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【訃報】漫画家・白土三平さんが死去 『カムイ伝』『サスケ』など

『カムイ伝』などの作品で知られる漫画家・白土三平(しらと・さんぺい:本名=岡本登)さんが、誤嚥性肺炎のため10月8日に死去しました。89歳。東京都出身。『ビッグコミック』編集部が10月26日に発表(https://bigcomicbros.net/68463/)。

また、『カムイ伝 第二部』など多くの白土作品の作画を手掛けた弟の岡本鉄二さんも4日後の10月12日、間質性肺炎のため88歳で亡くなったことが合わせて発表されました。

 

 
白土三平さんは、1932年生まれ。父はプロレタリア画家の岡本唐貴さん。1957年に「こがらし剣士」でデビュー。1964年、『月刊漫画ガロ』の創刊に加わり、「カムイ伝」の連載を開始。同作はアニメ化・映画化されました。1963年に『シートン動物記』『サスケ』で第4回講談社児童まんが賞を受賞。

主な作品に『忍者武芸帳-影丸伝-』『カムイ外伝』『ワタリ』など。

なお、父はプロレタリア画家の岡本唐貴さん、妹は絵本作家の岡本颯子さん。

 

カムイ伝全集 第一部(1) (ビッグコミックススペシャル)
白土三平 (著)

幕府による厳しい身分制度がしかれていた江戸時代。その寛永年間(1624~34年)末の日置藩領内。厳しい差別を受けていた人々の集落は、夙谷(しゅくだに)という地域にあった。

そこで生まれたカムイは“生きる誇りと自由”を得るためには、強くなる以外に方法はないという信念を持つ。そんなカムイがふとしたことで知り合った少年の正助。貧しい下人(自分の田を持たない小作農民)の子として生まれた彼も、いつかは自分の家や田が持てる立場になりたいと願っていた。

ある日、カムイの母親が重い病にかかるが、夙谷の病人ということで町の医者から診察を拒否される。自分の母親が、ろくな手当ても受けずに死んでしまったことで、言いようのない怒りを感じたカムイは、その怒りを森で出会ったイノシシと戦うことで晴らそうとする。しかし、逆にカムイは傷ついて意識を失ってしまう。そこに偶然、あの正助が通りかかる…(第1章)。

●その他の登場人物/日置藩主、弥助(カムイの父)、ダンズリ(正助の父)、花巻村の庄屋、草加勘兵衛(日置藩の次席家老)、橘軍太夫(草加勘兵衛に敵意を抱いている日置藩の目付)、橘一馬(軍太夫の息子)、横目(目付けの手先となって働く夙谷の頭)、笹一角(日置藩の剣法指南役)、水無月右近(笹一角を打ち負かした浪人)、笹兵庫(水無月右近に敗れて脱藩した兄の代わりに剣法指南役となる)

カムイ伝全集 カムイ外伝(1) (ビッグコミックススペシャル)
白土三平 (著)

●主な登場人物/カムイ(夙谷の非人から天才的忍者に。現在は抜け忍として逃亡の日々)
●あらすじ/抜け忍・カムイの始末のため、日置領・竹間沢近辺の探索を命じられた三人の追忍。辻風のドド、矢張のソネ、荒草のハヤネと名乗る彼らは、それぞれ手裏剣、弓、吹き矢を得手としていたが、探索の傍ら、誰がスズメの群れを一度にたくさん打ち落とせるかを競い合うことに。すると、それを見ていた謎の乞食が「自分なら武器など使わず、もっとたくさん落とせる」と言い寄ってきて…(第1話)。
●本巻の特徴/抜け忍・カムイと追忍との、様々な秘術を尽くした死闘を描く連作集。第1巻は、第1話「雀落とし」から第14話「移し身」までを収録!!

サスケ(1)
白土三平 (著)

大坂夏の陣を前に、徳川家康は江戸城で柳生但馬、服部半蔵などの家来を集め、会議を開いていた。席上、但馬は天井裏に潜む猿飛流の忍者を発見し、ただちに公儀隠密団の首領・服部半蔵に追跡を命じる。家康の敵・真田幸村の配下にある猿飛忍者を抹殺したい半蔵は、猿飛忍者を追う途中でひとりの少年・サスケに出会う。その頃、半蔵率いる隠密団だけでは猿飛忍者は消せないと判断した但馬は、自らの配下にある柳生忍群を使って猿飛忍者を追っていた。やがて柳生忍群の一人が猿飛忍者を仕留めるが、新たに出現した猿飛忍者によって殺されてしまう。そして、出来事の一部始終を目撃していた服部半蔵は、猿飛忍者が実は一人ではなく、猿飛の技を使う者すべてが猿飛忍者を名乗っていたことを知る(忍者猿群)。

 
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