イタリア版”本屋大賞”「第68回露天商賞」授賞式で内田洋子さんが「金の籠賞」を受賞へ! イタリア人以外の受賞は初
方丈社のウェブサイトにて「デカメロン2020を待ちながら」を連載中の内田洋子さんに、イタリアの三大文学賞の一つで、イタリア版の本屋大賞ともいえる第68回露天商賞(Premio Bancarella)の授賞式で、イタリアの書店員(<ポントレモリ書店員連盟>と<本の行商人連盟>)より、「金の籠賞(GERLA D’ORO)」が授与されることが決定しました。
「金の籠賞」がイタリア人以外に贈られるのは今回がはじめてとのことです。授賞式は7月19日にイタリアのポントレモリで開催されます。
露天商賞(Premio Bancarella)について
露天商賞(Premio Bancarella)は、イタリアで刊行された本の中から、分野を問わず翻訳書も含め、本屋たちが最も売れ行きの良い本を報告して決まります。文芸評論家も作家も記者も出版人も関わらない、本屋だけで選出する文学賞です。
1953年に生まれて以来ずっと、イタリアの<読むこと>と<書くこと>を支えてきました(『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』より)。なお、第一回の受賞作(1953年)は、ヘミングウェイの『老人と海』。
金の籠賞(GERLA D’ORO)について
金の籠賞(GERLA D’ORO)については、1952年に<露天商>賞を創設した本の行商人たちが贈る賞です。本を広め、守り、読むことの価値を広めてきた功績をたたえて贈られます。
内田洋子さん プロフィール
内田洋子(うちだ・ようこ)さんは、1959年神戸市生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。通信社ウーノ・アソシエイツ代表。
2011年『ジーノの家 イタリア10景』(文春文庫)で日本エッセイスト・クラブ賞、講談社エッセイ賞をダブル受賞。2019年「ウンベルト・アニエッリ記念ジャーナリスト賞」受賞。
著書に『ミラノの太陽、シチリアの月』(小学館文庫)、『皿の中に、イタリア』(講談社文庫)、 『イタリア発イタリア着』(朝日文庫)、『十二章のイタリア』(東京創元社)、『対岸のヴェネツィア』(集英社)、 『モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語』『もうひとつのモンテレッジォの物語』(方丈社)、『サルデーニャの蜜蜂』(小学館)など。翻訳書に『パパの電話を待ちながら』(著:ジャンニ・ロダーリさん/講談社文庫)など。
モンテレッジォ 小さな村の旅する本屋の物語 内田 洋子 (著) 人々にとって、本が遠い存在だった時代 イタリアの権威ある書店賞〈露店商賞(Premio Bancarella)〉発祥の地がなぜ、トスカーナの山奥にあるのか? 「はじめに」より |
もうひとつのモンテレッジォの物語 内田洋子・モンテレッジォの子供たち (著) 「旅する本屋の故郷」との出会いを紡ぐエッセイと、子供達が書いた村の歴史の絵本が、一冊にまとまった! 1冊の本の中に2冊の本をカップリング! |
◆コロナ禍のイタリアで若者たちが綴った日々の記録『デカメロン2020』刊行 | 本のページ
◆内田洋子さん連載「デカメロン2020を待ちながら」がスタート 「24人から届いた20万字の「ラブリーレター」へ、今度は私が返事を書きます」 | 本のページ