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最果タヒさん第11詩集『落雷はすべてキス』が刊行

最果タヒさんの11作目となる詩集『落雷はすべてキス』が新潮社より刊行されました。

 

祈りと予感に満ちた言葉が世界の極北を切り開く、最果タヒさんの最前線

本書には、Webマガジン「yom yom」掲載詩を中心に、「最果タヒ書店」のグッズ、雑誌、SNS発表作品を加えた44編を収録。詩の映画化、個展、作詞、街とのコラボレーションなど、ジャンルを超え続ける詩人が、言葉にならない思いを紡ぎ、未知の感覚を呼びさます、最新詩集です。

 
【著者からのコメント】

詩ができることは答えを出すことではないけれど、世界そのものを一人の人間を通して見たときにだけ見える虹のようなものを、伝えることはあるって、思っています。心そのものがどんな形をしているのか、私にはわからないけれど、私は、いろんな人が見せてくれた虹の、そのあいまいで、幻のようで、でもどんなものよりも体の底から確信できる美しさを知っているから、自分の心が掴みきれなくても、その全てを壊さずに、こぼさずに、ずっと気をつけて、ずっと心を信頼して、生きていける気がしている。知らない誰かの心そのものに、一瞬だけ触れたような錯覚がこの人生にずっとずっとあったから、私は私の心を、見えないままで信じられます。

誰かにもそんな時間を作ることが詩人の仕事かもしれないと最近は思っています。最新詩集が出ます。よかったら、読んでください。

 

著者プロフィール

最果タヒ(さいはて・たひ)さんは、詩人。1986年生まれ。2004年よりインターネット上で詩作をはじめ、翌年より「現代詩手帖」の新人作品欄に投稿をはじめる。

2006年、現代詩手帖賞を受賞。2007年、第一詩集『グッドモーニング』を刊行。同作で中原中也賞を受賞。以後の詩集に『空が分裂する』、『死んでしまう系のぼくらに』(現代詩花椿賞)、『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年、石井裕也監督により映画化)、『愛の縫い目はここ』『天国と、とてつもない暇』『恋人たちはせーので光る』『夜景座生まれ』『さっきまでは薔薇だったぼく』『不死身のつもりの流れ星』がある。

2017年に刊行した『千年後の百人一首』(清川あさみさんとの共著)では100首を詩の言葉で現代語訳した。2018年、案内エッセイ『百人一首という感情』を刊行。小説作品に『星か獣になる季節』『渦森今日子は宇宙に期待しない。』『十代に共感する奴はみんな嘘つき』など、エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』『「好き」の因数分解』『コンプレックス・プリズム』『恋できみが死なない理由』など、絵本に『ここは』(絵:及川賢治さん)、翻訳作品に『わたしの全てのわたしたち』(著:サラ・クロッサン、金原瑞人さんとの共訳)がある。

 

落雷はすべてキス
最果 タヒ (著)

読む人の世界の美しさのきっかけになりたい──。webマガジン「yom yom」掲載詩を中心に、「最果タヒ書店」のグッズ、雑誌、SNS発表作品を加えた44編を収録。詩の映画化、個展、作詞、街とのコラボレーションなど、ジャンルを超え続ける詩人が、言葉にならない思いを紡ぎ、未知の感覚を呼びさます最新詩集

 
【関連】
試し読み | 最果タヒ 『落雷はすべてキス』 | 新潮社

 


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