシャム (著), 白石 朗 (翻訳) 武器もなく、冷徹なマフィアたちに立ち向かえるか!? マクドゥーバー判事と結託しているマフィアのボス、デュボーズ。彼は先住民のカジノから上納金を巻き上げ、金と暴力で部下を支配している。邪魔者は躊躇なく始末し、海外企業を使って身を隠しているため、その正体は誰にも知られていない。 デュボーズの罠により瀕死の重傷を負ったレイシーだが、懸命に調査を続け……。 ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト1位に輝いた緊迫の司法サスペンス。 |
【関連】
▼試し読み | 『告発者〔上〕』ジョン・グリシャム、白石朗/訳 | 新潮社
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