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『ドキュメント「婚活」サバイバル』結婚したい男と女――その本音と現実が明らかに! 女性活躍の社会による日本の結婚・婚活の変化と影響とは

植草美幸さん著『ドキュメント「婚活」サバイバル』

植草美幸さん著『ドキュメント「婚活」サバイバル』

結婚相談所マリーミーの代表で、成婚率80%超の婚活アドバイザーである植草美幸さん著『ドキュメント「婚活」サバイバル』が青春出版社より刊行されました。

著者は、年間約1,000件のカウンセリング実績を持ち、婚活の専門家として多くのメディアで結婚相談所の実情を解説しています。この本では、そのように現場の第一線に立つ著者が、「近年、社会にどういう変化が起こっているのか」ということを、結婚・婚活の視点から分析しています。

 

40代女性と30代女性の世代間ギャップ

コロナ禍で人と会うことが制限され、家族のよさや結婚が見直されるようになり、婚活をする人の年齢幅は広がりました。20代や60代の入会も増えていて、世代によって価値観、結婚観に差があるのは当然のことですが、実は世代として近い30代女性と40代半ば女性の間にも、はっきりした世代間ギャップが感じられます。

 
例えば30代前半のバリキャリ女性に、年収3000万円の男性とのお見合いを提案すると、「いえいえ、3000万円はそのうち私が稼ぐので、それだけ稼ぐ方よりも、家事をしてくれる男性の方がいいです」と言われ、結果、その女性は年収400万円で、スーパーの特売日を把握している男性と交際中とのことです。
彼女の世代は、職場でも男女が50:50の役割を担い、「女性だから男性にごちそうしてもらおう」などといった固定観念がありません。

 
一方で40代半ばのバリキャリ女性2人は、「結婚は夫が面倒をみてくれるもの」「自分の稼ぎは自分のもの。生活費を出すなんて、何のために結婚するのかわからない」という固定観念から抜け出せない。さらにデート代でも「〇〇円取られた」という位です。

 
ただこれには理由があり、30代女性の親世代は、50代でまだ働いています。一方で40代半ば女性の親世代は60代後半で高度成長期に生まれ、バブル時代をしっかり謳歌。その親が、「エンゲージリングは200万円くらいを買ってもらうのが相場よね」などと、娘に日頃から昭和の価値観を押し付けているのです。

 

結婚できない人の3割は親が原因!?

例えばある50代男性は、カウンセリング中に母親から何度も電話がかかってきて、電源をオフにするように言われても、何事にも母親優先でした。

またある30代の男性は、母親が入会の相談に来て、お見合い相手のプレゼントも、母親が買いに行き選びます。ただいかにも還暦近い母親好みのもので、相手女性は困惑。

また別のケースでも、母親から「うちの息子にあんな子を紹介してどうしてくれるの?」と憤慨した電話がかかって来て、結果母親の好みで破談になることもあります。

 
結婚したくてもできない人の約3割は、親が壊していると言っても過言ではありません。コロナ禍でずっと家にいる父親が疎ましく、一人暮らしの息子・娘の部屋に毎日のように掃除にいく母親もいます。部屋中をチェックして、異性が来たか問い詰めることもあるそうです。

 

コロナ禍で新しく生まれた「国際別居婚」「国内2拠点婚」

夫婦の形は、昔のように「ずっと一緒の家で暮らさなければならない」というものではなくなってきました。遠くにいてもネットがあれば、メールやLINEでいつでも近くにいるような感覚でつながることが出来ます。

 
特にコロナ禍でその考え方が広く浸透し、「適度に別居していた方が、久々に会えたときに深いコミュニケーションをとれる」というカップルもいるほどです。

 
例えばシンガポールに2年転勤する女性に対し、お見合い相手の男性は、「いいですよ」とあっさり返事。このあとずっと一緒に生きていくのだから、結婚してから数年くらい会えなくてもいい。それよりもこの先の人生が大切、と考える人も増えた印象です。

 
また限られた期間だけ出社すればいいという会社も増えてきて、国内での別居婚、あるいは2拠点婚を選択するカップルも珍しくなくなりました。そうであれば、結婚相手の選択の幅も、全国にグッと広がります。出会うはずがなかった人が出会い、結婚する。コロナ禍で働き方の形が変わり、出会いの形も変わり、結婚の形も大きく変わっているのです。

 

本書の構成

第1章 20代女性、キャリア女性…彼女たちが婚活をはじめた裏事情

第2章 婚活のプロも驚いた!多様化する結婚観、深まる世代間ギャップの実際

第3章 50代婚活男性は、もれなく「年の差婚」の夢を見る…

第4章 人間力も恋愛力も低下? 社会問題を婚活で実感

第5章 婚活で避けては通れない! お金と仕事の大問題

第6章 新しい婚活の形。オンラインお見合い・ネット婚活の顛末記

 

著者プロフィール

著者の植草美幸(うえくさ・みゆき)さんは、結婚相談所マリーミー代表、婚活アドバイザー。株式会社エムエスピー代表取締役。

2009年に結婚相談所マリーミーをスタートして以来、12年間にわたり年間約1,000組にアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、自身が担当する「植草美幸コース」では約80%の成婚率(成婚退会者数÷全体退会者数で算出)を誇る。

2022年1月にフジテレビ『ザ・ノンフィクション』にて、著者と会員の婚活に密着した模様が2週に渡って放送され、現在も反響が続いている。著書に『なぜか9割の女性が間違っている婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割』(青春出版社)、『婚活学講座 尊敬婚のすすめ』(評言社)など多数。

 

ドキュメント 「婚活」サバイバル (青春新書プレイブックス)
植草美幸 (著)

コロナ禍で合コンや飲み会など出会いのチャンスが激減した一方で、孤独を深め、結婚相談所に入会して婚活をはじめる人が増えている。
婚活現場の第一線に立つ著者によると、コロナ前と後では、会員の意識や価値観も大きく変わっているという。
従来の価値観にとらわれない結婚の多様化が進んでいる。本書は、急激に変わっている日本の婚活の最前線で活動する、婚活男女の本音と現実に迫るドキュメントである。

 


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