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『世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない』フィンランドが幸福度ランキング3年連続世界1位のワケとは? これからを生き抜くためのフィンランド式生き方ガイド

フランク・マルテラさん著『世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない』(訳:夏目大さん)

フランク・マルテラさん著『世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない』(訳:夏目大さん)

フィンランド出身で新進気鋭の哲学者、フランク・マルテラさん著『世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない』(訳:夏目大さん)が、ハーパーコリンズ・ジャパンより刊行されました。

 

フィンランド人から学びたい”生きる意味”

“フィンランド流の幸せを知る入門書だ”
――フィンランド大使館 レーッタ・プロンタカネン報道・文化担当参事官

“目的を向かう旅の途中、何度も読み返したくなる”
――ダニエル・ピンク(『モチベーション3.0』著者)

“意味のある人生を生きることを手助けしてくれる機知に富んだガイドブック”
――エマ・セッパラ(『自分を大事にする人がうまくいく』著者)

“人生の最も壮大な疑問にやさしい言葉でこたえるユーモアと洞察力あふれた魅力的な本”
――ロイ・バウマイスター(『WILLPOWER 意志力の科学』著者)

 
ある朝起きて、あるいは夜遅くまで働いていて、ふと「人生は無意味だ」――そう感じたことが、誰もが一度はあるはずです。

人生を「意味のあるもの」「幸せ」と感じるにはどうすればいいのでしょうか。本書ではフィンランド出身の若き哲学者であるフランク・マルテラさんがそんな人生の大きな課題にこたえてくれます。

 
著者は「幸せ」を追い求めることを人生の目的にせず、人生に「意味」を見出すことが重要だと説きます。実は人生の「意味」を見出す方法は、実は意外なほど簡単。

本書は「幸せ」の源流から、「人生の意味」をなかなか見出せない理由、そしてこの複雑な現代社会で「人生の意味」を見出すために、いますぐ実践できる方法までを網羅し、まさに今を生き抜くための一冊となっています。

 
曇天続きの天気、人口一人あたりのヘヴィ・メタルバンド数第1位、「陽気な人も人の靴を見て話をする」というジョークがあるほど内向的といわれる国民性……にもかかわらず幸福度ランキング3年連続世界1位を獲得しているフィンランド。

そんな国の哲学者が贈る人生を肯定的に捉え、意味あるものに変えることができるヒントが詰まった自己啓発本です。

 

本書より(一部抜粋)

◆あなたの人生を作るのは、当然、あなた自身だ。そして誰もが自分の人生にかなりの投資をしているだろう。だが、時折、この広大な宇宙にとっては自分の存在など、自分の人生など、ちっぽけなものだと気づかされることもある。自分はただ、偶然にこの世界に生まれただけで、生きていることに特別な意味などなにもないと気づくのだ。人生は価値あるものだと思いながらも、同時に自分の人生など無価値でバカげたものではないかと感じている。誰しもそういう大きな矛盾を抱えながら生きているのではないだろうか。哲学者のトッド・メイは「私たちは人生に意味を必要としているが、宇宙はなかなかそれを与えたがらないため、対立が生じている」と言う。自分のしていることの意味がわからず、また人生がなぜ生きるに値するのかがわからず、多くの人が困惑している。特に、社会や家族など、他者から与えられる枠組みを失ったとき──価値あるものとはなにかを教えてくれる枠組みを失ったとき、人は大いに戸惑うことになる。(p.17)

 
◆ただ困ったことがある。幸福は結局、単なる感情なのだ。ともかく、自分の置かれている状況や、これまでの経験を良いものだと思うことができ、総じて満足していれば、その人は幸福だと言える。つまり、生きている中で不快な経験よりも快い体験を多くすれば、それで幸福になれるということだ。そうだとすれば、幸福は、人生に永続的な意味を与えてくれるものではないことになる。(p.35)

 
◆人生はそれほどはかない。すべての一瞬を大切にすべきだ。限られた日々を存分に楽しむためには、人生はこれ1回であり、それが持てるすべてであることをつねに忘れないようにするべきだろう。たとえば、アーバンも提案しているように、仮に90歳まで生きるとして、自分の一生にはあと何週間残っているのかを知っておくことも役立つかもしれない。(p.131)

◆人生はプロジェクトではなく、〝物語〟とみなすべきだ。物語は、その人が目撃、遭遇、体験したこと、その人が表現したことでできている。その人だけのものだ。人生でなにが起きたとしても、良いことも悪いことも、自分で選んだことも、外から与えられたことも、すべてが物語の一部となる。物語の各章には、その人の良いところも悪いところも含まれている。不思議なことや思いがけないことも含まれているだろう。(p.219)

 

著者プロフィール

Photo (c)Marek Sabogal

Photo (c)Marek Sabogal

著者のフランク・マルテラ(Frank Martela)さんは、フィンランド出身。哲学者、心理学研究者。

「人生の意味」の問題を専門に研究する。数多くの学術誌で精力的に論文を発表するとともに、ハーバード・ビジネス・レビュー、サイエンティフィック・アメリカン・マインド等の有力誌で一般向けの記事を執筆し、 BBC でも紹介された。また、国民幸福度の専門家としてニューヨーク・タイムズ等のメディアにインタビューが掲載され、スタンフォード大学やハーバード大学を含む四大陸の大学で招待講演を行う。ヘルシンキ大学で哲学、アアルト大学で組織研究の博士号を取得し、タンペレ大学で福祉心理学の教鞭を執る。アアルト大学を拠点に幅広く活動中。

 

世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
フランク マルテラ (著), 夏目 大 (翻訳)

世界幸福度ランキング3年連続1位のフィンランドから贈る
いまを生き抜くための、新時代の生き方論。

国連が毎年発表する「世界幸福度ランキング」で1位の常連となっている国フィンランド。
その一方で、

*冬の日照時間が少なく18時間以上が夜。寒さも氷点下
*人口1人あたりのヘヴィ・メタル・バンド数世界1位
*「陽気なフィンランド人も人の靴を見て話す」というジョークがある控えめな国民性

といった一面も。なのに、なぜ「幸福」なのか――?

フィンランド出身、新進気鋭の哲学者で心理学研究者の著者が、その答えとなる「しあわせ」のとらえ方を考察し、この時代を生き抜くためのヒントを指南する、今こそ読みたい必読書。

 


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