本屋大賞作家・町田そのこさん最新短編集『あなたはここにいなくとも』が刊行
本屋大賞作家・町田そのこさんの最新短編集『あなたはここにいなくとも』が新潮社より刊行されました。
人生に惑うすべての人に捧ぐ全五篇
ままならない人間関係、思いがけない挫折、避けられない別れ――第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞によるデビュー以来、町田そのこさんが書き綴ってきたのは、悩みを抱えて進めなくなってしまった人たちの背中をそっと押してくれる、優しく温かな小説たち。
現時点でのその集大成と言っても過言ではない本書収録の中で特に「くろい穴」は、原型がデビュー前に書かれていたとは思えない、町田さんが作家として大きく羽ばたくであろう力量を実感できる佳作です。人生に惑うすべての人に捧ぐ全五篇、あなたの心に寄り添ってくれる物語がきっと見つかるはずです。
<あらすじ>
◆「おつやのよる」
祖母が急逝し、葬儀のために親族が集まる。清陽は祖母に交際相手を紹介できなかったことを悔やむが、原因はその親族にあって……。
◆「ばばあのマーチ」
会社でのいじめにより人と接するのが怖くなってしまった香子。彼氏からは早く次の職を探すよう急かされているが……。
◆「入道雲が生まれるころ」
ある日突然彼氏に別れを告げた萌子の元に親戚の訃報が届いた。実家に戻ると思いがけない問題が起きていて……。
◆「くろい穴」
美鈴は不倫相手から栗の渋皮煮を作ってほしいと頼まれるが、そもそも食べたいと言っているのは、彼の妻だった。日曜日、ひたすら栗を煮詰めていると……。
◆「先を生くひと」
幼なじみの藍生が恋に落ちたことを知って初めて、己の恋心に気づいた加代。しかも藍生は一ヶ月後、家族揃って九州へ引っ越してしまうと聞き……。
著者プロフィール

町田そのこさん近影(C)新潮社
町田そのこ(まちだ・そのこ)さんは、1980年生まれ、福岡県在住。2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。2017年、同作を含む短篇集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。
『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞。他の著書に『ぎょらん』『うつくしが丘の不幸の家』『星を掬う』『宙ごはん』、「コンビニ兄弟」シリーズがある。
あなたはここにいなくとも 町田 そのこ (著) ほどいてつないで私はもう一度踏み出せる。出会いも別れも愛おしくなる物語 |
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