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『人生を変えるのに修行はいらない わきまえない僧侶のありがたい教え』ツールとしての仏教を人生に活かす!

愛葉宣明さん著『人生を変えるのに修行はいらない わきまえない僧侶のありがたい教え』

愛葉宣明さん著『人生を変えるのに修行はいらない わきまえない僧侶のありがたい教え』

愛葉宣明さん著『人生を変えるのに修行はいらない わきまえない僧侶のありがたい教え』が、白夜書房より刊行されました。

 

浄土真宗の開祖は「わきまえない」人だった?

親鸞は浄土真宗を開いたお坊さんですが、「わきまえない」人でした。

お坊さんと言えば、厳しい戒律に縛られた存在といった印象がありますが、親鸞は仏教史上初めて結婚し、肉食も普通にしていました。そうした「わきまえない」存在だったからこそ、上層階級に浸透していた仏教の教えが庶民に伝わり、たくさんの人が救われました歴史があります。

 
仏教というと厳しい修行や勉強を重ねるイメージがありますが、浄土真宗は「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで誰でも救われるものでした。実にお手軽です。

著者は親鸞の教えこそ、多くの悩みを抱える現代の人々に響くのではと考えます。ツールとしての仏教の教えが本書では紹介されています。

 

身近で活かせる教えをポイントに絞って解説

本書ではセンテンスごとにポイントを絞ったまとめの一言が記されています。本を読んでいてそこに何が書かれているかを、その都度、振り返ることができる構成になっているため、仏教に対するぼんやりとしたイメージを具体的なものとして定着させることができるでしょう。

 
さらに、浄土真宗の教えにある「他力本願」や「悪人正機」といった言葉の本当の意味についても解説がなされています。

補章として、曹洞宗の僧侶である倉島隆行さんとの対談も収録されており、コロナ禍に仏教が果たす役割といった現在進行系の問題についても語られています。

 

髪型も食事も自由?誰でもお坊さんになれる道を紹介

本書では出家してお坊さんになる得度についても解説されています。得度には、特別な覚悟や修行期間が要るのかと思えばそうではありません。著者の元では、必要な書類を揃え面接を行うだけで、男性でも女性でも得度が可能です。

さらに以下のように自由度も非常に高いものです。

 
◎長い休暇を取って修行する必要はない
◎髪の毛を剃る必要もない
◎肉や魚など食事制限もなし。お酒も自由
◎服装や髪型も自由
◎恋人とのデートや家族との暮らしのそのまま続けて良い

 
著者のもとで得度をした人の中にはものまね芸人のアントキの猪木さんもいるそうです。

 

30歳を過ぎて僧侶になった著者の経験に裏打ちされた一冊

著者の愛葉宣明(あいば・のぶあき)さんは仏教系の高校を卒業後、20歳で独立起業。中古車販売、飲食、美容などの事業を次々を立ち上げました。多くのお金を手にしますが、精神的には満たされない思いを抱え、30歳を過ぎた時、事業を整理。世界放浪を通し多くの宗教や文化に触れ、仏教の教えに出会い直し、浄土真宗の僧侶となりました。

 
仏教の教えを広め、誰でも僧侶になれる道を用意する団体BuddhaClub(仏陀倶楽部)の代表を務めるほか、一般社団法人ミス日本酒の代表理事も務めています。最初からお寺の家に生まれたわけではなく、紆余曲折を経て仏教の道へと入りました。その分、経験に裏打ちされた言葉が本書にはあふれています。

 

本書の構成

第1章 死について考えてみよう

第2章 人生を変える仏教の教え

第3章 お坊さんになろう

補章 曹洞宗と浄土真宗の僧侶が語る、仏教のこれから

 

人生を変えるのに修行はいらない ――わきまえない僧侶のありがたい教え (BYAKUYA BIZ BOOKS)
愛葉 宣明 (著)

「ボクは、ある日突然、お坊さんになりました」

本書は、仏教に出会って人生が大きく変わった著者による、悩み多きすべての人に贈る人生の指南書です。

日々の生活に追われて、将来がやみくもに不安。
職場や家庭で、自分の居場所が見つけられず寂しい。
夢もなく、人生をどう生きてよいのか決められない。

暮らしの中で尽きることがないモヤモヤや悩みを抱えている……そんな人にこそ、仏教はあなたに寄り添ってくれます。

とはいえ、今の仏教は葬式仏教と言われるほど、一般の人には少し遠いものになっています。
「今さら、仏教なんて役に立つのか? 」と疑問を持つ人も少なくないかもしれません。
しかし、著者は言います。

「宗教とはまったく関係ないビジネスの世界で生きる中で、実生活の悩みや苦しみを、仏教の教えに重ねるクセを身につけたことで、人生が変わった」と。

今も昔も、仏教の教えや偉人について書かれた書籍はたくさんありますが、本書は、仏教をもっと身近に感じてもらうために、少し違った切り口で書かれています。
それはちょっと大胆に聞こえるかもしれません。
でも、そんな、わきまえない提案こそ、いまの日本に生きる私たちにピッタリなのです。

 


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