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『年をとったら食べなさい』「命を守るために、とにかく食べて」「日本人の健康寿命が短いのは、やせすぎが原因」在宅医療で6000人超を診てきた現役医師が伝える、高齢者の健康と食事の深い関係

佐々木淳さん著『在宅医療のエキスパートが教える 年をとったら食べなさい』

佐々木淳さん著『在宅医療のエキスパートが教える 年をとったら食べなさい』

佐々木淳さん著『在宅医療のエキスパートが教える 年をとったら食べなさい』が、飛鳥新社より刊行されました。

 

「やせ型」の高齢者ほど、もっとも避けたい「肺炎」と「寝たきり」のリスクが高まり死亡リスクも上がる

年をとると「BMI22の標準体型」が必ずしも健康とは言えません。なぜなら、中高年と高齢者では、「健康の常識」が180度逆転するためです。国内外の研究から、年を重ねるごとに少しずつ体重を増やしていくことで、高齢者の死亡リスクを下げることがわかっています。

健康診断のたびに、医師から
「血圧が高すぎですよ。塩分に気をつけて」
「血糖値が気になるので、甘いものは控えてください」
など苦言を呈された経験がある人も少なくないでしょう。

 
ただ、65歳をすぎたあたりから、そろそろ「ギアチェンジ」のタイミングかもしれません。
とくに「体力がない」「食欲が落ちてきた」などの方は要注意。
「糖質制限」「プチ断食」など、いま流行りのダイエットは危険です。

 
中高年までは「動脈硬化」からはじまる病気がいちばんのリスクですが、高齢者は「フレイル(虚弱)」「低栄養」「サルコペニア(筋力低下)」のほうが「肺炎」や「寝たきり」へとつながるような、大きなリスクとなるのです。

高齢になったら、血管系の病気よりも「衰弱」のほうが怖い。

高齢になったら、血管系の病気よりも「衰弱」のほうが怖い。

体型(身長と体重のバランス)を表すBMIも、じつはもともと18歳から60歳までの年齢でつくられた基準。
文部科学省の調査研究費で65歳以上の高齢者を11年間追跡調査したところ(JACC Study)、もっとも標準的と言われる「BMI22」よりも、高齢者の場合、ちょっとぽっちゃりな「BMI25~30」が健康に生きられたという結果も出ています。
米国でも同様の調査結果が得られました。

 
また、入院した高齢者の退院後3年間の生存率を調べたデータでも、やせ型の高齢者は太めの高齢者に比べて「約4倍」も死亡率が高いことが明らかになっています。

国内から海外まで、最新の医学データを紹介。

国内から海外まで、最新の医学データを紹介。

「ペットボトルが開けにくくなってきた…」
「青信号で渡り切れなくなってきた…」
などの症状があれば、体力や筋力が落ちてきた証拠。
「1にカロリー、2にたんぱく質」を合言葉に、しっかり食べて「体重」と「筋肉」を守りましょう。

たんぱく質も大事だが、じつはカロリーも大事。

たんぱく質も大事だが、じつはカロリーも大事。

 

著者プロフィール

在宅医療のエキスパート、佐々木医師。コロナ禍の自宅療養では、医療体制の陣頭指揮をとった1人。

在宅医療のエキスパート、佐々木医師。コロナ禍の自宅療養では、医療体制の陣頭指揮をとった1人。

著者の佐々木淳(ささき・じゅん)さんは、1973年生まれ。京都市出身。医療法人社団悠翔会理事長・診療部長。

手塚治虫さんの『ブラック・ジャック』に感化され医師を志す。1998年筑波大学医学専門学群を卒業後、社会福祉法人三井記念病院に内科研修医として入職。消化器内科に進み、おもに肝腫瘍のラジオ波焼灼療法などに関わる。2004年東京大学大学院医学系研究科博士課程に進学。大学院在学中のアルバイトで在宅医療に出会う。「人は病気が治らなくても、幸せに生きていける」という事実に衝撃を受け、在宅医療にのめり込む。

2006年大学院を退学し在宅療養支援診療所を開設。2008年法人化し、現職。2021年 内閣府規制改革推進会議専門委員。 現在、首都圏ならびに沖縄県(南風原町)に全18クリニックを展開。約6000名の在宅患者さんへ24時間対応の在宅総合診療を行なっている。

 

在宅医療のエキスパートが教える 年をとったら食べなさい
佐々木淳 (著)

梅沢富美男さん絶賛!
――目からウロコの内容。
いつまでも自分の足で舞台に立つため
まだまだ食べるぞ! !

65歳を超えたら、BMI25~30の「ぽっちゃり体型」が正解です!

あなたは、流行りの断食やダイエットをしていませんか?

そもそも、日本の高齢者は「やせ過ぎ」です。
少食や糖質制限などで体重を減らすと、高齢者にとっていちばん危険な「フレイル(虚弱)」を招くことに。
さらに「肺炎」と「骨折」のリスクも高めます。

体重が少ないと、万が一入院してしまったとき大きな危険が伴います。
やせている人は、太っている人に比べて退院後の死亡リスクが高いことがわかりました。

生きることは食べること。
食事を楽しみ、しっかり食べることで体重と体力をつけて、いつまでも「自分らしく」生きてください。

「クローズアップ現代」や「あさイチ」で今いちばん注目の医師、初の健康書。

 


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