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【日本詩人クラブ三賞】日本詩人クラブ賞を高橋次夫さん 新人賞を川井麻希さんと田中俊輔さん、詩界賞を細見和之さんが受賞

一般社団法人「日本詩人クラブ」は、第52回日本詩人クラブ賞および第29回日本詩人クラブ新人賞、第19回日本詩人クラブ詩界賞の受賞作を発表しました。

 

日本詩人クラブ三賞が決定!

日本詩人クラブ三賞選考委員会が2月23日に開催され、日本詩人クラブ三賞が次の通り決定しました。

 
■第52回日本詩人クラブ賞
高橋次夫さん詩集『石の懐』(土曜美術社出版販売)

 
■第29回日本詩人クラブ新人賞
川井麻希さん詩集『あらゆる日も夜も』(土曜美術社出版販売)
田中俊輔さん詩集『実存の架け橋』(思潮社)

■第19回日本詩人クラブ詩界賞
細見和之さん『「投壜通信」の詩人たち』(岩波書店)

 

日本詩人クラブ三賞について

日本詩人クラブ三賞は、1950年に創立された日本詩人クラブが主催。1968年に「日本詩人クラブ賞」を設立。1991年に創立40周年を記念し、「日本詩人クラブ新人賞」を設立。2001年、休刊となっていた機関誌『詩界』復刊に合わせ、「日本詩人クラブ詩界賞」を設立。

 

石の懐
蝉もかなぶんもその時 静謐の中で 濃密な時間に
くるまれているように見えた。
わたしもこの昆虫たちにもどれたならば 庭先の玉石が
わたしの千年の眠りのために
その懐を柔らかく広げてくれるにちがいない。

あらゆる日も夜も

実存の架け橋
おれは天空のイデアを思い ただ思考のなかでのみ 実存の架け橋を渡る 時空は思考だけが知り おれの生を照らす唯一の 架け橋である おまえは何のために生まれてきたのか?山峡の霧深い家で自己をひたむきに問い、脈打つ生を生きる。未来へ踏み出す希望のために。第2詩集。

「投壜通信」の詩人たち――〈詩の危機〉からホロコーストへ
難破船から放たれた壜詰の手記―。一九世紀半ばのポーから二〇世紀後半のツェランまで、ヨーロッパには、この「投壜通信」をモティーフとした詩人たちの系譜があった。「西洋の没落」という嵐のもと、反ユダヤ主義の潮流が渦巻くなか、彼らはいかに現実と対峙し、詩を解き放ったのか。言語の壁を越えて展開し、西洋近代文学史に新たな補助線を引く画期的論考。

 
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