大沢在昌さんの新たなる刑事小説シリーズ『夜刑事(ヨルデカ)』が刊行
日本ハードボイルド界を牽引し続ける大沢在昌さんによる新たなる刑事小説シリーズ『夜刑事』が水鈴社より刊行されました。
本書は、2024年5月にAmazon オーディブル(Audible)の〈オーディオファースト作品〉として先行配信されていた作品を単行本化したものです。
大沢作品史上、最も孤独で美しいヒーローが誕生!
大ベストセラー「新宿鮫」シリーズ、「狩人」シリーズをはじめ、数々の刑事小説を世に送り出し、日本のハードボイルド界を牽引し続ける大沢在昌さんが、12年ぶりとなる新たな刑事小説のシリーズを始動させました。
そのタイトルは、『夜刑事(ヨルデカ)』。主人公の刑事・岬田(さきた)は、未知のウイルスに感染し、その影響で太陽の光を浴びるとアレルギーを起こし、直射日光の下では視力を失ってしまうため、夜にしか活動できない体となってしまいます。その感染の原因をつくったのは、他でもない元恋人でした。岬田は、カタギの世界では生きづらい感染者として、警察から憎まれ、犯罪者から狙われ、暗闇に支配される世界のなかで、失踪した元恋人への思いを胸に秘め、孤独に暴力団組織と対峙していきます――。
「主人公は、全く新しいキャラクターの刑事。
犯罪者だけでなく同じ警察官からも憎まれ、これまでに書いてきたどの刑事よりも孤独で、絶望と背中あわせの日々を生きている。
また書きたいと思った主人公は久しぶりです。」
――大沢在昌さん
国際的な犯罪集団、世界規模で感染拡大するウイルス、突如姿を消した恋人、そしてもう一人の謎の女……フルスロットルで難敵に立ち向かう、大沢史上、最も孤独で美しいヒーローによる新シリーズ誕生です。
【あらすじ】
「俺は、苦しくても警察にいつづける」
ヴァンパイアウイルスと呼ばれる未知のウイルスに感染し、夜しか活動できなくなった刑事の岬田は、その代償として、極端に研ぎ澄まされた五感を手に入れた。岬田は、ウイルスに感染した犯罪者たち、そして感染者を排除しようとする活動家たちの思惑に巻き込まれながらも特命任務にあたり、ウイルスを感染させた元恋人の明林を捜そうとする。
著者プロフィール
大沢在昌(おおさわ・ありまさ)さんは、1956年生まれ、愛知県出身。慶応義塾大学中退。1979年『感傷の街角』で小説推理新人賞を受賞し作家デビュー。
1991年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞〔長編部門〕、1994年『無間人形 新宿鮫IV』で直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞を受賞。2010年には、文学界への多大な貢献に対して日本ミステリー文学大賞を受賞。2012年の『絆回廊 新宿鮫Ⅹ』では4度目の日本冒険小説協会大賞を受賞。2013年にはロイヤルアングラー賞受賞し、2014年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞。2022年、紫綬褒章を受章。
夜刑事 大沢 在昌 (著) 「俺は、苦しくても警察にいつづける」 装丁:bookwall |
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