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【訃報】英作家・ジョン・ル・カレさんが死去 『寒い国から帰ってきたスパイ』など MI5・MI6に在籍

英作家でスパイ小説の巨匠・ジョン・ル・カレ(John Le Carre=本名:デイヴィッド・コーンウェル)さんが12月12日、肺炎のためイギリス南西部のコーンウォール地方の病院で死去しました。89歳。

 
ジョン・ル・カレさんは、1931年生まれ。イギリス南西部のドーセット州生まれ。スイス・ベルン大学、英・オックスフォード大学卒業。英国の名門パブリックスクール・イートン校の教師などを経て、英国のMI5(保安部)で勤務。後にMI6(情報部)に移籍し、旧西ドイツの英大使館で諜報活動に従事。

1961年『死者にかかってきた電話』で小説家デビュー。1963年発表の『寒い国から帰ってきたスパイ』が世界的ベストセラーにその後も多数のスパイ小説を発表し、イギリス推理作家協会賞(CWA賞)、アメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)など受賞歴も多数。

また、「ハニートラップ」という造語の生みの親としても知られています。

 
著書に『裏切りのサーカス』として映画化された『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』や『高貴なる殺人』『スクールボーイ閣下』『スマイリーと仲間たち』などの<スマイリー>シリーズ、『リトル・ドラマー・ガール』『ロシア・ハウス』『ナイト・マネジャー』『われらのゲーム』『シングル&シングル』『ナイロビの蜂』『誰よりも狙われた男』『われらが背きし者』、回顧録『地下道の鳩―ジョン・ル・カレ回想録』など。2019年に『Agent Running in the Field(邦訳:スパイはいまも謀略の地に)』を発表、これが遺作となりました。

 

寒い国から帰ってきたスパイ (ハヤカワ文庫 NV 174)
ジョン・ル・カレ (著), 宇野 利泰 (翻訳)

ベルリンの壁を境に展開される英独諜報部の熾烈な暗闘を息づまる筆致で描破! 作者自身情報部員ではないかと疑われたほどのリアルな描写と、結末の見事などんでん返しとによってグレアム・グリーンに絶賛され、英国推理作家協会賞、アメリカ探偵作家クラブ賞両賞を獲得したスパイ小説の金字塔!

トル・ドラマー・ガール〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)
ジョン・ル・カレ (著), 村上 博基 (翻訳)

ヨーロッパ各地で頻発する、ユダヤ人を標的としたアラブの爆弾テロ。その黒幕を追うイスラエル情報機関は、周到に練りあげた秘密作戦を開始した。一人のアラブ人テロリストを拉致したイスラエル側は、イギリスの女優チャーリィに接触し、協力を依頼する。彼女の任務は、ある人物になりすますことだった。厳しい練習を重ね、緻密に人格をつくりあげたチャーリィは、女優としての全才能を賭けて危険な演技に挑んでゆく!

地下道の鳩: ジョン・ル・カレ回想録
ジョン・ル・カレ (著), 加賀山 卓朗 (翻訳)

東西冷戦、中東問題、ベルリンの壁崩壊、テロとの戦い──刻々と変化する国際情勢を背景に、ル・カレは小説を執筆し、『寒い国から帰ってきたスパイ』、『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』に始まるスマイリー三部作、『リトル・ドラマー・ガール』などの名作を世に送り出してきた。
本書は、巨匠と謳われる彼の回想録である。その波瀾に満ちた人生と創作の秘密をみずから語っている。
・イギリスの二大諜報機関MI5とMI6に在籍していたこと。
・詐欺師だった父親の奇想天外な生涯と母親、家族のこと。
・ジョージ・スマイリーなどの小説の登場人物のモデル。
・中東などの紛争地帯での取材やソ連崩壊前後のロシアへの訪問。
・二重スパイ、キム・フィルビーへの思い。
・PLO(パレスチナ解放機構)のアラファト議長、"ソ連水爆の父"サハロフ、サッチャー首相らとの出会い。
・作家グレアム・グリーン、ジョージ・スマイリーを演じたアレック・ギネス、キューブリック、コッポラなどの映画監督との交流と、実現しなかった数々の映画化の企画。
謎に満ちた作家ル・カレの真実が明かされる、読書界待望の話題作。

 


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