渡部昇一さん「ドイツ留学記」が『わが体験的キリスト教論』として復刊 ドイツ留学で実感した西洋社会の本質とは?
渡部昇一さん著『わが体験的キリスト教論』が、ビジネス社より刊行されました。
カトリックとプロテスタントはなぜ相容れないのか?
ドイツの「キリスト教社会」の奥深くに入り込んで体験した出来事の数々と、そこから導き出した考察を綴った、渡部昇一さんの名著『ドイツ留学記』(講談社/1980年刊)が復刊しました。
カトリックとプロテスタントは、なぜ相容れないのか?「宗教改革」を洞察し、宗派対立の歴史を掘り起す一冊です。
ドイツ留学で著者は、かの国の宗派対立の強さを実感します。
カトリックとプロテスタント(ドイツではエヴァンゲリッシュ)は、なぜ相容れないのか?
「宗教改革」とはいったい何だったのか?
神と人間との関係性はここまで違うのか?
カトリックはいかに誤解されてきたのか?
…宗派対立の血生臭い歴史を掘り起し、日本人がほとんど認識せず、西洋人がタブー視する社会の「お約束」を明らかにしていきます。
<「まえがきに代えて」渡部玄一さん(渡部昇一さん長男・チェリスト)より抜粋>
「本書は、ドイツの『キリスト教社会』の奥深くに入り込んで体験した興味深い出来事の数々と、そこから導き出された考察が書かれた社会論であり、歴史論であり、宗教論である。『西洋全体を理解するうえでキリスト教を正しく理解することがいかに大切か』を悟った経緯が克明に描かれている」
本書の構成
第1章 犯罪国家からキリスト教国へ
第2章 二つの教会
第3章 ドイツ歳時記から
著者プロフィール
著者の渡部昇一(わたなべ・しょういち)さんは、1930年10月15日生まれ。山形県出身。上智大学大学院修士課程修了。ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学留学。Dr.phil.(1958)、Dr.Phil.h.c(1994)。上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。その間、フルブライト教授としてアメリカの4州6大学で講義。専門の英語学のみならず幅広い評論活動を展開する。
1976年第24回エッセイストクラブ賞、1985年第1回正論大賞を受賞。英語学・言語学に関する専門書のほかに、『歴史への遺言』『昭和史<上・下>』(以上、ビジネス社)、『知的生活の方法』(講談社現代新書)、『古事記と日本人』(祥伝社)、『知的余生の方法』(新潮新書)、『決定版 日本人論』 (扶桑社)などがある。
2017年4月17日逝去。享年86歳。
わが体験的キリスト教論 渡部 昇一 (著) 「宗教改革」を洞察し、宗派対立の歴史を掘り起す 【幻の名著、復刊! 】 |
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