日本農業新聞で大反響を呼んだ直木賞作家・河﨑秋子さん連載小説『森田繁子と腹八分』が書籍化
日本農業新聞で大反響を呼んだ、直木賞作家・河﨑秋子さんの連載小説『森田繁子と腹八分』が書籍化され、徳間書店より刊行されました。
獣害問題、後継問題、夫婦の問題!まるっと伝説の農業コンサルタント森田繁子におまかせあれ!
【あらすじ】
大いに食べて、腹割って話そう! 食べれば腹の内も見えてくる!?
森田繁子は自然と農業とのちょうどよいところを見つける農業コンサルタント。
愛用の真赤なBMWに乗って全国各地へ。
時には、北海道、時には千葉。
今回の依頼は札幌からほど近いところにある四谷農場を経営している四谷登さんからだ。
普段獣害対策を行っている土地に移住者がやってきた。
彼女は敷地に立ち入ることを拒んでいるという。
さて、森田さんはどんな方法でお互いのよいところを見つけるのでしょうか!
\森田繁子ってどんな人?/
・森田アグリプランニング社長で
農業コンサルタント
・仕事は主に農営診断、
経営改革などのアドバイスなど
・身体は縦にも横にもでかい
・50代、孫あり
・派手な出で立ちだがそれが彼女の戦闘着
・趣味は志ある人に協力すること
・自分にも他人にも厳しい。
・仕事も早いが食べるのも早い
言うときはビシッ!
怒るときはガツッ!
食べるときは静。
大いに食べて、腹割って話そう!
◆続編も連載中!
本作品の続編『森田繁子と腹の内』が、本作同様、日本農業新聞の11月1日付けから連載開始されています。
★詳細:https://www.agrinews.co.jp/news/index/266838
河﨑秋子さん コメント
主人公の名は森田繁子。縦にも横にもデッカイ身体の、派手で異色な農業コンサルタントです。家族や地域など当事者たちだけではなかなか大きな声を上げられないお悩みにこそ、直接の損益がない森繁(略称)さんのような人にズバッと切り込んでもらって、関係するみんなが腹八分の満足を共有できたなら。そんな願いを込めた主人公です。森繁さんと学生アルバイト・山田くんの活躍にクスっと笑って頂けたら嬉しいです。
――河﨑秋子
本書の構成
■第一章 鉄砲と書物
北海道の農場経営者、四谷登にはエゾシカ駆除が欠かせない。山林に追い込み、猟銃で仕留めていた。
ところがその山林を購入した30代の女性から駆除に待ったが入り――。
■第二章 山羊とアザミ
千葉県房総半島の内陸部にある松嶋牧場。
夫の勇人はヤギ放牧、妻の由美はヤギ乳製品づくりに勤しむ。
しかし二人には距離があり、牧場にも問題が!
■第三章 作る人と食べる人
佐久間千草は夫の浩一と共に、彼の祖父・等と暮らしている。
「農家をやりたきゃやれ」と等に言われるも、頑固で作業を教えてくれずにいた。
著者プロフィール
河﨑秋子(かわさき・あきこ)さんは、1979年生まれ、北海道別海町出身。2012年「東陬遺事」で北海道新聞文学賞(創作・評論部門)を受賞。2014年『颶風の王』で三浦綾子文学賞を受賞し翌年デビュー。同作は2015年度JRA賞馬事文化賞も受賞。
2019年『肉弾』で第21回大藪春彦賞、2020年『土に贖う』で第39回新田次郎文学賞、2024年1月『ともぐい』で第170回直木賞を受賞。
他の著書に『鳩護』『絞め殺しの樹』『介護者D』『鯨の岬』『清浄島』『愚か者の石』、『銀色のステイヤー』、「羊飼い作家」河﨑秋子さん誕生秘話エッセイ『私の最後の羊が死んだ』どがある。
※河﨑秋子さんの「﨑」は、「たつさき」が正式表記となります。
森田繁子と腹八分 河﨑秋子 (著) |
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