千早茜さん直木賞受賞第一作『赤い月の香り』が刊行 シリーズ前作『透明な夜の香り』は文庫化
『しろがねの葉』で第168回直木三十五賞を受賞した千早茜さんの受賞第一作となる『赤い月の香り』が集英社より刊行されました。
また、シリーズ前作で第6回渡辺淳一文学賞を受賞した『透明な夜の香り』は文庫化され、集英社文庫より刊行されています。
天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える――。
【『赤い月の香り』あらすじ】
「君からはいつも強い怒りの匂いがした」
カフェでアルバイトをしていた朝倉満は、客として来店した小川朔に、自身が暮らす洋館で働かないかと勧誘される。
朔は人並外れた嗅覚を持つ調香師で、その洋館では依頼人の望む香りをオーダーメイドで作り出す仕事をしていた。朔のもとには、香りにまつわるさまざまな執着を持った依頼人が訪れる。その欲望に向き合ううちに、やがて朔が満を仕事に誘った本当の理由が分かり……。
香りを文学へと昇華させた、第6回渡辺淳一文学賞受賞作『透明な夜の香り』に続く、ドラマチックな長編小説。
また、『赤い月の香り』の前作にして多くの熱烈なファンを持つ『透明な夜の香り』は、集英社文庫版として発売されました。
【『透明な夜の香り』あらすじ】
香りは、永遠に記憶される。きみの命が終わるまで。
元・書店員の一香がはじめた新しいアルバイトは、古い洋館の家事手伝い。その洋館では、調香師の小川朔が、オーダーメイドで客の望む「香り」を作る仕事をしていた。人並み外れた嗅覚を持つ朔のもとには、誰にも言えない秘密を抱えた女性や、失踪した娘の手がかりを求める親など、事情を抱えた依頼人が次々訪れる。
一香は朔の近くにいるうちに、彼の天才であるがゆえの「孤独」に気づきはじめていた――。
『赤い月の香り』、集英社文庫版『透明な夜の香り』の刊行を記念して、雑誌『小説すばる』5月号(発売中)では、千早茜さんと村山由佳さんの対談、千早さんのエッセイ等を掲載。また、WEBサイト「集英社 文芸ステーション」では、千早さんのインタビューを掲載しています。
★URL:https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/akaitsukinokaori/
著者プロフィール
著者の千早茜(ちはや・あかね)さんは、1979年生まれ、北海道出身。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞。
2013年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、2021年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、2023年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。著書に『男ともだち』『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『ひきなみ』など多数。
赤い月の香り 千早 茜 (著) |
透明な夜の香り (集英社文庫) 千早 茜 (著) |
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