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「ロシアによる北海道侵攻」という描写のリアル!芥川賞作家・砂川文次さん”戦争小説”3篇収録『小隊』が刊行

砂川文次さん著『小隊』

砂川文次さん著『小隊』

文藝春秋は、今年1月に「ブラックボックス」で第166回芥川龍之介賞を受賞した砂川文次さんの『小隊』を文春文庫より刊行しました。

 

大反響につき、異例の発売前重版が決定!

『小隊』には、元自衛官という異色の経歴をもつ砂川文次さんによる、以下の戦争小説3篇が収められています。

◎「小隊」(第164回芥川龍之介賞候補)
◎「戦場のレビヤタン」(第160回芥川龍之介賞候補)
◎「市街戦」(第121回文學界新人賞受賞)

 
なかでも表題作の「小隊」では、“ロシアによる北海道侵攻”で、最前線の街となった釧路での地獄が描かれています。作中の軍事描写のリアルさは専門家を唸らせ、Twitterを中心にネット上で話題になりました。

 
連日、我々が目の当たりにしているロシアのウクライナ侵攻を想起させ、読者に現実と小説の世界をシンクロさせる砂川さんの筆力は大きな反響を呼び、発売前に重版が決定しています。

 
<「小隊」(表題作)あらすじ>

突如ロシアの侵攻が始まり、北海道が交戦地帯となる。第27戦闘団第1中隊に属する安達は、幹部自衛官として小隊を率いる立場にあった。それまでに経験したことのない緊張感の中、一方で連絡が取れない恋人のことをくよくよ考える安達。だが、そんな彼の個人的な事情などおかまいなしにロシアとの戦闘が始まってしまう。しだいに悲惨な戦場に巻き込まれる安達だが、やがて彼が率いる小隊が行きついたのは……。

ほかに、海外を舞台にした「戦場のレビヤタン」、訓練中の自衛官が東京・吉祥寺での戦闘を幻視する「市街戦」の2篇を収録。

 

砂川文次さんからのコメント

「小隊」を書いている時、私はある言葉だけは絶対に使わないようにしようと決めていました。

その言葉は、それ自体が持つ重みに反して、使えば使うほどに失われてしまう何かがある気がするのです。

その何かを、お読みいただくみなさまに感じていただければ幸いです。

 

著者プロフィール

(c)文藝春秋

(c)文藝春秋

著者の砂川文次(すなかわ・ぶんじ)さんは、1990年生まれ。大阪府出身。陸上自衛官であった時に書いた「市街戦」で、2016年に第121回文学界新人賞を受賞し作家デビュー。

「戦場のレビヤタン」が第160回芥川龍之介賞候補作、「小隊」が第164回芥川龍之介賞候補作となり、今年1月「ブラックボックス」で第166回芥川龍之介賞を受賞

 

小隊 (文春文庫)
砂川 文次 (著)

■ロシア軍が北海道に侵攻。元自衛官の芥川賞作家による衝撃作

ロシア軍が北海道に上陸。
自衛隊の3尉・安達は敵を迎え撃つべく小隊を率いて任務につく。
避難を拒む住民、届かない敵の情報、淡々と命令をこなす日々――。
そんな安達の〝戦場〟は姿を現したロシア軍によって地獄と化す。

軍事描写のあまりのリアルさに話題となり、専門家をも唸らせた『小隊』にデビュー作『戦場のレビヤタン』を合本して文庫化。
「ブラックボックス」で第166回芥川賞を受賞、元自衛官という異色の経歴をもつ作家が放つ、衝撃の戦争小説3篇。

 
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