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谷郁雄さん詩集『詩を読みたくなる日』が刊行 尾崎世界観さんや吉本ばななさんらとのコラボで注目の詩人が紡ぐ、日々の営みの中の小さな希望

谷郁雄さん著『詩を読みたくなる日』

谷郁雄さん著『詩を読みたくなる日』

みらいパブリッシングは、谷郁雄さんの詩集『詩を読みたくなる日』を、ポエムピースより刊行しました。

 

小さな希望について書かれた40篇の日々のポエム

本書は、ホンマタカシさん、青山裕企さん、リリー・フランキーさん、尾崎世界観さん、吉本ばななさんとのコラボ詩集で注目された詩人・谷郁雄さんの新詩集です。

 
本書には、コロナ禍の日々に書かれた40篇の詩が収録されています。

谷郁雄さんにとっての詩作は、過ぎていく日々の中に「小さな希望」を見つけ出していく行為。
その詩は、「老い」や「死」という重いテーマを扱っていたとしても、どこかユーモラスで、読む者を笑顔にしてくれます。

 
たとえば、「裏返しに穿いたパンツ」「トイレットペーパーで涙をぬぐう」「ぼくを操作する妻のリモコン」「UFOの正体」「おつかいで頼まれないどら焼きを買う」「人間を一匹二匹と数える」「電子レンジで凍えた心をチンする」「広岡さんのパンツを脱がせた青春の一コマ」「妻がこぶしの穴に指を入れてくる」「やさしかった従妹のふみちゃん」「お金に恵まれない友達のムロケン」「ヒフ科の盛田先生」「クリスマスツリーの中に隠れていた小さなフクロウ」「妻への感謝の言葉」「ジャイアント馬場さんの大きなおしり」「女子高生からの手紙」などなど、どの詩も、詩人の日々の生活に深く根差した、やさしく飾りのない言葉で綴られています。

 
「スニーカー」

夢は
君の瞳を
輝かせる

けれど
ときには
重い足枷になる

そんなときは
スニーカーを
新しいのに
替えたらいい
できれば
鳥の翼のように軽いやつに

大切なのは
夢じゃない
何かを
夢見たときの
心のときめき

『詩を読みたくなる日』より

『詩を読みたくなる日』より

 

出版社より コメント

日々の小さな輝きや希望に彩られた贈り物のような詩集です。

詩を読みたくなった自分のために、詩を贈りたい家族や友達や大切な誰かのために、時間と愛情をそそいで作られました。

人気装丁家・鈴木千佳子さんのブックデザインにもご注目!!

 

著者プロフィール

著者の谷郁雄(たに・いくお)さんは、1955年生まれ。三重県出身。同志社大学文学部英文学科中退。大学在学中に私家版詩集『わが地獄の季節』制作。1990年『死の色も少しだけ』で詩人デビュー。

1993年『マンハッタンの夕焼け』が第3回ドゥマゴ文学賞の最終候補作に。
写真家のホンマタカシさんとコラボした『自分にふさわしい場所』をきっかけに、さまざまな写真家・アーティスト・作家とのコラボレーションによる詩集を数多く刊行。

リリー・フランキーさん、尾崎世界観さん、吉本ばななさんとのコラボ詩集など、著書多数。本作は、ポエムピース刊行の詩集としては、『バナナタニ園』『大切なことは小さな字で書いてある』に続く3冊目。

詩集のほか、自伝的エッセイ集『谷郁雄エッセイ集 日々はそれでも輝いて』などがある。
作品は、合唱曲になったり、中学校の教科書に採用されたりしている。

 

詩を読みたくなる日
谷郁雄 (著)

 


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